私は夢を診る

にゃんこ缶

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夢と現実2

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私の通う高校は自転車で30分程度のところにある。電車でも通学可能ではあるが、電車で1時間揺られ、30分歩くという立地の悪さから断念した。電車通学に憧れ、駅から学校への道のりで友達と談笑。夢にまで見た高校生活は受験失敗により崩壊した。今や変速できる自転車を購入し軽い坂道になっている通学路を汗を流しながら走っている。

「おはよう一輝!」

「おはよう、知代ー」

軽い疲労感に包まれた声ではあったが、友人に朝の挨拶を返した。自転車置き場でクラスメートにあうのは珍しいことではないが、彼女に関しては驚かざるを得ない。遅刻の常習犯と教師に目をつけられている彼女が本鈴の20分も前に登校しているのだ。

「今日は早いのね?」

教室までのちょっとした会話程度と考えていたが、知代は「んー」と返答に困った声を漏らした。

「私さ、遅刻常連じゃん?」

言うまでもなく常連で、更正不可能と教師を泣かせている張本人なのはクラスの誰もが知ることである。

「でね?次1度でも遅刻したら親呼ぶって言うのよ!」

入学式欠席、その後毎朝昼休みに登校するといった前代未聞の行為。親を呼ばれても仕方がないことだと思ったことは口に出さないでおこう。


「一輝ははさ、どうして遅刻しないの?」

「へ?」

遅刻しない方法という当たり前の事を聞かれ、少々間抜けな声が出てしまった。

「自宅から学校までかかる時間とか、ご飯食べる時間、歯を磨く時間とか支度にかかる時間考えて起きる時間を決めたらいいんじゃないかな?」

当たり前の事しか言えなかった。

「それが出来たら苦労しないよー。今日なんて6時に起きたんだよ?これを毎日続けろなんて無理だよー。」

現在の時刻は8時10分。知代の家は私より遠いが、6時に起きなくてはならないほどではない。むしろ、7時に起きれば余裕だと思う。極端で不器用な性格は日常生活にまで影響が及んでいるようだ。
教室に入り、お互い席につく。入学したてと言うこともあり、出席番号順に席が割り当てられている。知代と私は隣同士である。

「おはよー格清さん。田渕さん、今日は遅刻しなかったんだ!嵐でもくるんじゃない?」

「大河は今日も元気ですねー私の嵐も吹き飛ばせるんじゃない?」

「あははー、任せといてよー。」

ボーイッシュな印象を裏切らないショートヘアーのクラスメート南大河は、知代の幼なじみ。ちなみに田渕は知代、格清は私である。

大河と知代のコントをただ楽しく拝見し、朝礼開始のチャイムがなった。
今日もなにも変わらない1日が始まる。

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