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権力なんてFワード!
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知らない国に来た、と仮定しよう。
自分の基準から“ありえない”に目をつぶるんだ。
青い空に飛ぶ、鳥よりでかい影
見たことのない威嚇の音を立てる植物
現代にないファンタジーの舞台セットだ。
と興味と現実味をミックスジュースにして飲み込んだ。
・・喉乾いたな
夢ではないとして動こうと思う。
時間も場所もわからない上、拘束されていないものの
今、自分の安全が脅かされているのだ。
サンタ髭の話を聞いているふりをしながら、周りを確認する。
先程いたのは、神殿のような外観の建物だった。
今は庭が見える。迷いそうな高さと広さ。
あそこを突破するのは難しいだろう。
全体のができない限り近づかない。
・・構造的に秘密になっているのかもな。
王宮とかの庭にそんな役割をもたせると聞いたことがある。
目で楽しませるより、追い詰められる場所として使えそうだ。
眩しい日差しが肌に突き刺さるようだ。
…時間は昼だろうか。
時差ボケのような気怠で、感覚が鈍る。
避暑地に着いたような、夏の日差し。
カラッと暑いので今の格好でも不快さはない。
なんなら、ヒゲと甲冑のが熱苦しく思う。
ガチャガチャと歩く度に鳴る。儀礼的な印象の装飾のついた銀の鎧。
重そうだが、長剣を帯びているのでサシの勝負は遠慮したい。
それらが警備のように周りに配置される。もっとも警戒されているというより
役目上、付いているといった緊張だ。
横にいるサンタ髭は、
歩きながら大まかな説明を求めているものの、実のない話が長い。
「陛下が云々かんぬん古代魔法で…実に300年ぶりの快挙…」
ー呼び出し
「選ばれた…勇者として、我が国の栄誉を………繁栄の象徴」
ー拉致
「ぜひ我が国で…お力をご尽力賜りたく……」
ー今のところ監禁されていないが、交渉次第。
装飾された言葉の中から、要点を拾い上げる。
・陛下の権力、考えはどこにあるか?
・どんな勢力図か
・どういう扱いを出して、隠された情報をあぶりだせるか。
一挙手一投足(いっきょしゅいっとうそく)
化かし合いのはじまりだ。
自分の背を伸ばしつつ、ペタペタと歩く姿は
気丈に振る舞いつつも、困惑する一般人。
旅慣れない旅行者のように、頼りなく状況把握につとめよう。
自分の能力を隠して。
使われてやるものか。
ラッパが吹かれ
王が入場してきた。
下手な劇を観ているようだ。
緊張して礼ができない、忘れている風を装う。
おどおどしそうな頼りなさを演じる。
この国の王に、覇気や胆力があるように見えない。
周りの貴族たちに獲物を見る視線を感じた。
王政ながらも貴族の力が大きい印象だ。
「異世界からの勇者よ。名はなんと申す?」
喉が渇いたせいで少し掠れた声は、震えている。
「ヤンと呼ばれています。」
偽名の1つで呼び名だけをいった。
王は、国の売り込みと長々と話しているが…
喉が渇いた
香りが強いものを飲みたくなった。
ダージリンが良いな~
半目になりそうな表情を緊張しているフリで誤魔化す。
「魔物の被害がひどく…」
おっと、ここが核心かな?
ー害獣駆除と考えれば良いか?
「異世界の技術と魔法の潜在能力や発想の発展を…」
魔法・・ねえ。
騎士じゃ対応できない案件を押し付けたいってとこか。
ーそれだけじゃ、動機として弱くないか?
「そこで王家のものと縁組みを・・」
‼︎わかった!
異世界人との間にできた子どもが狙いだ!
能力が高くて、改革ができる人間の囲い込み。
子どもができれば、国にしばれるしこき使える。
突然呼び出して、
嫁とらそうってか?
こっちは望んでもいないのに。
っていうか、おしこむき満々か。選択肢にそれしか上げていない。
向こうのシナリオがあるようだ。
プチっと音とともに何か沸き起こった感覚。
とりあえず、声高に叫んだ。
F●●●‼︎
自分の基準から“ありえない”に目をつぶるんだ。
青い空に飛ぶ、鳥よりでかい影
見たことのない威嚇の音を立てる植物
現代にないファンタジーの舞台セットだ。
と興味と現実味をミックスジュースにして飲み込んだ。
・・喉乾いたな
夢ではないとして動こうと思う。
時間も場所もわからない上、拘束されていないものの
今、自分の安全が脅かされているのだ。
サンタ髭の話を聞いているふりをしながら、周りを確認する。
先程いたのは、神殿のような外観の建物だった。
今は庭が見える。迷いそうな高さと広さ。
あそこを突破するのは難しいだろう。
全体のができない限り近づかない。
・・構造的に秘密になっているのかもな。
王宮とかの庭にそんな役割をもたせると聞いたことがある。
目で楽しませるより、追い詰められる場所として使えそうだ。
眩しい日差しが肌に突き刺さるようだ。
…時間は昼だろうか。
時差ボケのような気怠で、感覚が鈍る。
避暑地に着いたような、夏の日差し。
カラッと暑いので今の格好でも不快さはない。
なんなら、ヒゲと甲冑のが熱苦しく思う。
ガチャガチャと歩く度に鳴る。儀礼的な印象の装飾のついた銀の鎧。
重そうだが、長剣を帯びているのでサシの勝負は遠慮したい。
それらが警備のように周りに配置される。もっとも警戒されているというより
役目上、付いているといった緊張だ。
横にいるサンタ髭は、
歩きながら大まかな説明を求めているものの、実のない話が長い。
「陛下が云々かんぬん古代魔法で…実に300年ぶりの快挙…」
ー呼び出し
「選ばれた…勇者として、我が国の栄誉を………繁栄の象徴」
ー拉致
「ぜひ我が国で…お力をご尽力賜りたく……」
ー今のところ監禁されていないが、交渉次第。
装飾された言葉の中から、要点を拾い上げる。
・陛下の権力、考えはどこにあるか?
・どんな勢力図か
・どういう扱いを出して、隠された情報をあぶりだせるか。
一挙手一投足(いっきょしゅいっとうそく)
化かし合いのはじまりだ。
自分の背を伸ばしつつ、ペタペタと歩く姿は
気丈に振る舞いつつも、困惑する一般人。
旅慣れない旅行者のように、頼りなく状況把握につとめよう。
自分の能力を隠して。
使われてやるものか。
ラッパが吹かれ
王が入場してきた。
下手な劇を観ているようだ。
緊張して礼ができない、忘れている風を装う。
おどおどしそうな頼りなさを演じる。
この国の王に、覇気や胆力があるように見えない。
周りの貴族たちに獲物を見る視線を感じた。
王政ながらも貴族の力が大きい印象だ。
「異世界からの勇者よ。名はなんと申す?」
喉が渇いたせいで少し掠れた声は、震えている。
「ヤンと呼ばれています。」
偽名の1つで呼び名だけをいった。
王は、国の売り込みと長々と話しているが…
喉が渇いた
香りが強いものを飲みたくなった。
ダージリンが良いな~
半目になりそうな表情を緊張しているフリで誤魔化す。
「魔物の被害がひどく…」
おっと、ここが核心かな?
ー害獣駆除と考えれば良いか?
「異世界の技術と魔法の潜在能力や発想の発展を…」
魔法・・ねえ。
騎士じゃ対応できない案件を押し付けたいってとこか。
ーそれだけじゃ、動機として弱くないか?
「そこで王家のものと縁組みを・・」
‼︎わかった!
異世界人との間にできた子どもが狙いだ!
能力が高くて、改革ができる人間の囲い込み。
子どもができれば、国にしばれるしこき使える。
突然呼び出して、
嫁とらそうってか?
こっちは望んでもいないのに。
っていうか、おしこむき満々か。選択肢にそれしか上げていない。
向こうのシナリオがあるようだ。
プチっと音とともに何か沸き起こった感覚。
とりあえず、声高に叫んだ。
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