12 / 47
1-11
しおりを挟む
襲撃依頼と噂の立った例の件からメイヤの悩みは、まだ続いている。
“相手を驚かせるため部屋へこっそり入って欲しい”
通常なら確実に受けない類いの依頼を押し付けられ、スキルを使って代わりに依頼を遂行した。
思えば、標的となったクリスという男が慌てた様子を見せたことはなかった。
今は、森に採取をしに来ていてのんびり座っている。
この人が、まとめてくれたおかげでまだ冒険者の活動をできている。
そんな風には見えないほど、長閑な感じ。
老齢な知恵者と言うには穏やかな相貌に柔らかい物腰。
メイヤの依頼は冒険者ギルドからの抹消、犯罪者扱いだってあり得たと聞きゾッとした。
それも慌てふためく間に、冒険者ギルドと所属のクランの両方を説得してくれた。そのことに感謝しているし、今も世話をしてくれている。
「面倒をかけているのは同じだ」
と借りている部屋の老夫婦は、温かく迎えてくれた。
祖父母とは縁がなかったので、とても落ち着く日々が待っていたのも予期しない事だった。
とても、怒涛の数日が過ぎて。
けどそろそろ、決めないといけない。このまま冒険者を続けるか?
自身のスキルは冒険者向けであっても、気性がそうではないのだとメイヤは自信を喪失している。
クリスに言わせれば、まだ冒険者として鍛えてもいない状況だそうだが。見込みがあると言われているのだが
とても力が入らない。
“どうしたいか”は重要だと、メイヤからどうしたいか言い出すのを待っている。
まあ辞めるという選択をしても、生活できるようにそれとなく支えている。
今日は天気も良く、森の浅いところへの採取をしに来た。冒険者ギルドで依頼は受けず、食糧になりそうなものをのんびり採取しながら、移動している。ちょっとした護身術がある者なら来るくらいの危険度だ。
ツノウサギが出ても逃げていくくらいに、警戒は緩くて良い。
それにしても、木々を見ているクリスを何をやっているのか見ている。採取に勤しむのはメイヤだけ。
(別にいいんだけど、森にのんびりしにくる人なんて変人しかいないよね。)
魔物が飛び出てくるかもしれないから町の人でも、警戒しながら通るような場所。その少し奥で木の実を採る。
なかなかにいっぱいあって取り出があると考えていた。
黙々とメイヤが採取に励む間、クリスはのんびり木々のざわめきを聴いていた。
大量の採取物を持ち込み、冒険者ギルドへ顔を出した。受付の担当は、この前に部屋で話をした男に代わっていた。
密かにメイヤはホッと息を吐く。会いたくないギルド員は居ないようだ。
出てくることはないと聞いたが、緊張していたらしい。
クリスは注目されている。クランへの勧誘に値するか?
「腕はたつのか?」
「噂では、商会に雇われて護衛任務でこの町に来たらしい。」
「どこの商会だ?クランに加えちまえば、護衛依頼も付いてくるな!」
値踏みする視線と会話。
「あんな優男か。けっ、お綺麗な顔してんな。」
「あの顔なら、貴族からの依頼が増えるかもな?」
どこぞの貴族と思われる噂はまだ消えないか。ほとんどの噂を掌握し、クリスは悠々としていた。
それというのも、勧誘の手を出しかねているからだ。
流れの冒険者を装っている騎士とみられれば、勧誘しても無駄になる。
武器は持っているものの、その腕を見せたことはなくただ噂に上がる男。
その噂だけで、関わらない方向で冒険者同士牽制し合っている。
こにままどこにクランに所属する事なく何処か遠くへ行くなそれで良い。それを望んでいる面もあるかもしれない。
何か不気味な男だ、と冒険者の中の警戒心が湧く。
冒険者ギルドへの牽制、クランとも慣れ合わない。
あの悠々とした雰囲気が、あの男の本性も欲望も包み込んで見せない。
奥が見えないのは、踏み入れ無い方が良い相手だ。
クリスの動機は単純だった。襲撃者としては初心者すぎる相手が、見捨てられるのが忍びなかっただけで、少し手を貸しただけだ。自身の手の内も明かす事はない。
暇つぶしと言い換えても良いものだった。今回の口先だけで済ませたので、口が達者な男という事しか分からない。
勧誘がないのも策も打てる人物を懐に入れて、不安がないわけじゃない。
乗っ取られるなんて間抜けすぎるし、冒険者として誇れない事態だ。
唯一その視線の中でクリスの近づいたのは、女性冒険者のグループだった。
メイヤの事を気になったのもあり、その事を出汁にしてクリスとも接触を計った。
少々ハニーとラップめいていたものの紳士的な対応。
周りからは羨ましい視線をもらうくらい女冒険者に囲まれていたが、友好的に別れた。
「合同の依頼でも今度受けましょうね」
メイヤにも誘いがあったようで挨拶だとしても、好意的なかんじだった。
ここで分かったのは、まだクリスが町に居るつもりだろうという事。
結局、観察にとどまった。気になる男だが、街に流れていくだろうと言う見方が強い。
「これで終わりかの?」
夫君は事の結末に、不満な様子。それを婦人が嗜める。
「問題が無いのが一番ですよ」
その通りだが退屈さはわかる気がする。情報として流すくらいで、クリスの周りは平穏であった。
「街の方から誰か来るんじゃないか?ほれ、俺様クラン長のとこよ」
何か情報が入ったのか、予測か。その話題にクリスが出した情報は…
「出てくるのなら、ギルド員の方でしょうね」
メイヤの方を夫君は見たが、クリスが訂正する。
「狙いは私の方です」
朗らかに言うが、そうなるように誘導した狙ったのが確信めいて分かる。
「大丈夫、なんだろうが…。」
囃し立てた手前、クリスへの心配を口にしかけたが夫君は言い淀む。
危険も切り抜けられるような安定感をこの男には感じている。これは商人の勘で正確だ。
“大丈夫なようにしてあるのだろう”と予想がついた。この男はどこに耳目があるのか。
噂も相手に行動もわかっているような動きをする。
商人のように広く浅くではない、集中的な深い情報まで手にしている様子だ。
「ま、ほどほどに怪我しないようにな」
「もちろん、注意深いのは冒険者に必要な事ですよ。」
さらりと同意し、酒を酌み交わした。
話題に出た俺様クラン長は、街にあるクランから手紙を受け取っていた。
内容は、『話に聞いたが無茶をしたな?フォローはしないぞ。
その男の事を詳しく教えろ。』
「兄貴の興味を引いたらしい。」
どう情報収集するか、考えを巡らせ始めた。
冒険者ギルドでも、情報が入っていない男だ。
町の市場にはよく目撃されている。冒険者ギルドにも来ているが、依頼は積極的では無い。
金はあるのか?そういえば商人の護衛でこの町に来たんだったな。まだ資金は尽きないのだろう。
金で釣れるとは思わないな。
商人の家に部屋を借りている、場所は分かるな。
あの男、強いのか?
兄貴はどこが良いと思ったんだか。俺をこの町のクラン長に指名してくれたのは兄貴だ。
まだ駆け出しの冒険者の頃から、目をかけてもらった。
失望されないように、挽回する。
誰か、あの男の腕がわかるように襲いに行かせるか?喧嘩を吹っかけるか。
まだ誰も突っかかりにいかないのはなんでなんだ。
それか、女。酒と女で情報を引き抜くのが良いか。
こんな町に誘い出せるような女がいるだろうか?
冒険者の女どもの誘いにも乗らないらしっからな。
酒場にも居るのを目撃されていない。
爺婆みたいに早寝早起き、依頼も難しいものは受けていない。
しかしソロの冒険者としては安定した依頼の受け方をしている。
さっさと街へ出てこれば良いものを。
そちらのが使える冒険者が居る。誘惑も多い。
「ここじゃ手駒が足りねえ。」
兄貴に相談の手紙と、分かっているような些細な情報を書きつけ街へと送るのだった。
“相手を驚かせるため部屋へこっそり入って欲しい”
通常なら確実に受けない類いの依頼を押し付けられ、スキルを使って代わりに依頼を遂行した。
思えば、標的となったクリスという男が慌てた様子を見せたことはなかった。
今は、森に採取をしに来ていてのんびり座っている。
この人が、まとめてくれたおかげでまだ冒険者の活動をできている。
そんな風には見えないほど、長閑な感じ。
老齢な知恵者と言うには穏やかな相貌に柔らかい物腰。
メイヤの依頼は冒険者ギルドからの抹消、犯罪者扱いだってあり得たと聞きゾッとした。
それも慌てふためく間に、冒険者ギルドと所属のクランの両方を説得してくれた。そのことに感謝しているし、今も世話をしてくれている。
「面倒をかけているのは同じだ」
と借りている部屋の老夫婦は、温かく迎えてくれた。
祖父母とは縁がなかったので、とても落ち着く日々が待っていたのも予期しない事だった。
とても、怒涛の数日が過ぎて。
けどそろそろ、決めないといけない。このまま冒険者を続けるか?
自身のスキルは冒険者向けであっても、気性がそうではないのだとメイヤは自信を喪失している。
クリスに言わせれば、まだ冒険者として鍛えてもいない状況だそうだが。見込みがあると言われているのだが
とても力が入らない。
“どうしたいか”は重要だと、メイヤからどうしたいか言い出すのを待っている。
まあ辞めるという選択をしても、生活できるようにそれとなく支えている。
今日は天気も良く、森の浅いところへの採取をしに来た。冒険者ギルドで依頼は受けず、食糧になりそうなものをのんびり採取しながら、移動している。ちょっとした護身術がある者なら来るくらいの危険度だ。
ツノウサギが出ても逃げていくくらいに、警戒は緩くて良い。
それにしても、木々を見ているクリスを何をやっているのか見ている。採取に勤しむのはメイヤだけ。
(別にいいんだけど、森にのんびりしにくる人なんて変人しかいないよね。)
魔物が飛び出てくるかもしれないから町の人でも、警戒しながら通るような場所。その少し奥で木の実を採る。
なかなかにいっぱいあって取り出があると考えていた。
黙々とメイヤが採取に励む間、クリスはのんびり木々のざわめきを聴いていた。
大量の採取物を持ち込み、冒険者ギルドへ顔を出した。受付の担当は、この前に部屋で話をした男に代わっていた。
密かにメイヤはホッと息を吐く。会いたくないギルド員は居ないようだ。
出てくることはないと聞いたが、緊張していたらしい。
クリスは注目されている。クランへの勧誘に値するか?
「腕はたつのか?」
「噂では、商会に雇われて護衛任務でこの町に来たらしい。」
「どこの商会だ?クランに加えちまえば、護衛依頼も付いてくるな!」
値踏みする視線と会話。
「あんな優男か。けっ、お綺麗な顔してんな。」
「あの顔なら、貴族からの依頼が増えるかもな?」
どこぞの貴族と思われる噂はまだ消えないか。ほとんどの噂を掌握し、クリスは悠々としていた。
それというのも、勧誘の手を出しかねているからだ。
流れの冒険者を装っている騎士とみられれば、勧誘しても無駄になる。
武器は持っているものの、その腕を見せたことはなくただ噂に上がる男。
その噂だけで、関わらない方向で冒険者同士牽制し合っている。
こにままどこにクランに所属する事なく何処か遠くへ行くなそれで良い。それを望んでいる面もあるかもしれない。
何か不気味な男だ、と冒険者の中の警戒心が湧く。
冒険者ギルドへの牽制、クランとも慣れ合わない。
あの悠々とした雰囲気が、あの男の本性も欲望も包み込んで見せない。
奥が見えないのは、踏み入れ無い方が良い相手だ。
クリスの動機は単純だった。襲撃者としては初心者すぎる相手が、見捨てられるのが忍びなかっただけで、少し手を貸しただけだ。自身の手の内も明かす事はない。
暇つぶしと言い換えても良いものだった。今回の口先だけで済ませたので、口が達者な男という事しか分からない。
勧誘がないのも策も打てる人物を懐に入れて、不安がないわけじゃない。
乗っ取られるなんて間抜けすぎるし、冒険者として誇れない事態だ。
唯一その視線の中でクリスの近づいたのは、女性冒険者のグループだった。
メイヤの事を気になったのもあり、その事を出汁にしてクリスとも接触を計った。
少々ハニーとラップめいていたものの紳士的な対応。
周りからは羨ましい視線をもらうくらい女冒険者に囲まれていたが、友好的に別れた。
「合同の依頼でも今度受けましょうね」
メイヤにも誘いがあったようで挨拶だとしても、好意的なかんじだった。
ここで分かったのは、まだクリスが町に居るつもりだろうという事。
結局、観察にとどまった。気になる男だが、街に流れていくだろうと言う見方が強い。
「これで終わりかの?」
夫君は事の結末に、不満な様子。それを婦人が嗜める。
「問題が無いのが一番ですよ」
その通りだが退屈さはわかる気がする。情報として流すくらいで、クリスの周りは平穏であった。
「街の方から誰か来るんじゃないか?ほれ、俺様クラン長のとこよ」
何か情報が入ったのか、予測か。その話題にクリスが出した情報は…
「出てくるのなら、ギルド員の方でしょうね」
メイヤの方を夫君は見たが、クリスが訂正する。
「狙いは私の方です」
朗らかに言うが、そうなるように誘導した狙ったのが確信めいて分かる。
「大丈夫、なんだろうが…。」
囃し立てた手前、クリスへの心配を口にしかけたが夫君は言い淀む。
危険も切り抜けられるような安定感をこの男には感じている。これは商人の勘で正確だ。
“大丈夫なようにしてあるのだろう”と予想がついた。この男はどこに耳目があるのか。
噂も相手に行動もわかっているような動きをする。
商人のように広く浅くではない、集中的な深い情報まで手にしている様子だ。
「ま、ほどほどに怪我しないようにな」
「もちろん、注意深いのは冒険者に必要な事ですよ。」
さらりと同意し、酒を酌み交わした。
話題に出た俺様クラン長は、街にあるクランから手紙を受け取っていた。
内容は、『話に聞いたが無茶をしたな?フォローはしないぞ。
その男の事を詳しく教えろ。』
「兄貴の興味を引いたらしい。」
どう情報収集するか、考えを巡らせ始めた。
冒険者ギルドでも、情報が入っていない男だ。
町の市場にはよく目撃されている。冒険者ギルドにも来ているが、依頼は積極的では無い。
金はあるのか?そういえば商人の護衛でこの町に来たんだったな。まだ資金は尽きないのだろう。
金で釣れるとは思わないな。
商人の家に部屋を借りている、場所は分かるな。
あの男、強いのか?
兄貴はどこが良いと思ったんだか。俺をこの町のクラン長に指名してくれたのは兄貴だ。
まだ駆け出しの冒険者の頃から、目をかけてもらった。
失望されないように、挽回する。
誰か、あの男の腕がわかるように襲いに行かせるか?喧嘩を吹っかけるか。
まだ誰も突っかかりにいかないのはなんでなんだ。
それか、女。酒と女で情報を引き抜くのが良いか。
こんな町に誘い出せるような女がいるだろうか?
冒険者の女どもの誘いにも乗らないらしっからな。
酒場にも居るのを目撃されていない。
爺婆みたいに早寝早起き、依頼も難しいものは受けていない。
しかしソロの冒険者としては安定した依頼の受け方をしている。
さっさと街へ出てこれば良いものを。
そちらのが使える冒険者が居る。誘惑も多い。
「ここじゃ手駒が足りねえ。」
兄貴に相談の手紙と、分かっているような些細な情報を書きつけ街へと送るのだった。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる