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第一部・第二章:出会いと再会は突然に
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なんとか包容という名のがっちり拘束から逃れた俺に口を尖らせてぶーたれる学園長。
いやまじで危なかったんだからね?
人間界に落っこちて土ん中にめり込んだあのときよりも死がすぐそこに近づいてたからね?
「まあいいや。お昼ごはんにしよっかぁ☆」
「とめどなく自由に生きるの止めて下さい学園長……」
とはいっても、さっきから腹時計がうるさいのも本当なのでお言葉に甘えて一緒にごはんを食べることとなった。
……が。
「はぁーい!元気にしてるぅ?私の可愛い生徒達ぃ!」
ザワッ……という効果音がぴったりな皆の反応。
皆ってのは学校の生徒達。
男女ともに埋め尽くされ、賑わいを見せる食堂。
なんでこんな人の多い場所に来たのか。
それは俺のすぐ横でオムライス(3人前)とうどん(5人前)と焼き肉(10人前)と餃子(50皿)を食べ終えたうえにデザートでアイスとティラミス(通常サイズ5皿ずつ)を幸せそうに頬張る学園長に聞いてくれ。
和と洋と中がごっちゃだね。しかもかなりの量たいらげたね。胃袋どうなってんだこの人って思ったのもつかの間、俺の疑問をぶつけてみた。
「なんでわざわざ食堂に来たんですか?皆学園長に釘付けですよ。俺なんかこの学園の生徒でもないのに」
「いんや、柳くんもちゃんと生徒だよぉ~!私もこの学園の学園長だし、不自然な点は見当たらないよぉ?」
「いや、まあ、そうなんですけど……」
クラスも分からないし自己紹介すらしてないし知り合いはいないし。学園の生徒だって自覚がないんだよなあ。そのせいか若干浮いてるし。皆こっちチラチラ見てるんだよ。
特に女子!俺をガン見して顔赤くしてる女子多数なんだよ。俺なんかしたかな。
「……爽…いた」
「うあおう!?びっくりした、イオリちゃんか……」
いつの間にかイオリちゃんが両手で料理がお皿にのったプレートを持ち背後に佇んでいた。気配殺してるのかなって思っちゃうくらい気配感じなかった。恐い。
「爽……うどん……」
へ?うどん?うどんがどうかした?
イオリちゃんの視線の先には俺の食べかけのうどん。ああ、うどん食べたのかってことかな。
「うどん美味しいよ。イオリちゃんは何を食べるの?」
お皿の中から湯気があがってるってことはまだ食べてない証拠。この質問で合ってるはずだ。
「親子丼……と、唐揚げ、丼……特盛」
すげぇ食うなこの子!?
なんとなくのイメージだけど、イオリちゃんって丼食べる姿想像できないなぁ。
「あれれ?キミ達もう知り合った仲なのぉ?仲良しだねぇ~!出会い話を聞かせなさいよぅ♪」
と、ここで学園長が嫌らしい笑みを浮かべて割り込んできた。チラリと見るとデザート達は皿の上にはなく、すでに学園長の胃袋に収まっていた。
「出会い話って……森の中をさ迷ってた俺を奥ヶ咲とイオリちゃんがここまで案内してくれただけですよ」
「ん?森って、立ち入り禁止区域の?」
あっ。
気づいたときにはもう遅かった。
イオリちゃんと奥ヶ咲が言ってた、立ち入り禁止区域に浸入した人は罰則があるということを今思い出したがもう遅い。
イオリちゃんは後ろにさがり、ちゃっかり無関係を装って席に座りもきゅもきゅ食べ進めている。何気にひどいなあの子……
「爽くん……学園の周りの森は霊能科の子達が授業で妖怪討伐する以外には立ち入りを禁止してるの、知ってた?」
にこやかにふんわり放たれた言葉とは裏腹にブラックオーラを解き放つ学園長。その笑顔が……恐いです。
「道路がある方向の森は立ち入り禁止じゃないんだけど、さっきの爽くんの口振りから察するに立ち入り禁止区域から来たんだよね……?あっちは妖怪いっぱいいるし、どんな経緯でそんなとこにいたのかは分かんないけど」
笑顔はそのままにゆっくりと近づいて言葉を紡ぐ学園長。俺の目の前まで来て、さらに満面の笑みを見せた瞬間。
「罰則がない訳ないよねっ☆」
ですよねー。
やっぱりそうなるかぁと思ったとき、まわりのひそひそ話が聞こえてきた。
耳をすませてよく聞いてみる。
「ちょ、誰あの人!!」
「やばっ、かっこいい……!」
「ねぇ、罰則がどうのとか聞こえてこなかった?」
「まじ!?学園長の罰則超ヤバイらしいじゃんっ!」
「確か先輩の中に罰則くらった人いたらしいんだけど、けっこうな問題児だったのに急に真面目な少年になって帰ってきたんだって!」
「「こわぁい!!」」
……罰則……なんだろな。
なんか急に怖さ増したよ。なんでかな。
いや、怖いのは確かにそうだが、学園長室に着くまでに罰則があるってこと聞かされたのもまた事実だしな。それを知ってたのにも関わらず学園長に言ってしまった。
元をたどれば嵐武様のせいだけど、いつまでも根に持ってても仕方ない。
俺は立ち入り禁止区域に浸入した。
それを学園長に知られた。
だから罰則を受ける。
普通のことじゃないか。
「さっそく罰則を受けてもらうよぉ、爽くん☆」
え、もうですか!?
ま、まあいいや。漢・柳 爽、覚悟します!
「校内を探検してきなさい!」
ビシッと指を指して言われたけど……
………多分、それ、罰則っていわないよね?
いやまじで危なかったんだからね?
人間界に落っこちて土ん中にめり込んだあのときよりも死がすぐそこに近づいてたからね?
「まあいいや。お昼ごはんにしよっかぁ☆」
「とめどなく自由に生きるの止めて下さい学園長……」
とはいっても、さっきから腹時計がうるさいのも本当なのでお言葉に甘えて一緒にごはんを食べることとなった。
……が。
「はぁーい!元気にしてるぅ?私の可愛い生徒達ぃ!」
ザワッ……という効果音がぴったりな皆の反応。
皆ってのは学校の生徒達。
男女ともに埋め尽くされ、賑わいを見せる食堂。
なんでこんな人の多い場所に来たのか。
それは俺のすぐ横でオムライス(3人前)とうどん(5人前)と焼き肉(10人前)と餃子(50皿)を食べ終えたうえにデザートでアイスとティラミス(通常サイズ5皿ずつ)を幸せそうに頬張る学園長に聞いてくれ。
和と洋と中がごっちゃだね。しかもかなりの量たいらげたね。胃袋どうなってんだこの人って思ったのもつかの間、俺の疑問をぶつけてみた。
「なんでわざわざ食堂に来たんですか?皆学園長に釘付けですよ。俺なんかこの学園の生徒でもないのに」
「いんや、柳くんもちゃんと生徒だよぉ~!私もこの学園の学園長だし、不自然な点は見当たらないよぉ?」
「いや、まあ、そうなんですけど……」
クラスも分からないし自己紹介すらしてないし知り合いはいないし。学園の生徒だって自覚がないんだよなあ。そのせいか若干浮いてるし。皆こっちチラチラ見てるんだよ。
特に女子!俺をガン見して顔赤くしてる女子多数なんだよ。俺なんかしたかな。
「……爽…いた」
「うあおう!?びっくりした、イオリちゃんか……」
いつの間にかイオリちゃんが両手で料理がお皿にのったプレートを持ち背後に佇んでいた。気配殺してるのかなって思っちゃうくらい気配感じなかった。恐い。
「爽……うどん……」
へ?うどん?うどんがどうかした?
イオリちゃんの視線の先には俺の食べかけのうどん。ああ、うどん食べたのかってことかな。
「うどん美味しいよ。イオリちゃんは何を食べるの?」
お皿の中から湯気があがってるってことはまだ食べてない証拠。この質問で合ってるはずだ。
「親子丼……と、唐揚げ、丼……特盛」
すげぇ食うなこの子!?
なんとなくのイメージだけど、イオリちゃんって丼食べる姿想像できないなぁ。
「あれれ?キミ達もう知り合った仲なのぉ?仲良しだねぇ~!出会い話を聞かせなさいよぅ♪」
と、ここで学園長が嫌らしい笑みを浮かべて割り込んできた。チラリと見るとデザート達は皿の上にはなく、すでに学園長の胃袋に収まっていた。
「出会い話って……森の中をさ迷ってた俺を奥ヶ咲とイオリちゃんがここまで案内してくれただけですよ」
「ん?森って、立ち入り禁止区域の?」
あっ。
気づいたときにはもう遅かった。
イオリちゃんと奥ヶ咲が言ってた、立ち入り禁止区域に浸入した人は罰則があるということを今思い出したがもう遅い。
イオリちゃんは後ろにさがり、ちゃっかり無関係を装って席に座りもきゅもきゅ食べ進めている。何気にひどいなあの子……
「爽くん……学園の周りの森は霊能科の子達が授業で妖怪討伐する以外には立ち入りを禁止してるの、知ってた?」
にこやかにふんわり放たれた言葉とは裏腹にブラックオーラを解き放つ学園長。その笑顔が……恐いです。
「道路がある方向の森は立ち入り禁止じゃないんだけど、さっきの爽くんの口振りから察するに立ち入り禁止区域から来たんだよね……?あっちは妖怪いっぱいいるし、どんな経緯でそんなとこにいたのかは分かんないけど」
笑顔はそのままにゆっくりと近づいて言葉を紡ぐ学園長。俺の目の前まで来て、さらに満面の笑みを見せた瞬間。
「罰則がない訳ないよねっ☆」
ですよねー。
やっぱりそうなるかぁと思ったとき、まわりのひそひそ話が聞こえてきた。
耳をすませてよく聞いてみる。
「ちょ、誰あの人!!」
「やばっ、かっこいい……!」
「ねぇ、罰則がどうのとか聞こえてこなかった?」
「まじ!?学園長の罰則超ヤバイらしいじゃんっ!」
「確か先輩の中に罰則くらった人いたらしいんだけど、けっこうな問題児だったのに急に真面目な少年になって帰ってきたんだって!」
「「こわぁい!!」」
……罰則……なんだろな。
なんか急に怖さ増したよ。なんでかな。
いや、怖いのは確かにそうだが、学園長室に着くまでに罰則があるってこと聞かされたのもまた事実だしな。それを知ってたのにも関わらず学園長に言ってしまった。
元をたどれば嵐武様のせいだけど、いつまでも根に持ってても仕方ない。
俺は立ち入り禁止区域に浸入した。
それを学園長に知られた。
だから罰則を受ける。
普通のことじゃないか。
「さっそく罰則を受けてもらうよぉ、爽くん☆」
え、もうですか!?
ま、まあいいや。漢・柳 爽、覚悟します!
「校内を探検してきなさい!」
ビシッと指を指して言われたけど……
………多分、それ、罰則っていわないよね?
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