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本編
第二十一話 結花先生の旦那様は秘書じゃないらしい
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そして私の宣言したとおりの季節に、結婚式は執り行われた。
霧島さんが待っている祭壇まで、私とバージンロードを一緒に歩く父は、前日まで寂しそうにグチグチと文句を言っていたのがまるで嘘のように誇らしげだ。
「もう少し、俺達の娘のままでいてくれると思っていたんだがなあ」
バージンロードを歩きながら、私にしか聞こえない声で呟く。
「あら。霧島さんと結婚しても、お父さん達の娘であることには変わりないのよ?」
「それは分かっているよ」
「まさか私に行かず後家になってほしかったの?」
「まさかまさか。|結花《ゆいか」が素晴らしい人生のパートナーを選んでくれて喜んでいるよ」
「できるだけ早く三人目の孫を抱かせてあげるから、議員を辞めたからって耄碌しないでね、お爺ちゃん」
そうささやくと、父は楽しそうに笑った。
式には党内関係者と彼の仕事関係の人々、それから地元の自治会長さん等の選挙でお世話になった人達も招待した。当然のことながらマスコミ関係者は例外なくシャットアウト。ただまったく極秘裏に結婚するわけではない。
だってこれからは霧島姓になるんだもの。次の選挙の時は「重光結花」ではなく「霧島結花」と書いてもらわなくてはならない。その点だけはきちんと有権者の人達に知っておいてもらわないと、次の選挙の時に困ったことになる。
ああそうそう、マスコミと言えば|杉下《すぎした」さんの後輩さんの三ツ矢さん。実のところ彼女はマスコミ関係者ではなく、霧島さんと同業者だった。この点では私も、すっかり杉下さんにしてやられた感じだ。
ちょうどあの時は、彼女が属している捜査チームの内偵で雑誌社に潜り込んでいた時らしく、たまたま先輩である杉下さんと話していた時に、満田先生の名前が出ていたのを覚えていたので、写真を撮ってくれたということだった。つまりあの写真は、本当に彼女の好意からということになる。
そして写真を撮られた満田先生のほうは、写真のお相手とはあの直後に別れたとのことだった。今のところ奥さんにこの件はバレてはいないものの、私の口から奥さんに伝わるのではないかと、相変わらずビクビクして生活をしている。奥さんを悲しませるようなことをしたのだから、当分は冷や汗をかいていれば良いんですよとは杉下さんの言葉。相変わらずこの手のことに関して、杉下さんは容赦ない。
祭壇前では白いタキシードを着ている霧島さんが、私を待っていた。普段は黒っぽいスーツばかりだから凄く新鮮だし、いつも以上にハンサムに見える。本人は似合わないとか言っていたけど、そんなことないわよね。やっぱり私の見立ては正しかったから、私の勝ち。
それと、今日はいつもの眼鏡をはずしているのにそんなに目つきは悪くない。ああもちろんこれに関しても当社比ってやつだけど。
「沙織が式の前に彼の姿を見て、なかなかのハンサムだと誉めていたよ」
「大丈夫よ。お母さんが世界一かっこいいと信じているのはお父さんで、今もその地位は安泰だから」
「だと良いんだがな」
祭壇の前に到着すると、父は私を霧島さんに託して、最前列の席で待っていた母親の横に立った。そんな父の肩のありもしない埃をはらうふりをして触れる母親と、それを甘い笑みを浮かべながら見下ろす父親。今日の主役は私達なのに、まったくいつまでたっても甘々な二人なんだから。霧島さんもそんな私の両親の様子に気づいたのか、口元に微かな笑みを浮かべた。
「霧島冬吾さん、重光結花さん、今日お二人はここで夫婦となる契りを結ぶわけですが、神様とここに参列した皆さんの前で、お二人の誓いの言葉を述べてください」
本来はここで神父様が誓いの言葉を述べ、私達が「はい」と答えるのが定番の結婚式だ。だけど私達は、自分達の言葉でその誓いの言葉を述べたかった。事前に神父様に相談すると、大事なのはお二人の気持ちですから問題ありませんよと、快く承諾してくださったのでその好意に甘えることにした。
『私達はこれから夫婦として、健やかな時も病める時も、どのような困難が訪れた時にもお互いを信じ助け合い、愛し敬いあいながら、手を携えて生涯を共に歩んでいくことを、皆さんの前で誓います』
もちろん選挙期間中の修羅場の時もね、と心の中で呟いたのは私と霧島さんだけの秘密だ。
+++
それから私達の新居は、私の実家近くに新しく建てることになった。
両親は、祖父母が住んでいた家を改装して住めば良いのではと提案してくれていたけれど、さすがにあそこに住むのは霧島さんが落ち着かないだろうということで、実家とは駅を挟んで反対側にある地域に新居をかまえることにした。そこが完成するまでの間は、私のマンションで新婚生活を送ることになる。
ちなみに、父の選挙区を引き継いだ私の議員としての活動拠点である事務所に関しては、スタッフが何名か入れ替わっただけで、今まで通りの場所にとどまることになった。
「男としては、妻が住んでいるマンションに引っ越してくるのは複雑?」
忙しい仕事の合間を利用して部屋の間取りを話し合っていた時、私サイドの都合ばかりが優先されているような気がして、一度だけ聞いてみた。
「俺は住むのは何処だってかまわないんだ、君と一緒にいられるなら。それに君が連中の言っていることを気にしているなら、まったくの的外れなことばかりだし俺は気にならない」
連中、つまり週刊誌などでは霧島さんのことを逆玉だとかなんとかと言って騒いでいた。一度それを読んだ時にかなり頭に来たんだけれど、本人はまったくどこ吹く風で気にしている様子もない。それどころか面白がって、職場でネタにすらしているんだとか。まったく大した人だと感心してしまう。
実際のところ彼の実家もかなりの資産家であったし、知られていないだけで彼自身もそれなりに財産を持っている身なのだ。よくよく考えてみれば、今までの生活スタイルはかなり違っていたけれど、意外と私達には共通項がたくさんあることに最近気がついた。つまり逆玉なんてとんでもないってこと。
「それより寝室のことだが、部屋が完成する前にベッドを運び込まないと大変なことになるんじゃないのか?」
私達の寝室になる予定の場所を指でさしながら彼が言った。
「そう?」
「ああ。どう考えても、君が考えているようなサイズのベッドを入れるには無理がある。そりゃあ気が変わって、シングルを二つ運び込むつもりでいるなら問題ないだろうが」
「いやよ。絶対に大きいベッドにして、貴方と並んで寝るんですからね」
「だったら早めに手配をしないと、せっかくの新築の壁をぶち破るハメになるぞ?」
そういうわけで、私達の新居に一番最初に運び込まれたのはキングサイズのベッドだった。それを聞いた父が何故か、どこかで聞いたことのある話だねえと、意味深な顔をして母を見たのがなんとも印象的だった。
+++++
そんなわけで、選挙が終わってからやっと新生活の準備に入った私達は、年末年始の休みを利用してハネムーンの真っ最中だ。
マスコミの目も届かない、南半球の某所にあるホテルのプールサイドでまったりと二人してくつろぎながら、それぞれお気に入りのカクテルを飲んでいる。
「ねえ。私が三十歳になるまでにママになりたいって言ったの覚えてる?」
「もろちん。だからこっちに来ている間に頑張らないとなって話だったろ? それがなにか?」
「ハネムーンベイビーはちょっと無理みたい」
「……どういうことだ?」
彼が首をかしげながら私の顔を見つめた。
「だってもうここにいるみたいなんだもの」
そう言って私はまだぺったんこのお腹に手を当てる。
「……そうなのか?」
「多分、新居を見に行ったあの日だと思うわ」
あの時、部屋の壁ができる前にと運び込まれていたベッドの寝心地を二人で試した結果が、私のお腹に宿っている命だ。
私が手を当てたところに、彼がそっと手をのばしてきた。そして嬉しそうな顔をしたと思ったら、急に怖い顔をして私の目を見る。
「ちょっと待て。だったらどうして、呑気にカクテルなんて飲んでいるんだ。アルコールが赤ん坊に良くないことは、男の俺でも分かるぞ。さっさとそれをよこせ」
グラスを取り上げようとする彼の手から逃れながら笑う。
「あら、気がつかなかったの? 私、そうかもしれないって気がした時から、マスターに頼んでアルコールだけは抜いてもらっていたのよ? 貴方が気がつかなかったなんて意外ね」
「……まったく。気がついていたのに今日まで俺に教えてくれないなんて、随分と薄情だな」
「妻の体の変化に気がつかない貴方が悪い。とりあえず先に気がついたという点では私の勝ちね」
やれやれと彼は首を振った。
「そう言えば貴方の家系って双子が多いのよね? って言うことは、もしかしたらここにいるのは二人かもしれないってこと?」
まだ膨らんでもいないお腹を撫でながら、その可能性について考えてみる。なんだか一気に賑やかになって、とんでもなくカオスになりそうだけど、それはそれで楽しそう。
「俺自身が双子だからな。その可能性は高いんじゃないか?」
「なんだか楽しみ」
「ああ、楽しみだ。だけど今はハネムーンだ、二人で楽しむ方が大事なんじゃないのか、奥様?」
グラスを素早く取り上げると立ち上がり、私のことを抱き上げた。
「さあ休憩は終わりだ。ベッドに行こう」
「私を楽しませてくれるの?」
「もちろんそのつもりだ」
私の小さい頃の夢は父親のような政治家になって、母のような可愛い秘書さんを雇ってお嫁さんにすることだった。
そんな私が大人になりかけていた時に現れたのは、可愛い秘書さんとは天と地ほども違う、怖い銀縁眼鏡のお兄さん。
彼の名前は霧島冬吾さん、警視庁警備部警護課のSPで今は私の大切な旦那様だ。
霧島さんが待っている祭壇まで、私とバージンロードを一緒に歩く父は、前日まで寂しそうにグチグチと文句を言っていたのがまるで嘘のように誇らしげだ。
「もう少し、俺達の娘のままでいてくれると思っていたんだがなあ」
バージンロードを歩きながら、私にしか聞こえない声で呟く。
「あら。霧島さんと結婚しても、お父さん達の娘であることには変わりないのよ?」
「それは分かっているよ」
「まさか私に行かず後家になってほしかったの?」
「まさかまさか。|結花《ゆいか」が素晴らしい人生のパートナーを選んでくれて喜んでいるよ」
「できるだけ早く三人目の孫を抱かせてあげるから、議員を辞めたからって耄碌しないでね、お爺ちゃん」
そうささやくと、父は楽しそうに笑った。
式には党内関係者と彼の仕事関係の人々、それから地元の自治会長さん等の選挙でお世話になった人達も招待した。当然のことながらマスコミ関係者は例外なくシャットアウト。ただまったく極秘裏に結婚するわけではない。
だってこれからは霧島姓になるんだもの。次の選挙の時は「重光結花」ではなく「霧島結花」と書いてもらわなくてはならない。その点だけはきちんと有権者の人達に知っておいてもらわないと、次の選挙の時に困ったことになる。
ああそうそう、マスコミと言えば|杉下《すぎした」さんの後輩さんの三ツ矢さん。実のところ彼女はマスコミ関係者ではなく、霧島さんと同業者だった。この点では私も、すっかり杉下さんにしてやられた感じだ。
ちょうどあの時は、彼女が属している捜査チームの内偵で雑誌社に潜り込んでいた時らしく、たまたま先輩である杉下さんと話していた時に、満田先生の名前が出ていたのを覚えていたので、写真を撮ってくれたということだった。つまりあの写真は、本当に彼女の好意からということになる。
そして写真を撮られた満田先生のほうは、写真のお相手とはあの直後に別れたとのことだった。今のところ奥さんにこの件はバレてはいないものの、私の口から奥さんに伝わるのではないかと、相変わらずビクビクして生活をしている。奥さんを悲しませるようなことをしたのだから、当分は冷や汗をかいていれば良いんですよとは杉下さんの言葉。相変わらずこの手のことに関して、杉下さんは容赦ない。
祭壇前では白いタキシードを着ている霧島さんが、私を待っていた。普段は黒っぽいスーツばかりだから凄く新鮮だし、いつも以上にハンサムに見える。本人は似合わないとか言っていたけど、そんなことないわよね。やっぱり私の見立ては正しかったから、私の勝ち。
それと、今日はいつもの眼鏡をはずしているのにそんなに目つきは悪くない。ああもちろんこれに関しても当社比ってやつだけど。
「沙織が式の前に彼の姿を見て、なかなかのハンサムだと誉めていたよ」
「大丈夫よ。お母さんが世界一かっこいいと信じているのはお父さんで、今もその地位は安泰だから」
「だと良いんだがな」
祭壇の前に到着すると、父は私を霧島さんに託して、最前列の席で待っていた母親の横に立った。そんな父の肩のありもしない埃をはらうふりをして触れる母親と、それを甘い笑みを浮かべながら見下ろす父親。今日の主役は私達なのに、まったくいつまでたっても甘々な二人なんだから。霧島さんもそんな私の両親の様子に気づいたのか、口元に微かな笑みを浮かべた。
「霧島冬吾さん、重光結花さん、今日お二人はここで夫婦となる契りを結ぶわけですが、神様とここに参列した皆さんの前で、お二人の誓いの言葉を述べてください」
本来はここで神父様が誓いの言葉を述べ、私達が「はい」と答えるのが定番の結婚式だ。だけど私達は、自分達の言葉でその誓いの言葉を述べたかった。事前に神父様に相談すると、大事なのはお二人の気持ちですから問題ありませんよと、快く承諾してくださったのでその好意に甘えることにした。
『私達はこれから夫婦として、健やかな時も病める時も、どのような困難が訪れた時にもお互いを信じ助け合い、愛し敬いあいながら、手を携えて生涯を共に歩んでいくことを、皆さんの前で誓います』
もちろん選挙期間中の修羅場の時もね、と心の中で呟いたのは私と霧島さんだけの秘密だ。
+++
それから私達の新居は、私の実家近くに新しく建てることになった。
両親は、祖父母が住んでいた家を改装して住めば良いのではと提案してくれていたけれど、さすがにあそこに住むのは霧島さんが落ち着かないだろうということで、実家とは駅を挟んで反対側にある地域に新居をかまえることにした。そこが完成するまでの間は、私のマンションで新婚生活を送ることになる。
ちなみに、父の選挙区を引き継いだ私の議員としての活動拠点である事務所に関しては、スタッフが何名か入れ替わっただけで、今まで通りの場所にとどまることになった。
「男としては、妻が住んでいるマンションに引っ越してくるのは複雑?」
忙しい仕事の合間を利用して部屋の間取りを話し合っていた時、私サイドの都合ばかりが優先されているような気がして、一度だけ聞いてみた。
「俺は住むのは何処だってかまわないんだ、君と一緒にいられるなら。それに君が連中の言っていることを気にしているなら、まったくの的外れなことばかりだし俺は気にならない」
連中、つまり週刊誌などでは霧島さんのことを逆玉だとかなんとかと言って騒いでいた。一度それを読んだ時にかなり頭に来たんだけれど、本人はまったくどこ吹く風で気にしている様子もない。それどころか面白がって、職場でネタにすらしているんだとか。まったく大した人だと感心してしまう。
実際のところ彼の実家もかなりの資産家であったし、知られていないだけで彼自身もそれなりに財産を持っている身なのだ。よくよく考えてみれば、今までの生活スタイルはかなり違っていたけれど、意外と私達には共通項がたくさんあることに最近気がついた。つまり逆玉なんてとんでもないってこと。
「それより寝室のことだが、部屋が完成する前にベッドを運び込まないと大変なことになるんじゃないのか?」
私達の寝室になる予定の場所を指でさしながら彼が言った。
「そう?」
「ああ。どう考えても、君が考えているようなサイズのベッドを入れるには無理がある。そりゃあ気が変わって、シングルを二つ運び込むつもりでいるなら問題ないだろうが」
「いやよ。絶対に大きいベッドにして、貴方と並んで寝るんですからね」
「だったら早めに手配をしないと、せっかくの新築の壁をぶち破るハメになるぞ?」
そういうわけで、私達の新居に一番最初に運び込まれたのはキングサイズのベッドだった。それを聞いた父が何故か、どこかで聞いたことのある話だねえと、意味深な顔をして母を見たのがなんとも印象的だった。
+++++
そんなわけで、選挙が終わってからやっと新生活の準備に入った私達は、年末年始の休みを利用してハネムーンの真っ最中だ。
マスコミの目も届かない、南半球の某所にあるホテルのプールサイドでまったりと二人してくつろぎながら、それぞれお気に入りのカクテルを飲んでいる。
「ねえ。私が三十歳になるまでにママになりたいって言ったの覚えてる?」
「もろちん。だからこっちに来ている間に頑張らないとなって話だったろ? それがなにか?」
「ハネムーンベイビーはちょっと無理みたい」
「……どういうことだ?」
彼が首をかしげながら私の顔を見つめた。
「だってもうここにいるみたいなんだもの」
そう言って私はまだぺったんこのお腹に手を当てる。
「……そうなのか?」
「多分、新居を見に行ったあの日だと思うわ」
あの時、部屋の壁ができる前にと運び込まれていたベッドの寝心地を二人で試した結果が、私のお腹に宿っている命だ。
私が手を当てたところに、彼がそっと手をのばしてきた。そして嬉しそうな顔をしたと思ったら、急に怖い顔をして私の目を見る。
「ちょっと待て。だったらどうして、呑気にカクテルなんて飲んでいるんだ。アルコールが赤ん坊に良くないことは、男の俺でも分かるぞ。さっさとそれをよこせ」
グラスを取り上げようとする彼の手から逃れながら笑う。
「あら、気がつかなかったの? 私、そうかもしれないって気がした時から、マスターに頼んでアルコールだけは抜いてもらっていたのよ? 貴方が気がつかなかったなんて意外ね」
「……まったく。気がついていたのに今日まで俺に教えてくれないなんて、随分と薄情だな」
「妻の体の変化に気がつかない貴方が悪い。とりあえず先に気がついたという点では私の勝ちね」
やれやれと彼は首を振った。
「そう言えば貴方の家系って双子が多いのよね? って言うことは、もしかしたらここにいるのは二人かもしれないってこと?」
まだ膨らんでもいないお腹を撫でながら、その可能性について考えてみる。なんだか一気に賑やかになって、とんでもなくカオスになりそうだけど、それはそれで楽しそう。
「俺自身が双子だからな。その可能性は高いんじゃないか?」
「なんだか楽しみ」
「ああ、楽しみだ。だけど今はハネムーンだ、二人で楽しむ方が大事なんじゃないのか、奥様?」
グラスを素早く取り上げると立ち上がり、私のことを抱き上げた。
「さあ休憩は終わりだ。ベッドに行こう」
「私を楽しませてくれるの?」
「もちろんそのつもりだ」
私の小さい頃の夢は父親のような政治家になって、母のような可愛い秘書さんを雇ってお嫁さんにすることだった。
そんな私が大人になりかけていた時に現れたのは、可愛い秘書さんとは天と地ほども違う、怖い銀縁眼鏡のお兄さん。
彼の名前は霧島冬吾さん、警視庁警備部警護課のSPで今は私の大切な旦那様だ。
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