119 / 200
IV 新たな道行き
夕暮れの港街 ①
しおりを挟む
夕暮れにオレンジ色 海も染まっていた。
その光景に魅入っていれば、船が着岸して揺れた。
すかさず、ロードがセリを支える。
甘い空気が出される前に「さっさと行くよ」とキースが呆れ混じりで言った。
船長のゴートと船乗り達に見送られ、
港町の商業ギルドへ向かった。
酒場に明かりが灯り、賑わいを見せている。
港町では呑む人々が多く、昼でも賑やかだったが
日没からが本番!とばかりに呑み始める。
昨日から同じことを言っていると言うのもザラで、
陸の楽しみというのは、浴びるほど陽気に呑むのが船乗りだ!
とデカい声で、すっかり出来上がっていた。
まあ、そんなものも見慣れた港街の風景だった。
そこを通り過ぎ、別の賑わいを見せる商業ギルドへ着く。
港側と言われ、船や荷物を管理する部門があった。
受付に言えば、個室へ通された。
出されたお茶
3人と1匹だけになった。
「セリ、紅茶が飲みたい。」キースが“このお茶不味そう“という顔で言う。
使い慣れてきたティーセットを出し、
水魔法で水を出し、火魔法で温める。魔力を結構消費するが、楽々できた。
スッキリとした味の紅茶を3人分作り、ひと息つく。
船上の宴で、食事は取ったがお腹が空いてきた。
通りで、魚の匂いや肉の焼いた香りがしていた。
船では軽く摘んでいただけなので、夕食はもう食べれる。
だが、まだまだ待たされそうな予感がした。
クッキーを出す。
ヴァルトにも差し出すが、今はいらないようだ。
あれだけ貢がれていたからなと思いなおし、セリは砕いたクッキーを食べた。
「ん?」
ロードに食べさせられたクッキーをもぐもぐ食べる。
お返しの感覚で、ロードにもクッキーを食べさせた。
“そんなやりとり見えていない”とばかりに、優雅に紅茶を飲むキースだった。
お茶の2杯目を飲み始めた時、人がノックして入ってきた。
まだ、待ち時間は短い方だ。
「荷物は?」「届きました。」
前置きなく、ロードと副ギルド長が話す。
「何が原因なんだ?」
「乗組員と乗客の喧嘩です。」全く面倒なと語尾につきそうなため息の後、
「観光船なら空いているのですが
乗客の方で、要望が多いもので搭乗するのか見極めが難しく…」
短くしろと目線で先を促しらロードに、
「明日の朝出発予定の観光船で貿易街へ。」と結論を言った。
副ギルド長が調子を戻し
「夜までに、搭乗の確認を取るのでもう一度、おいで願えますか?」
それを聞き、仕切り直しが決定した。
商業ギルドのホールに戻る
「お腹すいた。」と言ったのはキース。
時間ができたので、腹ごしらえだ。
「地元の飯を食わせる所はあるか?」受付に聞き、
3人は夜営業の店へ。
海鮮料理だ。
魚が塩だけで味つけられ、漁師用!とばかりに盛られたスープとライス。
酒はもう要らないので、ロードだけ頼み、
スープで混ぜて食べる魚との相性の良さに、舌鼓を打つ。
ここで
干物を買おうと決め、
絡まれた。
「坊ちゃん2人は、酒が呑めねえのかあ~?」
「酒代恵んでくれよお~。」
店の客の嘲笑う声。
なるほど。保護者と子ども2人に見えるのか。
この後、
絡まれた保護者が、男たちを沈める。
子どもの1人が、出されている生の魚を火魔法でこんがり焼く、
妙な悪戯をして回ろうとしたのを
セリが止める係になった。
その光景に魅入っていれば、船が着岸して揺れた。
すかさず、ロードがセリを支える。
甘い空気が出される前に「さっさと行くよ」とキースが呆れ混じりで言った。
船長のゴートと船乗り達に見送られ、
港町の商業ギルドへ向かった。
酒場に明かりが灯り、賑わいを見せている。
港町では呑む人々が多く、昼でも賑やかだったが
日没からが本番!とばかりに呑み始める。
昨日から同じことを言っていると言うのもザラで、
陸の楽しみというのは、浴びるほど陽気に呑むのが船乗りだ!
とデカい声で、すっかり出来上がっていた。
まあ、そんなものも見慣れた港街の風景だった。
そこを通り過ぎ、別の賑わいを見せる商業ギルドへ着く。
港側と言われ、船や荷物を管理する部門があった。
受付に言えば、個室へ通された。
出されたお茶
3人と1匹だけになった。
「セリ、紅茶が飲みたい。」キースが“このお茶不味そう“という顔で言う。
使い慣れてきたティーセットを出し、
水魔法で水を出し、火魔法で温める。魔力を結構消費するが、楽々できた。
スッキリとした味の紅茶を3人分作り、ひと息つく。
船上の宴で、食事は取ったがお腹が空いてきた。
通りで、魚の匂いや肉の焼いた香りがしていた。
船では軽く摘んでいただけなので、夕食はもう食べれる。
だが、まだまだ待たされそうな予感がした。
クッキーを出す。
ヴァルトにも差し出すが、今はいらないようだ。
あれだけ貢がれていたからなと思いなおし、セリは砕いたクッキーを食べた。
「ん?」
ロードに食べさせられたクッキーをもぐもぐ食べる。
お返しの感覚で、ロードにもクッキーを食べさせた。
“そんなやりとり見えていない”とばかりに、優雅に紅茶を飲むキースだった。
お茶の2杯目を飲み始めた時、人がノックして入ってきた。
まだ、待ち時間は短い方だ。
「荷物は?」「届きました。」
前置きなく、ロードと副ギルド長が話す。
「何が原因なんだ?」
「乗組員と乗客の喧嘩です。」全く面倒なと語尾につきそうなため息の後、
「観光船なら空いているのですが
乗客の方で、要望が多いもので搭乗するのか見極めが難しく…」
短くしろと目線で先を促しらロードに、
「明日の朝出発予定の観光船で貿易街へ。」と結論を言った。
副ギルド長が調子を戻し
「夜までに、搭乗の確認を取るのでもう一度、おいで願えますか?」
それを聞き、仕切り直しが決定した。
商業ギルドのホールに戻る
「お腹すいた。」と言ったのはキース。
時間ができたので、腹ごしらえだ。
「地元の飯を食わせる所はあるか?」受付に聞き、
3人は夜営業の店へ。
海鮮料理だ。
魚が塩だけで味つけられ、漁師用!とばかりに盛られたスープとライス。
酒はもう要らないので、ロードだけ頼み、
スープで混ぜて食べる魚との相性の良さに、舌鼓を打つ。
ここで
干物を買おうと決め、
絡まれた。
「坊ちゃん2人は、酒が呑めねえのかあ~?」
「酒代恵んでくれよお~。」
店の客の嘲笑う声。
なるほど。保護者と子ども2人に見えるのか。
この後、
絡まれた保護者が、男たちを沈める。
子どもの1人が、出されている生の魚を火魔法でこんがり焼く、
妙な悪戯をして回ろうとしたのを
セリが止める係になった。
7
あなたにおすすめの小説
【完】麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
こころ ゆい
ファンタジー
※完結しました!皆様のおかげです!ありがとうございました!
※既に完結しておりますが、番外編②加筆しました!(2025/10/17)
狼獣人、リードネストの番(つがい)として隣国から攫われてきたモモネリア。
突然知らない場所に連れてこられた彼女は、ある事情で生きる気力も失っていた。
だが、リードネストの献身的な愛が、傷付いたモモネリアを包み込み、徐々に二人は心を通わせていく。
そんなとき、二人で訪れた旅先で小さなドワーフ、ローネルに出会う。
共に行くことになったローネルだが、何か秘密があるようで?
自分に向けられる、獣人の深い愛情に翻弄される番を描いた、とろ甘溺愛ラブストーリー。
【完結】2番目の番とどうぞお幸せに〜聖女は竜人に溺愛される〜
雨香
恋愛
美しく優しい狼獣人の彼に自分とは違うもう一人の番が現れる。
彼と同じ獣人である彼女は、自ら身を引くと言う。
自ら身を引くと言ってくれた2番目の番に心を砕く狼の彼。
「辛い選択をさせてしまった彼女の最後の願いを叶えてやりたい。彼女は、私との思い出が欲しいそうだ」
異世界に召喚されて狼獣人の番になった主人公の溺愛逆ハーレム風話です。
異世界激甘溺愛ばなしをお楽しみいただければ。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる