31 / 110
6歳
29
魔導具と秘密の部屋を発見の報告後、入り口の確認。
「退避場所だったのか?それを夫人の部屋にしていたのだろうか。」
オジサマと一緒に入った部屋を見渡す。
その頃に別棟はなく、作業部屋も使用人と使うわけには行かなかったのだろう。
先先代の書庫と近くの裁縫部屋。仲睦まじかったのだろうか。その子供が、埋めてしまった部屋だと推察するけど。
「よく見つけたな」
「ダウジングしていたら、反応が下にあって偶然。」
本の背をなぞると、反応した。植物図鑑だったので触れなかった場所かのようで、棚の雰囲気も実用より華やかな装飾だ。土で塞がれたドアを庭に通じるように、オジサマが土魔法で繋げてくれた。
「庭で使う道具を置くか」
見つけたからには、有効利用したい。作業部屋、クローゼット部屋に、素材を置く小部屋。中の服や素材は未確認だけど端材があったり、裁縫道具が仕舞ってありそう。冬物のコートは魔物の毛皮でできているのだろうか?
見ただけじゃわからない物が多いようだ。ドム爺にも庭から入って来てもらう。
「日を浴びずに育つ植物を育ててみるのも面白いかもしれませんのお」
「おもしろそう!」
暗闇を好む植物を育ててみると言う話になった。
アクレイオスにも聞いてみよう。エルフの意見を貰えるかもしれない。
しばらくは冒険者ギルドには行けないが、手紙のやり取りならできる。近々、手紙で知らせよう。
『馬で行くのも止めてください』
『買い出しの馬車の護衛が頼りないです。』
『あなたは冒険者ではありません。森に入るなど…』
たっぷり禁止を申し渡されている。サディスに、危ないからと。
(調子に乗る時期だと見られているのかな。)
体力に自信がないから、まだ行かないよ?
来訪があった。
冒険者が3人。
若手とは言えない年齢で、余裕のありそうな和やかな雰囲気…知った顔。
「コック!」
「お、いたなあ坊主」
(ん?坊主?)
「貴族の子って教会で聞いて会えると思ってきたんだよ。
有益な情報提供があったからな!この腕で支払ってやるよ!」
「俺らおまけなー」
「よろしくう」
「とりあえず、私、性別は女。」
「「「は?」」」
そう先にお話しておいた冒険者チーム【野生の料理人】
調理担当のバリス。腕を負傷した、ロイと恰幅の良いスール。
「腕は?」
「勲章さ」
ロイの傷跡はわかるものの、引き攣りもないし治っている。
新たに冒険者として人が増え、コックのレイサーはうまくやれるのか?
バリスの方が歩み寄るか。
サディスと喧嘩できるくらいに、会話するのが上手いから。3人がオジサマに挨拶しに行ったのを見送り、落ち着いて考えたくて夫人の裁縫部屋に行った。
(早い。だって、もっと後だった?)
怪我の治療費を稼ぎ、冒険者を止める決心をして、偶然にコックと冒険者を募集していたヴェーネン家に1人でやってくる。
今回は冒険者としても活動するらしい。肉が増えるだろうな。付け合わせの野菜を作るか。味付けも増やして
どう影響するかな?
ぐるぐるとまわる
(いや、変わる?)
弓矢の腕がまだ、師匠が来るのは…いつ?
(時期がズレたり、来ない可能性は?)
いや、ある情報で来たと言っていた。時期も同じくらいに来るはず。
魔物の小さな氾濫も変わっていない。
でも、変わる。
失敗も?変えちゃいけないことも。この部屋を見つけたり、魔石を売っている。
いいや、12歳まで。大筋は変わってはいない。
バリスが来た。良い方向に変わる記憶に、嬉しい出来事の筈なのに。思考は忙しく焦りを見せていた。それがどうしてか分からない。結果は上手くいっている。理想的とさえ思うのに。
王都へも被害が及ぶ、大規模な氾濫。
その調査に、魔導具の整備に動き出している。
ただ、足りない物がなんなのか、答えが出なかった。
「退避場所だったのか?それを夫人の部屋にしていたのだろうか。」
オジサマと一緒に入った部屋を見渡す。
その頃に別棟はなく、作業部屋も使用人と使うわけには行かなかったのだろう。
先先代の書庫と近くの裁縫部屋。仲睦まじかったのだろうか。その子供が、埋めてしまった部屋だと推察するけど。
「よく見つけたな」
「ダウジングしていたら、反応が下にあって偶然。」
本の背をなぞると、反応した。植物図鑑だったので触れなかった場所かのようで、棚の雰囲気も実用より華やかな装飾だ。土で塞がれたドアを庭に通じるように、オジサマが土魔法で繋げてくれた。
「庭で使う道具を置くか」
見つけたからには、有効利用したい。作業部屋、クローゼット部屋に、素材を置く小部屋。中の服や素材は未確認だけど端材があったり、裁縫道具が仕舞ってありそう。冬物のコートは魔物の毛皮でできているのだろうか?
見ただけじゃわからない物が多いようだ。ドム爺にも庭から入って来てもらう。
「日を浴びずに育つ植物を育ててみるのも面白いかもしれませんのお」
「おもしろそう!」
暗闇を好む植物を育ててみると言う話になった。
アクレイオスにも聞いてみよう。エルフの意見を貰えるかもしれない。
しばらくは冒険者ギルドには行けないが、手紙のやり取りならできる。近々、手紙で知らせよう。
『馬で行くのも止めてください』
『買い出しの馬車の護衛が頼りないです。』
『あなたは冒険者ではありません。森に入るなど…』
たっぷり禁止を申し渡されている。サディスに、危ないからと。
(調子に乗る時期だと見られているのかな。)
体力に自信がないから、まだ行かないよ?
来訪があった。
冒険者が3人。
若手とは言えない年齢で、余裕のありそうな和やかな雰囲気…知った顔。
「コック!」
「お、いたなあ坊主」
(ん?坊主?)
「貴族の子って教会で聞いて会えると思ってきたんだよ。
有益な情報提供があったからな!この腕で支払ってやるよ!」
「俺らおまけなー」
「よろしくう」
「とりあえず、私、性別は女。」
「「「は?」」」
そう先にお話しておいた冒険者チーム【野生の料理人】
調理担当のバリス。腕を負傷した、ロイと恰幅の良いスール。
「腕は?」
「勲章さ」
ロイの傷跡はわかるものの、引き攣りもないし治っている。
新たに冒険者として人が増え、コックのレイサーはうまくやれるのか?
バリスの方が歩み寄るか。
サディスと喧嘩できるくらいに、会話するのが上手いから。3人がオジサマに挨拶しに行ったのを見送り、落ち着いて考えたくて夫人の裁縫部屋に行った。
(早い。だって、もっと後だった?)
怪我の治療費を稼ぎ、冒険者を止める決心をして、偶然にコックと冒険者を募集していたヴェーネン家に1人でやってくる。
今回は冒険者としても活動するらしい。肉が増えるだろうな。付け合わせの野菜を作るか。味付けも増やして
どう影響するかな?
ぐるぐるとまわる
(いや、変わる?)
弓矢の腕がまだ、師匠が来るのは…いつ?
(時期がズレたり、来ない可能性は?)
いや、ある情報で来たと言っていた。時期も同じくらいに来るはず。
魔物の小さな氾濫も変わっていない。
でも、変わる。
失敗も?変えちゃいけないことも。この部屋を見つけたり、魔石を売っている。
いいや、12歳まで。大筋は変わってはいない。
バリスが来た。良い方向に変わる記憶に、嬉しい出来事の筈なのに。思考は忙しく焦りを見せていた。それがどうしてか分からない。結果は上手くいっている。理想的とさえ思うのに。
王都へも被害が及ぶ、大規模な氾濫。
その調査に、魔導具の整備に動き出している。
ただ、足りない物がなんなのか、答えが出なかった。
あなたにおすすめの小説
婚約破棄のその場で転生前の記憶が戻り、悪役令嬢として反撃開始いたします
タマ マコト
ファンタジー
革命前夜の王国で、公爵令嬢レティシアは盛大な舞踏会の場で王太子アルマンから一方的に婚約を破棄され、社交界の嘲笑の的になる。その瞬間、彼女は“日本の歴史オタク女子大生”だった前世の記憶を思い出し、この国が数年後に血塗れの革命で滅びる未来を知ってしまう。
悪役令嬢として嫌われ、切り捨てられた自分の立場と、公爵家の権力・財力を「運命改変の武器」にすると決めたレティシアは、貧民街への支援や貴族の不正調査をひそかに始める。その過程で、冷静で改革派の第二王子シャルルと出会い、互いに利害と興味を抱きながら、“歴史に逆らう悪役令嬢”として静かな反撃をスタートさせていく。
婚約破棄された公爵令嬢は冤罪で地下牢へ、前世の記憶を思い出したので、スキル引きこもりを使って王子たちに復讐します!
山田 バルス
ファンタジー
王宮大広間は春の祝宴で黄金色に輝き、各地の貴族たちの笑い声と音楽で満ちていた。しかしその中心で、空気を切り裂くように響いたのは、第1王子アルベルトの声だった。
「ローゼ・フォン・エルンスト! おまえとの婚約は、今日をもって破棄する!」
周囲の視線が一斉にローゼに注がれ、彼女は凍りついた。「……は?」唇からもれる言葉は震え、理解できないまま広間のざわめきが広がっていく。幼い頃から王子の隣で育ち、未来の王妃として教育を受けてきたローゼ――その誇り高き公爵令嬢が、今まさに公開の場で突き放されたのだ。
アルベルトは勝ち誇る笑みを浮かべ、隣に立つ淡いピンク髪の少女ミーアを差し置き、「おれはこの天使を選ぶ」と宣言した。ミーアは目を潤ませ、か細い声で応じる。取り巻きの貴族たちも次々にローゼの罪を指摘し、アーサーやマッスルといった証人が証言を加えることで、非難の声は広間を震わせた。
ローゼは必死に抗う。「わたしは何もしていない……」だが、王子の視線と群衆の圧力の前に言葉は届かない。アルベルトは公然と彼女を罪人扱いし、地下牢への収監を命じる。近衛兵に両腕を拘束され、引きずられるローゼ。広間には王子を讃える喝采と、哀れむ視線だけが残った。
その孤立無援の絶望の中で、ローゼの胸にかすかな光がともる。それは前世の記憶――ブラック企業で心身をすり減らし、引きこもりとなった過去の記憶だった。地下牢という絶望的な空間が、彼女の心に小さな希望を芽生えさせる。
そして――スキル《引きこもり》が発動する兆しを見せた。絶望の牢獄は、ローゼにとって新たな力を得る場となる。《マイルーム》が呼び出され、誰にも侵入されない自分だけの聖域が生まれる。泣き崩れる心に、未来への決意が灯る。ここから、ローゼの再起と逆転の物語が始まるのだった。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する
タマ マコト
ファンタジー
名門エルフォルト家の長女クレアは、生まれつきの“虚弱体質”と誤解され、家族から無能扱いされ続けてきた。
社交界デビュー目前、突然「役立たず」と決めつけられ、王都で雑役係として働く名目で辺境へ追放される。
孤独と諦めを抱えたまま向かった辺境の村フィルナで、クレアは自分の体調がなぜか安定し、壊れた道具や荒れた土地が彼女の手に触れるだけで少しずつ息を吹き返す“奇妙な変化”に気づく。
そしてある夜、瘴気に満ちた森の奥から呼び寄せられるように、一人で足を踏み入れた彼女は、朽ちた“世界樹の分枝”と出会い、自分が世界樹の血を引く“末裔”であることを知る——。
追放されたはずの少女が、世界を動かす存在へ覚醒する始まりの物語。
学園首席の私は魔力を奪われて婚約破棄されたけど、借り物の魔力でいつまで調子に乗っているつもり?
今川幸乃
ファンタジー
下級貴族の生まれながら魔法の練習に励み、貴族の子女が集まるデルフィーラ学園に首席入学を果たしたレミリア。
しかし進級試験の際に彼女の実力を嫉妬したシルヴィアの呪いで魔力を奪われ、婚約者であったオルクには婚約破棄されてしまう。
が、そんな彼女を助けてくれたのはアルフというミステリアスなクラスメイトであった。
レミリアはアルフとともに呪いを解き、シルヴィアへの復讐を行うことを決意する。
レミリアの魔力を奪ったシルヴィアは調子に乗っていたが、全校生徒の前で魔法を披露する際に魔力を奪い返され、醜態を晒すことになってしまう。
※3/6~ プチ改稿中
追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす
遊鷹太
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
薄幸ヒロインが倍返しの指輪を手に入れました
佐崎咲
ファンタジー
義母と義妹に虐げられてきた伯爵家の長女スフィーナ。
ある日、亡くなった実母の遺品である指輪を見つけた。
それからというもの、義母にお茶をぶちまけられたら、今度は倍量のスープが義母に浴びせられる。
義妹に食事をとられると、義妹は強い空腹を感じ食べても満足できなくなる、というような倍返しが起きた。
指輪が入れられていた木箱には、実母が書いた紙きれが共に入っていた。
どうやら母は異世界から転移してきたものらしい。
異世界でも強く生きていけるようにと、女神の加護が宿った指輪を賜ったというのだ。
かくしてスフィーナは義母と義妹に意図せず倍返ししつつ、やがて母の死の真相と、父の長い間をかけた企みを知っていく。
(※黒幕については推理的な要素はありませんと小声で言っておきます)