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14話 ハリー
ルルがデルの森から帰ってこない。
今回は仕事の期間を聞いていなかったから、てっきり数日で帰って来るものとばかり思っていた。
もう2週間になる。
いくら何度も行ってる森とはいえ、あそこは魔獣の出る危険地帯だ。
ルルが優秀なのはわかってる。
でも・・・
俺は心配でルル宛に手紙を送った。
今更だけど、差出人の名を、ハリー・ロックウェルにして。
あの日カフェでクリスティと遭遇した日の夜、ルルから手紙が届いた。
俺の家名を知りたいと。
こんなの、ルルから言わせることじゃない。わかっている。
最初に、ルルが生い立ちや魔法伯爵邸に住んでいるのを聞いた段階で、自分も侯爵令息なのを告げるべきだった。
いつか、いつか告げようと、先延ばしにた自分に嫌気がさす。
早くルルに会いたい。
今の俺には手紙を書くことしか出来なかった。
夏休みが終わって学園を卒業した俺は、第一騎士団の騎士になっていた。
余程剣の腕が悪くない限り、高位貴族の令息は大抵が第一騎士団、もしくは近衛騎士団所属になる。
だから俺が第一騎士団の騎士になるのは、自然なことだった。
間近で見る先輩騎士は、剣の技術も、動きも、身体つきもすべてが驚異的で、俺は必死に剣を振るった。
でも、またここで問題が起こった。
第一騎士団は週に二度、訓練を一般公開している。
そこにあの子爵令嬢が現れて、俺に纏わりつくようになった。
学園の時間じゃないのか?
やんわりと聞いてみると、
「用事があって欠席しましたの。たまたま近くを通りかかったもので。ハリー様にお会いしたくて」
なんて言う。
名前呼びは辞めてくれていたはずなのに、クリスティが側にいなくなった途端これか。
学園時代に子爵令嬢にははっきりと、恋人がいる。と伝えていた。
もう一度、伝えるか。
俺は恋人がいるし、あまり近づかないでほしい。それに名前呼びもやめてほしい。と言った。
すると上目遣いで、それでも構わない。なんて言ってくる。
頭が痛くなった。
とりあえず、名前呼びはやめてほしいと強く言ったら、それだけは納得してくれたようだった。
それからも子爵令嬢は公開訓練に現れ、差し入れまで持ってくる。
これのどこが、近くを通りかかっただ。
面倒だった。
だからあの日、子爵令嬢がまた現れた時、適当に愛想笑いしてやり過ごしていた。
子爵令嬢が俺に腕を組んできても。
それをルルに見られるなんて。
前方で俺の知ってる大好きな、あたたかい光が見えた。
俺とルルが馬で遠乗りしている姿、ルルと行った丘から眺めた風景、山、花畑。
ルルが良い香り。と話していた花の香りがして、花びらがキラキラと舞った。
その幻影の向こうに、泣きそうな顔のルルがいた。
俺は子爵令嬢の腕を引き剥がし、大好きな恋人がいる。もう迷惑だから来ないでほしい。差し入れも結構だ。と言い、歩き出した。
どうしてもっと早く、引き剥がせなかったのか。
はっきり言えなかったのか。
ルルの泣きそうな顔が頭から離れなかった。
仕事が終わるとすぐに父上の暮らす別邸へ行き、子爵令嬢との一件を話した。
叱責覚悟で訪れたが、「そうか」と言い、事業も回復して軌道に乗っているから構わない。と、父上の返答は予想に反するものだった。
俺は迷ったが、恋人がいることも告げるとルルのことを知っていて、類稀な才能の持ち主と言っていた。
理解はできるが、現実を見ろ。
とも。
後はもう、急いだ。
早くルルに逢いたくて。
魔法伯爵邸へ行って、ルルに頭を下げて謝罪した。
でも、ルルの顔色は冴えなかった。
全部俺のせいだ。
ごめん、ルル。
俺はルルに話を聞いてほしいと頼んで、子爵令嬢のこと、家名を話さなかったこと、家族のことを話した。
ルルには、子爵令嬢に思わせぶりな態度をとるから勘違いする。子爵令嬢にすっこい笑顔だった!と勢いよく言われて、嬉しかった。
沈んでいたルルが元気になったのはもちろんだし、出逢った頃のまだ子どもだった頃のような、気やすいルルを見れたから。
俺はルルに抱きしめる許可をもらって、ルルを優しく抱きしめた。
俺はこの時、誓った。
もう、ルルにあんな泣きそうな顔は絶対にさせない。
そしてルルの言うように、もっと言いたいことを言い合おうと。
この誓いを、心に刻んだはずだった。
そして俺は、ルルが、
「ハリーが浮気したら、私お得意の強化魔法で強烈パンチをお見舞いするね」
と言うのを聞いて、浮気なんてするわけないよ。
と、心の中で一笑した。
ルルとは良好な関係を続け、騎士団ではひたすら剣を振るい鍛錬を重ねた。
充実した毎日があっという間に過ぎた。
17歳のルルの誕生日には、自分の瞳の色と同じブルーの宝石のペンダントを贈った。
18歳のルルの誕生日には、自分の髪の色と同じ金色の宝石の指輪を贈った。
どちらもルルっぽいシンプルでいてかわいいデザインだ。
ルルからは遠征前に、侯爵家の家紋の刺繍のはいった剣帯をもらった。
刺繍が上手で驚くと、少しブスッとしたルルは可愛いかった。
この剣帯は、宝物になった。
ルルとは食事に行ったり、休日は俺の馬で一緒に出かけた。
唇も重ねるようになっていた俺たちは、景色の美しい丘で、抱きしめ合って何度も口づけた。
そんな幸せな毎日が、当たり前になり、麻痺していたのか。
それとも、剣術大会で準優勝して気持ちが大きくなっていたか。
ルルが仕事で居ないからなのか。
分からない。
俺は以前は断っていた騎士団の飲み会に参加するようになっていった。
最初は、剣術大会での準優勝でお祝いと言われ参加した。
お酒は決して嫌いではない。
ほろ酔い気分になって、仲間と語るのも悪くない。
ただ、飲み会の席には女性もいた。
最初のうちは、騎士仲間としか話さなかったが、回を重ねるうちに女性とも話をするようになり、いつかそれが当たり前に変わっていった。
飲み会の場をお見合いの場として利用している者もいて、そういう奴らはゲームと称して恋人のように振る舞ったり、酔った勢いでキスすることもあった。
そして、俺はごくたまにルルとの食事の約束をキャンセルして、飲み会に参加するようになっていった。
ある夜、酒の席で何度か見かけたことのある女性が、隣に座った。
最初はただ話すだけだった。
何度目かに隣の席になった時、いきなり泣き出した。
その女性、アンジェラ・ライト男爵令嬢は20も歳の離れた商家の男性と政略結婚させられるらしい。
その前に、慕っている俺と思い出が欲しい。
涙目で言われた。
色白でピンク色の髪にブルーグレーの濡れた瞳に見つめられて、気づけば俺は了承していた。
今回は仕事の期間を聞いていなかったから、てっきり数日で帰って来るものとばかり思っていた。
もう2週間になる。
いくら何度も行ってる森とはいえ、あそこは魔獣の出る危険地帯だ。
ルルが優秀なのはわかってる。
でも・・・
俺は心配でルル宛に手紙を送った。
今更だけど、差出人の名を、ハリー・ロックウェルにして。
あの日カフェでクリスティと遭遇した日の夜、ルルから手紙が届いた。
俺の家名を知りたいと。
こんなの、ルルから言わせることじゃない。わかっている。
最初に、ルルが生い立ちや魔法伯爵邸に住んでいるのを聞いた段階で、自分も侯爵令息なのを告げるべきだった。
いつか、いつか告げようと、先延ばしにた自分に嫌気がさす。
早くルルに会いたい。
今の俺には手紙を書くことしか出来なかった。
夏休みが終わって学園を卒業した俺は、第一騎士団の騎士になっていた。
余程剣の腕が悪くない限り、高位貴族の令息は大抵が第一騎士団、もしくは近衛騎士団所属になる。
だから俺が第一騎士団の騎士になるのは、自然なことだった。
間近で見る先輩騎士は、剣の技術も、動きも、身体つきもすべてが驚異的で、俺は必死に剣を振るった。
でも、またここで問題が起こった。
第一騎士団は週に二度、訓練を一般公開している。
そこにあの子爵令嬢が現れて、俺に纏わりつくようになった。
学園の時間じゃないのか?
やんわりと聞いてみると、
「用事があって欠席しましたの。たまたま近くを通りかかったもので。ハリー様にお会いしたくて」
なんて言う。
名前呼びは辞めてくれていたはずなのに、クリスティが側にいなくなった途端これか。
学園時代に子爵令嬢にははっきりと、恋人がいる。と伝えていた。
もう一度、伝えるか。
俺は恋人がいるし、あまり近づかないでほしい。それに名前呼びもやめてほしい。と言った。
すると上目遣いで、それでも構わない。なんて言ってくる。
頭が痛くなった。
とりあえず、名前呼びはやめてほしいと強く言ったら、それだけは納得してくれたようだった。
それからも子爵令嬢は公開訓練に現れ、差し入れまで持ってくる。
これのどこが、近くを通りかかっただ。
面倒だった。
だからあの日、子爵令嬢がまた現れた時、適当に愛想笑いしてやり過ごしていた。
子爵令嬢が俺に腕を組んできても。
それをルルに見られるなんて。
前方で俺の知ってる大好きな、あたたかい光が見えた。
俺とルルが馬で遠乗りしている姿、ルルと行った丘から眺めた風景、山、花畑。
ルルが良い香り。と話していた花の香りがして、花びらがキラキラと舞った。
その幻影の向こうに、泣きそうな顔のルルがいた。
俺は子爵令嬢の腕を引き剥がし、大好きな恋人がいる。もう迷惑だから来ないでほしい。差し入れも結構だ。と言い、歩き出した。
どうしてもっと早く、引き剥がせなかったのか。
はっきり言えなかったのか。
ルルの泣きそうな顔が頭から離れなかった。
仕事が終わるとすぐに父上の暮らす別邸へ行き、子爵令嬢との一件を話した。
叱責覚悟で訪れたが、「そうか」と言い、事業も回復して軌道に乗っているから構わない。と、父上の返答は予想に反するものだった。
俺は迷ったが、恋人がいることも告げるとルルのことを知っていて、類稀な才能の持ち主と言っていた。
理解はできるが、現実を見ろ。
とも。
後はもう、急いだ。
早くルルに逢いたくて。
魔法伯爵邸へ行って、ルルに頭を下げて謝罪した。
でも、ルルの顔色は冴えなかった。
全部俺のせいだ。
ごめん、ルル。
俺はルルに話を聞いてほしいと頼んで、子爵令嬢のこと、家名を話さなかったこと、家族のことを話した。
ルルには、子爵令嬢に思わせぶりな態度をとるから勘違いする。子爵令嬢にすっこい笑顔だった!と勢いよく言われて、嬉しかった。
沈んでいたルルが元気になったのはもちろんだし、出逢った頃のまだ子どもだった頃のような、気やすいルルを見れたから。
俺はルルに抱きしめる許可をもらって、ルルを優しく抱きしめた。
俺はこの時、誓った。
もう、ルルにあんな泣きそうな顔は絶対にさせない。
そしてルルの言うように、もっと言いたいことを言い合おうと。
この誓いを、心に刻んだはずだった。
そして俺は、ルルが、
「ハリーが浮気したら、私お得意の強化魔法で強烈パンチをお見舞いするね」
と言うのを聞いて、浮気なんてするわけないよ。
と、心の中で一笑した。
ルルとは良好な関係を続け、騎士団ではひたすら剣を振るい鍛錬を重ねた。
充実した毎日があっという間に過ぎた。
17歳のルルの誕生日には、自分の瞳の色と同じブルーの宝石のペンダントを贈った。
18歳のルルの誕生日には、自分の髪の色と同じ金色の宝石の指輪を贈った。
どちらもルルっぽいシンプルでいてかわいいデザインだ。
ルルからは遠征前に、侯爵家の家紋の刺繍のはいった剣帯をもらった。
刺繍が上手で驚くと、少しブスッとしたルルは可愛いかった。
この剣帯は、宝物になった。
ルルとは食事に行ったり、休日は俺の馬で一緒に出かけた。
唇も重ねるようになっていた俺たちは、景色の美しい丘で、抱きしめ合って何度も口づけた。
そんな幸せな毎日が、当たり前になり、麻痺していたのか。
それとも、剣術大会で準優勝して気持ちが大きくなっていたか。
ルルが仕事で居ないからなのか。
分からない。
俺は以前は断っていた騎士団の飲み会に参加するようになっていった。
最初は、剣術大会での準優勝でお祝いと言われ参加した。
お酒は決して嫌いではない。
ほろ酔い気分になって、仲間と語るのも悪くない。
ただ、飲み会の席には女性もいた。
最初のうちは、騎士仲間としか話さなかったが、回を重ねるうちに女性とも話をするようになり、いつかそれが当たり前に変わっていった。
飲み会の場をお見合いの場として利用している者もいて、そういう奴らはゲームと称して恋人のように振る舞ったり、酔った勢いでキスすることもあった。
そして、俺はごくたまにルルとの食事の約束をキャンセルして、飲み会に参加するようになっていった。
ある夜、酒の席で何度か見かけたことのある女性が、隣に座った。
最初はただ話すだけだった。
何度目かに隣の席になった時、いきなり泣き出した。
その女性、アンジェラ・ライト男爵令嬢は20も歳の離れた商家の男性と政略結婚させられるらしい。
その前に、慕っている俺と思い出が欲しい。
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