妖精の末路 

BBやっこ

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妖精の翅

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女の子は家の中から庭を見ています。

あの日から、なぜか足が動きません。
お医者様に診てもらえましたが理由は分からず、動く見込みもないのです。


最初、ていた女の子もメイドのおばさんの励ましで立ち直り
繕い物の仕事でなんとか食べています。


思うように動けなくて不自由することも多いですが
慣れた家でなんとか過ごしています。


新たな趣味も見つけました。

机に座り、引き出しを開けます。
格子の籠の中には

透明な翅を持つ、妖精がいました。
ぼろぼろの姿をして虚ろに存在しています。



最初は、親切心だったのかもしれません。
しかし、恋に落ちた男の子とは、もう会えません。

足は動かず、家に居るしかありません。


“全部妖精が悪いんだ”
そう、哀れみの言葉をかけられても、もう戻らないものが多くあります。



「可愛い悪戯なんでしょう?皆に、見せびらかすの。」

ブチリと翅を一枚、ちぎられました。

「もう飛べないはね?私は貴方からの贈り物を全て返しただけよ。」

女の子は1人、家に居ます。


「両親は、何処に行ったのでしょうか?」と尋ねられて
何故か、おかしなことに周りの誰にもわからないのです。


女の子は家に居ます。
何処へも行きません。

家に女の子以外に、誰もいません。
籠の中の妖精だけ。


妖精は
女の子に、家に居て欲しかった。

恋の成就に“魔法の花粉”を使い

女の子の足を動けなくしたのです。



悪戯の名のもとに、思うまま

“どうなるかなんて考えもせず”





それが、残酷な妖精の末路でした。
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