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フェリックス・マルタン
感動の再会
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「大変、失礼致しました。あまりにも驚いたものですから」
額の汗をハンカチでぬぐいながら、ダル・ノーザンは何度も頭を下げた。
「こちらこそ、驚かせてしまって……すみません」
微笑みながら、そう声をかけるエリス。
俺達は、領主宅の応接間に通され、お茶を飲みながら話をしている。
「ノーザン卿とは、皇帝主催の夜会で知り合ったんです。その後は手紙のやり取りがほとんどで、会ったのは数回だけですから、わたくしの顔は覚えていないかと思っておりました」
「いえいえ、覚えておりますとも。こんな帝国の端っこの村の事を、皇太子妃となられるお方が気にかけて下さり、いろいろと援助してくださったのですから。マルタン王国との戦で処刑されたと聞き、悲嘆に暮れていましたが、マルタン王、フェリックス様の婚約者様になられていたとは……噂なんて、あてにならないものですね。ああ、本当に素晴らしい事です。フェリックス陛下、私共ノーザン一族は、陛下に永遠の忠誠を誓います!」
「お、おお、頼むぞ」
「はい! ああ、それにしても、エリス様が王妃となられるマルタン王国の一員となれるなんて、本当に嬉しい事です。正直、今後どうなってしまうか不安だったのですが……母も喜びます」
「メアリーさん、お元気ですか?」
「それが、最近寝込んでおりまして」
「まあ……」
「ですがそれは、エリス様がお亡くなりになったとの噂を聞いたせいなので、ご無事がわかればすぐ元気になりますよ。あの、さっそく伝えてきてもよろしいでしょうか?」
「……ん? ああ、いいぞ。母君を安心させてやってくれ」
エリスが許可を求めるように俺に目線を送ってきたので、すぐに許可を出した。
「ありがとうございます。では、一度失礼致します」
ダル・ノーザンが部屋を出て行ってから、俺はエリスに尋ねた。
「領主と知り合いだったとはな。だから、ここに来たかったのか?」
「ええまあ、それもありますが、実はこの地はとても重要な地なのです。ノーザン卿と夜会で会った時に色々と話を聞いて、その後も色々調べてもらい、それがわかりました」
「ふーん、どういう事で重要なんだ?」
「はい、まだ完全ではないのですが、特殊な」
「エリス様!」
言葉の途中で応接間の扉が勢いよく開き、年配の女性が飛び込んできた。
「ああ、神様、感謝致します。エリス様、良くご無事で!」
そう言うと、座っているエリスにガバッと覆いかぶさった。
「メアリーさん! すみません、心配をかけてしまって」
「うう……」
抱きついた格好で泣いているご婦人の背中を撫でながら、少し困ったように俺に目線をよこすエリス。
「ああもう母上、なにやっているんですか! 国王陛下の御前ですよ! 陛下、大変申し訳ございません」
あ、そうか、確かに不敬だもんな。エリスもそれを心配してるんだな。だったら、
「いや、気にしなくていい。私の大切なエリスの事を心から心配し、慕ってくれているという事は、嬉しい事だからな」
「陛下! ありがとうございます! 私共は、マルタン王国に誠心誠意仕えさせていただきます」
「ああ、期待している。さあ、もう顔を上げて」
今度は俺の前に平伏したメアリーさんにそう声をかけた。
額の汗をハンカチでぬぐいながら、ダル・ノーザンは何度も頭を下げた。
「こちらこそ、驚かせてしまって……すみません」
微笑みながら、そう声をかけるエリス。
俺達は、領主宅の応接間に通され、お茶を飲みながら話をしている。
「ノーザン卿とは、皇帝主催の夜会で知り合ったんです。その後は手紙のやり取りがほとんどで、会ったのは数回だけですから、わたくしの顔は覚えていないかと思っておりました」
「いえいえ、覚えておりますとも。こんな帝国の端っこの村の事を、皇太子妃となられるお方が気にかけて下さり、いろいろと援助してくださったのですから。マルタン王国との戦で処刑されたと聞き、悲嘆に暮れていましたが、マルタン王、フェリックス様の婚約者様になられていたとは……噂なんて、あてにならないものですね。ああ、本当に素晴らしい事です。フェリックス陛下、私共ノーザン一族は、陛下に永遠の忠誠を誓います!」
「お、おお、頼むぞ」
「はい! ああ、それにしても、エリス様が王妃となられるマルタン王国の一員となれるなんて、本当に嬉しい事です。正直、今後どうなってしまうか不安だったのですが……母も喜びます」
「メアリーさん、お元気ですか?」
「それが、最近寝込んでおりまして」
「まあ……」
「ですがそれは、エリス様がお亡くなりになったとの噂を聞いたせいなので、ご無事がわかればすぐ元気になりますよ。あの、さっそく伝えてきてもよろしいでしょうか?」
「……ん? ああ、いいぞ。母君を安心させてやってくれ」
エリスが許可を求めるように俺に目線を送ってきたので、すぐに許可を出した。
「ありがとうございます。では、一度失礼致します」
ダル・ノーザンが部屋を出て行ってから、俺はエリスに尋ねた。
「領主と知り合いだったとはな。だから、ここに来たかったのか?」
「ええまあ、それもありますが、実はこの地はとても重要な地なのです。ノーザン卿と夜会で会った時に色々と話を聞いて、その後も色々調べてもらい、それがわかりました」
「ふーん、どういう事で重要なんだ?」
「はい、まだ完全ではないのですが、特殊な」
「エリス様!」
言葉の途中で応接間の扉が勢いよく開き、年配の女性が飛び込んできた。
「ああ、神様、感謝致します。エリス様、良くご無事で!」
そう言うと、座っているエリスにガバッと覆いかぶさった。
「メアリーさん! すみません、心配をかけてしまって」
「うう……」
抱きついた格好で泣いているご婦人の背中を撫でながら、少し困ったように俺に目線をよこすエリス。
「ああもう母上、なにやっているんですか! 国王陛下の御前ですよ! 陛下、大変申し訳ございません」
あ、そうか、確かに不敬だもんな。エリスもそれを心配してるんだな。だったら、
「いや、気にしなくていい。私の大切なエリスの事を心から心配し、慕ってくれているという事は、嬉しい事だからな」
「陛下! ありがとうございます! 私共は、マルタン王国に誠心誠意仕えさせていただきます」
「ああ、期待している。さあ、もう顔を上げて」
今度は俺の前に平伏したメアリーさんにそう声をかけた。
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