【完結】竜人と女冒険者は、ハネムーン旅行に行くようですよ!

BBやっこ

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交渉?

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“下手な貴族より対応が難しい”

商人が追求するのは利のためだが、その手段は力技ではない。
腕力を逆手に取る相手には、観察を。

共通認識で、そう言う手合いとはやり合わない。先手を譲る。
視線で会話をした。

ロードが大人しくするしかなく、動きは制限された。
(商人はクセの強いのが多いが、その親玉か?)

セリの落ち着きに不安はないが隙は見せない。
いつでも庇えて、間に入るためだ。

『竜の翼』は名を知られているが、王族とも渡り合うといわれる
伝説的な商人との面会が来れば

(面食らうって。)カナンがロードに伝える。
余裕に見える振る舞いはできても、行動は慎重だ。


伝説的な扱いをされる翁、そう易々と会えない事も含まれる。
その手腕で国を助けた、沈めたとあるが

(そんな顔してる?)
シュルトは様子を見ながら口を挟まずにいた。

セリの緊張のなさに驚き、翁の親しみのある会話に
どれだけ親しいのか?距離感をはかっている。

(本当に、親しい間柄ナノ?)

カナンもロードも大人しいまま。様子見の体勢だ。
全体の場を観察して冷静に努める。

交渉担当は自分であるものの今回、何か要望があるわけじゃない。

挨拶で終わりが普通だが、それは商人の名折れじゃないか?
シュルトは高速に思考を回転させていた。


「それじゃあ孤児院に戻れるのか?」
「少し寄って、旅に出ようと考えてます。南へ」

「そうか。楽しんでおいで。」

やっと翁が3人をじっくり見た。

「『竜の翼』な。仕事の方は捗っとるのか?」

「最近はそれぞれの活動が多いんですの」

ニッコリ淑女のように笑うシュルト
貴族対応の言葉遣いだろうか?

紳士か商人より、淑女と表現したくなる。

突然会わせてしまった形で少々申し訳ない。
翁に緊張する人は多いけど、3人とも落ち着いているので安堵した。

ただ狼狽えを見せていないだけだが
実際、気持ちの立て直しもできている。

突然の襲来の対応はできても、
狙いがわからなければ反撃も難しい。

硬直状態か?


そこに、ロードが言葉を紡ぐ。

「もし良ければ、書類にサインをくれないか?」


翁は心の中でため息をついた。
(自分に擦り寄る輩か?)

財力や名声がある良くあることだが。

“セリと居て害にならないか?”

「はて。何の書類かな?」

金に繋がる物?情報は集めたが、この男の欲しがっている物は
思いつかないな。


ロードと翁の睨み合うやり取りに
玄人のせめぎ合いを思い起こす暢気さを持つのはセリだけだ。

この会ったばかりの2人に共通した認識があった。

“セリは狙われやすい”

所属もなく、腕が良ければな。

商人ギルドでも声が多くかかっていたが
全て断っていた。

やり方が汚いのもいたが、処理していた。


ロードは、自身の力に自覚がある。
その番となれば、人質には有効。

そんな事を仕掛けた時点で敵認定で潰すが。

守るさ。
権力も使う。

(力技の方は、そっちのが得意だ。)


書類を見た。隅々まで。

<結婚の証明書>

「くくっ竜人か。番至上主義とはよくいうものだな。」

意図がわかった。

これは、セリの守りになる。金にはならないがな?

「書いてやろう。」

久しぶりの金が絡まないお願いに、すんなり署名した。

「助かる。」
ロードが受け取る。

セリへの守りの強化は歓迎だ。
だから少々のお節介。

「馬車の護衛は受けないか?」

セリ達街への足を手に入れることになった。

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