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あ。

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結婚を申し込まれ書類を持っている。双子の女の方。
後ろにオレの友達付き。コイツの弟でもある。大変だな、また巻き込まれて。

オレも巻き込まれてやる事しかできない。

「何でオレと結婚した事になってる?しかも弟もついてんのか?」

「ちゃんと了承もあるわよ?」

それは、オレとコイツらの保護者のオッケーサイン。


「いいのか?」

オレは巻き込まれ弟の方に聞いたんだが

「子供は欲しい。けど商人としても世界を渡り歩きたいの!」

それはコイツの都合だが、その真剣さは伝わった。
それとは別に、付き合いが良いで済まないんだぞと弟の方を見る。

「いいのか?オレと結婚だぞ。」
「うん。幸せにするから」

かっこいいこと言ってくれる。惚れるだろうが。

幸せになるじゃないとこが、な。

「子供もよろしくね」
「は?」

ばかが、婚前契約を持ち出して来た。

「商人を舐めないでよ。」

ざっと見ると
“コイツとオレの子を弟が育てる”って事らしい。

「私がママ、弟がお母さんでお父さんね。」


なんだそのおままごとみたいな配役。

「僕、ママって呼ばれたい。」

「名前+ママ呼びにする?」

そしてオレ、幼馴染の2人と結婚してた。

「全部手を回すのに数日って、こっわ。」
「お姉ちゃんだもんねえ。」

早速、旅に出たアイツを2人で見送る。
喧騒の中、ひっそりと伝えた。

「幸せに、なろうな?」

オレに向けられた笑顔で将来何があっても、幸せだと言えると思えたのだった。
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