上 下
2 / 2

森の中

しおりを挟む
森に入ると、少し涼しい気がする。


「森は久々だのお。」

「護衛がいないと不安だがな。」

「魔物除けと人数もおるし、ルートは間違っていないな?」

逃げるくらいの足腰を持つ者が来ている。


「泉だ」

「どうすれば良いかな。」

精霊が住んでいるらしいという泉には、会って話をしたとい話が出ている。
行っても会えない時もあるが、若女の姿の精霊様だそうで若い男はだいたい行ってみる。

「精霊様。お願いがございますlお助けください。」

そう願ってみる。

供物として、果物の籠。
泉に花を投げてみた。

これで出てきてくださるだろうか?
そう思っているとふわりと透明なものが人に形をかたどった。

「おお、精霊様っ我々をお助けください!」
「え、嫌ですけど?」


会話終了。

流石に、結局ダメでもお願いは言っておきたい。

「働き手がいなくなり、畑の作物も不作でして困っております。」
「子供がお腹をすかせてしまい」

「ああ。よくあったわよね。森で収穫しなさいよ。人数が多ければ大丈夫でしょ?」


「あの、お助け願えませんでしょうか。」

「それくらい大丈夫よ。なんとかなるって、じゃ。」

消えてしまった。

精霊様大丈夫だと言われた。やれるだけやろうと町は対策あたる。


この精霊、町の事に詳しかった。昔、この町で一生を終えた女だった。
「あのハナタレが、爺って違和感凄い。」

時に流れと、自身の変化を棚上げして泉に投げられた花を拾い上げ
香りを楽しむ。


何年かにある、不作の年には不安が蔓延する。

かわり映えしないこともあるのだなと納得し、精霊の世界に帰ったのだった。

しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...