灰かぶりと宝石姫

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私たち姉妹は不仲だった。

というか、どちらかというと私がシリー妹を避けており、シリーはあえて私に近づいては来なかった。

どんなに努力しても、私がシリーに敵うことはなかった。

歳の差もあり、はじめは別々に受けていた家庭教師の授業がいつの間にかシリーとともに受けることになり、あっという間にまた別々になった。私とシリーの学力、学ぶ内容の差がありすぎて共に学ぶのは非効率とされたからだ。

王族の嗜みとして乗馬の訓練をしたときは、10回目の訓練でやっと1人で馬に乗れた自分と比べ、たまたま散歩で通りかかったシリーが騎乗する私の姿を見て1発で乗れてしまった。
しかも、気難しいと調教師でさえ日によって触ることの出来ない荒馬に。
鞍さえつけない荒馬を簡単に乗りこなし、遠乗りに出かけてしまった。
あの時の、周りから向けられた残念なものを見るような、気の毒そうな人々の目は、生涯忘れられないと思った。