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おわり

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「王太子のサインがあります」

「当たり前でしょう?王太子との婚約は貴女と結ばれているのよ!」

私が入手した情報。その証拠を王の影に得てもらった。

「私では、王妃として不足があると考えているようです。」

私を惻妃に、意中の女性を王妃にしようとしている手紙。

戯れだと言い訳しても、王太子のサインされた書類は有効とされるかも。
王族といえど、正式な書類に効果に従う必要がある。

王の強権での破棄は、最後に手段であり
こんな事に使うものじゃない。

私との婚約は、私を正妃にが大前提。
こんなものを作る相手と、結ぶ婚約など信用できない。

王妃はまだ信じられないのか、呟きを繰り返し
王と話し合う。

王太子は、否定するだろう。だけど私の意思も通せる。

それだけの材料を用意し、根回しもした。
王妃教育の賜物と言える。皮肉ね。

王妃にならない選択を通すために使うんだから。


王が王太子を呼び出し、問い詰めた。

「彼女を裏切ったのか」

「その女を愛する気は毛頭ない!
「そういう問題ではない」

王族として、ルール違反な手を使った。その信用が落ちるのは防げない。

もうあとは王家でやってほしい。私は部外者になる。
確認は取れたので王から、今後この件で迷惑をかけないという証言の書類が出される。

それを受け取って、城で与えられていた部屋を出る準備をするため辞する。


「お前は王太子妃の席に未練はないのか?!」

八つ当たりのように問われたが、

「その答えには、その席に信用があったかと問います。」

華やかで豪華な席。そこには、責任と危険にさらされる。
そんな時、信用できない人を味方にする不安はどれほどか。

私は、王妃の立場でこの王太子を頂く気がない。
さっさと退いて、後のことはいまからゆっくり決めよう。


明日の朝は、きっとスッキリ起きられるでしょうね。
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