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その後

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目が痛いので冷やす


もう、婚約破棄を申し込み、宿で暮らしている。


この顔では手伝いには行けないし
人にも会いたくない。確実に噂好きに根掘り葉掘りされるもの!


前々からやってみたかったものを準備する日にした。


そして婚約破棄を書類で片付けられた、翌日。

『占い師
おはなし聴きます!』

そうして始めた占い師稼業。

母を知っている人も現れ、茶飲み場や談話室みたいになった当初。
訪問もした。

好評になり、だんだん人が増え店の一室を借りての占いも盛況だ。


貴族様まで訪れるようになった。

「すまない、ここに良く当たる占い師がいると聞いたんだが…」

長身でガッチリな男性は、女性たちの集まりの中では目立った。
好みがわかれるが強面のイケメン。動作は荒々しくない。

皆に注目されている。

「よく当たるかは分かりませんが。おはなしは聞きますよ!」

そう声を掛ければ
妹さんが占って欲しいらしく


呼ばれた先で、私の幸福を芽吹かせる事になるのだった。
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