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王国護りし十三の角
新たな道
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桃達がタスクロットに向かう中、とある人物と出くわす事となる。
ロミーデ、ピノ、ヴェリスはその人物を見て一瞬で身構え桃とその人物の間に入る。
「ふふ、桃ちゃんだよね?驚かせてごめん!
その様子だとDeath knightを倒しちゃったかな?」
「え、だ、誰ですか貴女!?」
あまりにもフレンドリー、あまりにも馴れ馴れしく話す女性に桃は動揺を隠せず聞き返しその問いに彼女は笑みを崩さぬまま答える。
「私はマリアン。アルースに仕える魔術師、彼に聖剣を抜くようこっそり教えたただの小柄で賑やかな魔術師だよ。」
「気を付けるんだ桃、マリアンは信用ならない。」
「だな....。あの爆破はお前じゃないにしてもこの場に居るのは不自然だ。」
「マリアン、ごめんね?今の貴女を桃ちゃんには近付かせない。」
ヴェリスが剣を抜くとロミーデ、ピノも臨戦態勢に入るが何とそれを夜潮が止めに入る。
「まぁまぁ、話くらい聞いてやれよ。
此処で殴り合うよりよっぽど建設的かも知れないぜ?」
と、言いつつも油断なくマリアンを睨んでいるもその言葉に全員が武器を下ろすとゆっくりながらマリアンが口を開く。
それはそこに居る誰もが驚く言葉だった。
「あー、夜潮くんだよね、ありがとう。」
ニッコリと無邪気な少女の様な笑みを向けて感謝を伝えるとよいしょ、と小さく言いながら切り株に腰を掛けると真剣な表情に変わり話し始める。
「さて...君らを此処に追い遣ったのはアルースの策だ。
とはいえあの聞かん坊はインフェルノの力を持つ桃ちゃんを何の報告も無しに渡して来たアメンルプト王国にブチギレてるんだけどねー。
そこはまぁ私は無関係だからいいとしてさ。
桃ちゃん、夜潮くん、スカイハートくん、君らは昇陽の花札御庭番衆って連中に狙われている。」
花札御庭番衆、その言葉を聞いた夜潮の眼に殺気が籠り低い声で問い返す。
「ああ、あのジジイか。」
その回答をするようにマリアンが「いや、少女2人と派手な女性。いずれも顔を隠していて分からないけど間違いなくお爺さんは居ないよ。」と返すと夜潮は舌打ち混じりに「そっか」と返す。
「昇陽の裏組織...聞いた事あるけど、それって帝が本格的に私達を狙ってる事になるけどトフェニスさんが離れた以上、私達が逃げるのも限界が来る...マリアンさんは何か秘策があるから今来たんでしょう?」
桃は冷静に状況を整理しながら核心を突く話を切り出すと今まで聞いていただけに見えたスカイハートも何かの気配を感じて視線を後方にやる。
「誰か近付いて来てるけど、そいつが私達の味方と見た。もし違ったら魔術師さんよ。
アンタの身包み全部奪わせてもらうぜ。
狙われてるなら資金は必要なんだ。」
怪盗なだけあり思考がアウトロー寄りだが現実的な判断ではある。
だがマリアンは表情一つ崩さず向かってくる人物の方を見ながら口を開く。
「安心してよ。彼は君らが知る人物であり円卓の騎士。その名もエッカディエール。
アディン国王、アルースの執事であり彼から君らを護るよう任務を与えられたアディンを護りしツノが一つ!!」
言い終えた頃にようやくエッカディエールが追い付く。
「はぁ、はぁ、マリアン!魔法を使って走らないでください!追いかけるのに....って、皆さんお揃い...で?」
くすくす、と桃が笑い始めると緊張の糸がまるで解けた様に円卓の騎士、マリアン、夜潮やスカイハートまで笑い始める。
「私達の味方をしてくれる人がエッカディエールさんで良かった!マリアンさんから話は聞いたよ、よろしくね?私達の騎士様!」
「騎士様、か。アンタを仲間としては認めるけどさ...桃、達を先に護るのは私だから!そこんとこ分かってるだろーな?」
「ハハハ、人数的には変わらないならまぁ良いか。花札の内部情報ならある程度ある、宜しくな?エッカディエール卿!」
和やかな雰囲気を出しながら新たな仲間を迎えるとエッカディエールも「はい!円卓の騎士エッカディエール、あなた方の剣となり盾となり我が王より賜りし責務を果たす迄。」
そう言うとアディンの騎士特有の動作で挨拶をする。
だが問題が収まったわけではなく相変わらずピノ達の不安は募りヴェリスが口を開く。
「エッカディエール卿、マリアンの言葉は信じよう。我らが王の言葉と見た。
だが我らとて円卓の騎士。穢れなき白亜の城塞が爆破されたとなると悪いが剣を摂らずにはいられない。」
「その通り。私達も円卓の騎士、アディンの守護者なのだから。」
「ンなワケでエッカディエール卿!暫く会う事は無いが、互いの責務を果たそう!
我らが王への忠義は不動だからな!」
3人の騎士はそう言い残してその場から早々と城の方へと駆けていく。
「じゃ、後は彼らに任せて君達は秘密の船着場に行こう!!
安心して。八王会議の時に首脳達が使った船着場だ、そしてゴルドス草原帝国へは我らが戦闘帆戦艦アルビオンを使って出航させる!」
「ま、またあの船...」
桃が苦笑いをしながら言うとエッカディエールが不安そうな顔で覗き込む。
「おや?もしかして酔われたりされましたか?」
その問いに桃は首を横に振り申し訳無さそうに答える。
「いや、その...シンプルにあの船のデザインがダサくて...」
それを聞いたマリアンや夜潮が吹き出してしまい大爆笑する。
「ハハハハハハ!聞いてよ桃ちゃん、あの船、アルースが馬鹿みたいに国税使って増築してさぁ!」
「いやいやいや、アルース王でもそんな事....」
夜潮が笑いながらもそう言うが間髪入れずにエッカディエールは即答する。
「します!!我が王はカッコいいと感じたら割とすぐ変な判断を強行します!」
「アディン聖獣王国がバックに居る、聞こえとしちゃあ完璧だけど...不安になってきたなぁ。」
スカイハートのぼやきは誰にも届かず笑いに掻き消され一行は船着場、ひいては次なる舞台となるゴルドス草原帝国へと向かい始めた。
ロミーデ、ピノ、ヴェリスはその人物を見て一瞬で身構え桃とその人物の間に入る。
「ふふ、桃ちゃんだよね?驚かせてごめん!
その様子だとDeath knightを倒しちゃったかな?」
「え、だ、誰ですか貴女!?」
あまりにもフレンドリー、あまりにも馴れ馴れしく話す女性に桃は動揺を隠せず聞き返しその問いに彼女は笑みを崩さぬまま答える。
「私はマリアン。アルースに仕える魔術師、彼に聖剣を抜くようこっそり教えたただの小柄で賑やかな魔術師だよ。」
「気を付けるんだ桃、マリアンは信用ならない。」
「だな....。あの爆破はお前じゃないにしてもこの場に居るのは不自然だ。」
「マリアン、ごめんね?今の貴女を桃ちゃんには近付かせない。」
ヴェリスが剣を抜くとロミーデ、ピノも臨戦態勢に入るが何とそれを夜潮が止めに入る。
「まぁまぁ、話くらい聞いてやれよ。
此処で殴り合うよりよっぽど建設的かも知れないぜ?」
と、言いつつも油断なくマリアンを睨んでいるもその言葉に全員が武器を下ろすとゆっくりながらマリアンが口を開く。
それはそこに居る誰もが驚く言葉だった。
「あー、夜潮くんだよね、ありがとう。」
ニッコリと無邪気な少女の様な笑みを向けて感謝を伝えるとよいしょ、と小さく言いながら切り株に腰を掛けると真剣な表情に変わり話し始める。
「さて...君らを此処に追い遣ったのはアルースの策だ。
とはいえあの聞かん坊はインフェルノの力を持つ桃ちゃんを何の報告も無しに渡して来たアメンルプト王国にブチギレてるんだけどねー。
そこはまぁ私は無関係だからいいとしてさ。
桃ちゃん、夜潮くん、スカイハートくん、君らは昇陽の花札御庭番衆って連中に狙われている。」
花札御庭番衆、その言葉を聞いた夜潮の眼に殺気が籠り低い声で問い返す。
「ああ、あのジジイか。」
その回答をするようにマリアンが「いや、少女2人と派手な女性。いずれも顔を隠していて分からないけど間違いなくお爺さんは居ないよ。」と返すと夜潮は舌打ち混じりに「そっか」と返す。
「昇陽の裏組織...聞いた事あるけど、それって帝が本格的に私達を狙ってる事になるけどトフェニスさんが離れた以上、私達が逃げるのも限界が来る...マリアンさんは何か秘策があるから今来たんでしょう?」
桃は冷静に状況を整理しながら核心を突く話を切り出すと今まで聞いていただけに見えたスカイハートも何かの気配を感じて視線を後方にやる。
「誰か近付いて来てるけど、そいつが私達の味方と見た。もし違ったら魔術師さんよ。
アンタの身包み全部奪わせてもらうぜ。
狙われてるなら資金は必要なんだ。」
怪盗なだけあり思考がアウトロー寄りだが現実的な判断ではある。
だがマリアンは表情一つ崩さず向かってくる人物の方を見ながら口を開く。
「安心してよ。彼は君らが知る人物であり円卓の騎士。その名もエッカディエール。
アディン国王、アルースの執事であり彼から君らを護るよう任務を与えられたアディンを護りしツノが一つ!!」
言い終えた頃にようやくエッカディエールが追い付く。
「はぁ、はぁ、マリアン!魔法を使って走らないでください!追いかけるのに....って、皆さんお揃い...で?」
くすくす、と桃が笑い始めると緊張の糸がまるで解けた様に円卓の騎士、マリアン、夜潮やスカイハートまで笑い始める。
「私達の味方をしてくれる人がエッカディエールさんで良かった!マリアンさんから話は聞いたよ、よろしくね?私達の騎士様!」
「騎士様、か。アンタを仲間としては認めるけどさ...桃、達を先に護るのは私だから!そこんとこ分かってるだろーな?」
「ハハハ、人数的には変わらないならまぁ良いか。花札の内部情報ならある程度ある、宜しくな?エッカディエール卿!」
和やかな雰囲気を出しながら新たな仲間を迎えるとエッカディエールも「はい!円卓の騎士エッカディエール、あなた方の剣となり盾となり我が王より賜りし責務を果たす迄。」
そう言うとアディンの騎士特有の動作で挨拶をする。
だが問題が収まったわけではなく相変わらずピノ達の不安は募りヴェリスが口を開く。
「エッカディエール卿、マリアンの言葉は信じよう。我らが王の言葉と見た。
だが我らとて円卓の騎士。穢れなき白亜の城塞が爆破されたとなると悪いが剣を摂らずにはいられない。」
「その通り。私達も円卓の騎士、アディンの守護者なのだから。」
「ンなワケでエッカディエール卿!暫く会う事は無いが、互いの責務を果たそう!
我らが王への忠義は不動だからな!」
3人の騎士はそう言い残してその場から早々と城の方へと駆けていく。
「じゃ、後は彼らに任せて君達は秘密の船着場に行こう!!
安心して。八王会議の時に首脳達が使った船着場だ、そしてゴルドス草原帝国へは我らが戦闘帆戦艦アルビオンを使って出航させる!」
「ま、またあの船...」
桃が苦笑いをしながら言うとエッカディエールが不安そうな顔で覗き込む。
「おや?もしかして酔われたりされましたか?」
その問いに桃は首を横に振り申し訳無さそうに答える。
「いや、その...シンプルにあの船のデザインがダサくて...」
それを聞いたマリアンや夜潮が吹き出してしまい大爆笑する。
「ハハハハハハ!聞いてよ桃ちゃん、あの船、アルースが馬鹿みたいに国税使って増築してさぁ!」
「いやいやいや、アルース王でもそんな事....」
夜潮が笑いながらもそう言うが間髪入れずにエッカディエールは即答する。
「します!!我が王はカッコいいと感じたら割とすぐ変な判断を強行します!」
「アディン聖獣王国がバックに居る、聞こえとしちゃあ完璧だけど...不安になってきたなぁ。」
スカイハートのぼやきは誰にも届かず笑いに掻き消され一行は船着場、ひいては次なる舞台となるゴルドス草原帝国へと向かい始めた。
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