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目撃と誘拐
しおりを挟むとある男子高の裏門の傍らで、黒い高級車を前に男は三本目のタバコを指先に挟んでいた。ちらほらと下校を始めている彼らの父親といわれてもおかしくはない歳だが、それよりは少し若いようにもおもえる。鋭さを隠さぬ目元、ラフに着崩したシャツから漂う大人の匂い。そんな彼の腕の中をめがけて瑠唯(ルイ)が小走りで駆けてきた。
「りゅーじさんがハニーを迎えにきたよ」
男は明るく言いながら瑠唯を抱きとめた。頬をすり寄せる瑠唯に、竜二は口元を緩め、吸いかけのタバコを地面に落として靴底で火を消した。
「ん…うれしい♡」
そう言いながら瑠唯は顔を上げ、ねだるように瞳を潤ませる。その仕草に待ち構えていたかのように竜二は口付けを落とした。遠慮などない舌を絡め合う濃密なキスに、瑠唯もすぐに応え、甘い吐息を漏らしながら唇を離さない。
「ん、むッ…♡ぢゅ、れぉ……ん、んん゙っ♡♡♡」
キスを続けながら、瑠唯の腰を支えていた竜二の大きな両手がためらいなく尻の方へと移動する。尻を撫で回すように優しく触れたり、強引に尻をぐにっと割り開くように揉みしだくと、そのたびに瑠唯から甘い声が漏れる。
「ん…ふふ、キリ無いね。瑠唯とはいくらでもキスできちゃう」
「僕も…♡」
唇を離した瞬間でさえ、二人の笑顔には熱が宿る。
「どうぞ、乗って」
「ありがと♡」
竜二は助手席に回ってドアを開いてやり、手を取って大袈裟に瑠唯を助手席に座らせた。
その時、竜二の目に影が映る。駐車場の端に立ち尽くす高校生が驚愕に目を見開き、石のように固まっている姿を竜二が捉えた。
「……瑠唯の知り合い?」
「あ、うん。仲良いクラスメイトだよ」
竜二が高校生を顎で示すと、瑠唯は素直に答える。竜二は片眉を上げ、車外に身を乗り出して高校生に向かって悪戯っぽく笑った。
「なに見てるの? やらしー♡」
クラスメイトと知って竜二はますます楽しげになる。
「クラスのマドンナが怪しげな年上の男とイチャついてるのが衝撃的だった?」
言葉を失った様子の高校生を竜二はさらに面白がり、今度はさらに深く瑠唯にキスを仕掛けた。竜二は瑠唯の顎をがっしりと固定し、逃がすことなく口腔の奥へと舌を押し込む。瑠唯のはそれを受け入れるどころか、さらに欲しがるように舌を吸い上げて甘い吐息を漏らす。高校生の覗く角度からは彼らの舌と舌がいやらしいほどに絡み合う様がはっきりと見えた。
「ん……っ、んちゅ、んっ♡んぅ、れろ……ふ、…っ…♡♡」
瑠唯のシャツのボタンが外され、半ば無理やりにタンクトップも肩からずりおろされる。あらわになった胸には無数のキスマークと噛み跡。そしてピンク色のぷっくりとした先端にはピアスの銀色にきらめいていた。そこを指先で弄ばれるたびに瑠唯の声が甘く漏れる。
「ん…ッ、んふ……♡…ぅ、ふ、ちゅ、ぢゅる……♡はぁ……れぇ、んん゙ッ♡♡」
ふいに角度を変えようとして二人の唇がほんのわずかに離れた。そこに生じた一瞬の隙間さえ惜しいとばかりに、瑠唯は待ちきれず舌を伸ばし、竜二の口内を探るように絡みつこうとする。その舌先が糸を引きながら竜二の唇を追いかけ、すぐに濃密な水音を立てて再び深く口づけを重ねた。
愛情の証というより、互いの熱をむさぼり尽くすように、彼らは舌をねじ込み、絡め、何度も角度を変えながら唇を塞ぎ合う。ようやく唇と唇が離れると瑠唯の口端から飲み込みきれなかった唾液が溢れた。
「ん、っ……♡ふ、はぁ……っ……♡」
呼吸を整える瑠唯を心底愛おしそうに眺めながら、竜二はニッコリと笑みを浮かべた。
「ね、瑠唯。りゅーちゃんイイコト思いついちゃった♡」
「えー?なあに?」
彼は窓から顔を出し、まだ立ち尽くしている高校生に声を張り上げる。
「おい小僧!ちょっとコッチ来い!」
突然の声掛けに高校生の背筋が凍る。すぐさまこの場から逃げ出したかったが、逃げるという選択をするのも恐ろしく、高校生は怯えながら車に近づいた。
「俺らと3Pしない? 後ろの席乗って」
もはや高校生に拒否権などはなく、彼は言われるまま後部座席に沈み込むしかなかった。
「…………あの……どこに行くんですか」
「オトナのおーみせ♡」
高校生の震える声に竜二はニヤリと笑って答えた。
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