1 / 7
第1話
しおりを挟む
昼休み。
丁度日光の影になっている裏庭のベンチに、2人の少女が座っていた。
「それでですね、早瀬さんに聞きたいことがありまして」
綺麗に整った長い黒髪の少女が、隣に座っている金髪ツーテールの少女に問いかける。
「私、恋愛というものがしてみたいのです!」
黒髪ロングの少女・鷹華は、良いとこのお嬢様育ちなせいもあってか、高校に入学した今の今まで、恋愛とは全くと言っていい程に無縁な人生であった。
「何故それを私に聞く・・・」
金髪ツーテールの少女・篁 早瀬は、苦笑いを浮かべなら返事を返す。
実の所、早瀬もこれまでの人生で彼氏が出来たことがないのである。
「だって早瀬さん、中学の頃よく男子の友達と仲良くお話をしていたじゃないですか」
「まぁ、そうだけどさ・・・」
とはいえ、まともに男子と接したことがない鷹華とは違い、早瀬は男子とも仲が良かった。
ただ彼女は、少々強気で男勝りな部分があるせいか、男子と恋愛に発展したことはない。
「それで、恋愛とはどのように始めたら良いのかアドバイスを聞きたくてですね!」
そう言えば鷹華は昔から好奇心の強い少女であったと、そう早瀬は思い出した。
中学の頃、突然「カラスは卵から育てると人に懐くそうですよ!」と言い出した鷹華が、虫取り網を片手に、小綺麗なスカートをひらひらさせて山へ向かっていったのは特に印象的な思い出である。
「恋愛の始め方? そうねぇ・・・」
早瀬はそんな天真爛漫な鷹華の事を、放っておけないタチなのであった。
「鷹華さ、中学の時に男子からケータイのアドレス交換しようって言われたの覚えてる?」
「あ、はい。覚えています。でも両親から「携帯電話を持っても良いけど、知らない人と連絡を取ったりしてはいけません」と言われていたので、断ったんですよね」
「それよ! それが恋愛よ!」
過保護に育てられている鷹華であった。
「えっ、あれって恋愛だったのですか!?」
「そう! あれが恋愛の入り口みたいなものよ。そして貴女はその入り口を素通りしたのよ」
「・・・そうだったのですか」
鷹華は、目から鱗が落ちた様子で驚いた顔を浮かべていた。
「そういうこと。鷹華はさ、顔もカワイイし、言動も気品があって、実は男子から超モテてるのよ?
でも高嶺の花って言うの? 男子から見ると鷹華は近寄りがたいのよ。
だから鷹華の方から話かけたりすれば、自然と相手との距離が近くなるんじゃないの?」
「なるほど。つまり恋愛を始めるのであれば、自分からその恋愛の入り口を・・・つまり、まずは男子とアドレスを交換すれば良いのですね」
「まぁ、そうね。まずはそうやって連絡先を交換して・・・」
「わかりました。ちょっと席を外します!」
すっと立ち上がる鷹華。
「へ? ちょっと何処に・・・」
話の流れがよく分からず、ぽかんとした顔を浮かべる早瀬。
「アドバイスありがとうございます、早瀬さん!」
そうして、鷹華は駆け足で裏庭から去っていく。
「ちょ、ちょっと!」
そうして、一人裏庭に残される早瀬であった。
丁度日光の影になっている裏庭のベンチに、2人の少女が座っていた。
「それでですね、早瀬さんに聞きたいことがありまして」
綺麗に整った長い黒髪の少女が、隣に座っている金髪ツーテールの少女に問いかける。
「私、恋愛というものがしてみたいのです!」
黒髪ロングの少女・鷹華は、良いとこのお嬢様育ちなせいもあってか、高校に入学した今の今まで、恋愛とは全くと言っていい程に無縁な人生であった。
「何故それを私に聞く・・・」
金髪ツーテールの少女・篁 早瀬は、苦笑いを浮かべなら返事を返す。
実の所、早瀬もこれまでの人生で彼氏が出来たことがないのである。
「だって早瀬さん、中学の頃よく男子の友達と仲良くお話をしていたじゃないですか」
「まぁ、そうだけどさ・・・」
とはいえ、まともに男子と接したことがない鷹華とは違い、早瀬は男子とも仲が良かった。
ただ彼女は、少々強気で男勝りな部分があるせいか、男子と恋愛に発展したことはない。
「それで、恋愛とはどのように始めたら良いのかアドバイスを聞きたくてですね!」
そう言えば鷹華は昔から好奇心の強い少女であったと、そう早瀬は思い出した。
中学の頃、突然「カラスは卵から育てると人に懐くそうですよ!」と言い出した鷹華が、虫取り網を片手に、小綺麗なスカートをひらひらさせて山へ向かっていったのは特に印象的な思い出である。
「恋愛の始め方? そうねぇ・・・」
早瀬はそんな天真爛漫な鷹華の事を、放っておけないタチなのであった。
「鷹華さ、中学の時に男子からケータイのアドレス交換しようって言われたの覚えてる?」
「あ、はい。覚えています。でも両親から「携帯電話を持っても良いけど、知らない人と連絡を取ったりしてはいけません」と言われていたので、断ったんですよね」
「それよ! それが恋愛よ!」
過保護に育てられている鷹華であった。
「えっ、あれって恋愛だったのですか!?」
「そう! あれが恋愛の入り口みたいなものよ。そして貴女はその入り口を素通りしたのよ」
「・・・そうだったのですか」
鷹華は、目から鱗が落ちた様子で驚いた顔を浮かべていた。
「そういうこと。鷹華はさ、顔もカワイイし、言動も気品があって、実は男子から超モテてるのよ?
でも高嶺の花って言うの? 男子から見ると鷹華は近寄りがたいのよ。
だから鷹華の方から話かけたりすれば、自然と相手との距離が近くなるんじゃないの?」
「なるほど。つまり恋愛を始めるのであれば、自分からその恋愛の入り口を・・・つまり、まずは男子とアドレスを交換すれば良いのですね」
「まぁ、そうね。まずはそうやって連絡先を交換して・・・」
「わかりました。ちょっと席を外します!」
すっと立ち上がる鷹華。
「へ? ちょっと何処に・・・」
話の流れがよく分からず、ぽかんとした顔を浮かべる早瀬。
「アドバイスありがとうございます、早瀬さん!」
そうして、鷹華は駆け足で裏庭から去っていく。
「ちょ、ちょっと!」
そうして、一人裏庭に残される早瀬であった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる