ストーカーになった元カレαに監禁されて溺愛されることになったΩ

おもち

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誘拐

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フィルが意識を取り戻した時、彼は冷たい金属の感触に包まれていた。窓のない完全に密閉された部屋。簡素なベッドの上で彼は裸のまま拘束具に手足を固定されていた。
部屋に充満するのはフィルのオメガのフェロモンと、甘い花の香りを帯びたアルファのフェロモンが混ざり合った異常な空気だった。
フィルが状況を飲み込むためにあたりを見渡していると、部屋の隅から男が歩み寄ってきた。

「ふふ、驚いた?俺だよ、アダム!」

その男はフィルの元カレであるアダムであった。ひょんなことから出会い、互いに一目惚れをした二人はすぐさま交際に発展したが、三ヶ月ほど経過したある日にアダムがフィルに別れを告げ、それ以来は連絡が途絶えていた。しかし、つい先月仕事の関係で再会したところであった。その時、アダムからのデートの誘いを断固として拒否したことをフィルはふと思い出した。断ったのは嫌いになったからではない、やっと忘れられた男に再び傷つけられることを恐れてのことだった。
アダムはベッドの縁に座り、フィルの頬を優しく撫でた。彼の目は充血して瞳孔は開ききっている。

「フィル…♡やっと会えた♡♡きみも会いたかっただろう?♡俺も会いたかったよ♡♡」

(……ヤバい、どころじゃない。完全に狂ってるな……)

フィルは瞬時にアダムをプロファイリングした。この男はフィルに歪んだ恋愛感情をいだき、その妄想にしたがって行動している。つまり助けが来るまで、彼の妄想に付き合うことが今のフィルに残された唯一の時間稼ぎだった。

「アダム……ここはどこ……?」
「二人の愛の巣だよ!」

フィルの声は恐怖を隠しつつも魅惑的な甘いオメガの音色で響いた。
アダムは構わずフィルの首元を掴み、長らく彼の安全を守ってきたチョーカーを、容赦なく引きちぎって外した。

「もう、こんなものは要らないね。君は誰のものでもない、俺のオメガになるんだから」

そして、アダムはポケットから小型の瓶を取り出しその中身を自分の口に含んだ。それは高濃度のヒート誘引剤だった。そしてアダムはフィルの口元に自分の口を重ね、無理やり口移しで誘引剤を流し込む。

「んんっ……!」

強制的に飲み込まされた誘引剤が、すぐにフィルの身体を内側から熱し始めた。
フィルはアダムが自分を番にするつもりだと即座に察した。番になってしまえば、助けが来てもオメガの本能でアルファから離れることを拒否し、彼の人生は完全に支配されてしまう。フィルは羞恥心をかなぐり捨てた。

「ぁ…やッ…まだだめ……っ…♡ デザートは最後にとっておかないと。でしょ…?♡」

フィルは甘ったるい声でおねだりしながら、アダムの頬に手を添え、優しく濃厚なキスを返した。番になる行為を先延ばしにするように自然に誘導したのだった。

「そ、そうだよね!フィルはずっと俺のそばにいるんだから、焦らなくてもいいのに」
「…わかってくれた?」
「ふふ、すまない。がっついてしまってみっともなかったね。なんせ久しぶりだから……」

アダムの興奮した顔が紳士的な優しい笑顔に変わる。それはフィルの過去に愛した男の面影が強く残っていた。
アダムはフィルを番にすることは避けたが、その代わりにフィルの体を弄り始めた。

「ひさしぶりだから、ゆっくりアダムを感じたいな」
「もちろん。時間ならたっぷりあるからね」

フィルは誘うように囁き、前戯を長引かせることを求めた。アダムはフィルの願いをすべて叶えてやりたいと思っている。そんな彼がフィルの可愛い頼みを断るはずなく、アダムはフィルの拘束具を外して彼を抱きしめた。薬の影響でいっそう甘く濃くなっているオメガのフェロモンを鼻腔いっぱいに吸い込んだ。
それから興奮するがままにアダムはフィルの白い肌にキスを落とし、首筋から肩、胸へと唇を這わせる。

「ぁ、あっ……♡アダム、っ…♡♡」
「君の肌は、絹のようだね。この匂いも、この味も、全て僕のものだ……」
「ゃ、ッ…♡も、さわりかたが、えっちすぎる……♡ゆっくり、ねっ……?♡」

フィルは器用にアダムの妄想を満たしながら、助けが来ることを願って時間稼ぎを図る。ただでさえヒート誘引剤を飲まされ危うい状態であるのに、絶頂してしまえば、いずれオメガの本能に負けてしまう。必死にフィルが考えを巡らせている間、アダムはフィルの身体中を執拗に舐め上げた。

「なんて魅惑的なんだ…このフェロモンを、残らず味わいたい」
「んんぁ……♡とけちゃいそう……♡他のところも、もっと触ってほしい……♡」

アダムはフィルの期待に応えようと、時間をかけてフィルの敏感な場所を探し、愛撫した。もはやフィルの身体でアダムが触れていない場所はなかった。

「ひ、っ…♡ん、そう…そこぉ…♡そこすきなの……♡ねえ、アダムは俺のからだ触るの好き…?♡」
「好きにきまってる…!」
「なら、いっぱい触って?♡アダムにさわられるの、すごくすきだから…♡♡」

しかし時間が経つにつれて、ヒート誘引剤や与えられ続ける快楽の影響はフィルの理性を蝕み始めた。一度は惚れた独占欲の強いアルファの匂いに、フィルのオメガとしての本能が抗えなくなる。フィルは唾を飲み込む衝動を抑えられなかった。

「ッ…!むねは、だめ゛ッ…♡あ、だむっ!♡ぉ゛、っ、だめだめ、ッ♡♡」
「おっぱい触られるの、好きだったよな」

そう言ってアダムはフィルの乳首をぎゅっ♡とつまんだり、先端をカリカリ♡と触り始める。アダムが交際する前からフィルは乳首への愛撫が弱く、それだけで容易に絶頂できるほどだった。

「お゙ッ♡すき、っ、すきら゛けど、♡お゛ッ、んぉ゛♡♡良すぎでぇ♡よすぎてだめ、ッ、ダメなのっ゛!♡♡ふぅ、う゛っ…♡♡ふぅ、っ…はぁっ、♡♡」
「イっていいよ♡俺は優しいアルファだからフィルに意地悪しないよ…♡」
「んぎ、ッ♡♡ひ、っぱらないれ、゛っ♡♡いだ、っ、きもちィ゛、♡♡ふ゛ぅん、♡♡らめ、らめぇ゛♡ちくび、っ、のびちゃうぅ♡♡お、ォ゛っ…!♡♡」
「それも可愛いと思うけど」
「ン゛、ぁ、♡♡あ♡あ゛だむ、…っ…♡んォ゛オ♡イッぢゃ…っ゛、♡イくいく゛っ、…♡あ゛ぁあ゛♡♡イキ、まずっ…う゛ぅ…!♡♡おォ、♡ほぇ゛っ♡♡♡」

そしてとうとうフィルは演技を超えて絶頂に達してしまった。身体は熱く、オメガのフェロモンはさらに濃く放出される。それに合わせてアダムのフェロモンも誘発されるように濃くなっていった。

「ンぉ……おっ、ほォ゙♡♡きもぢ、っ……♡ぉ、お゛ほ♡♡や、ばっ♡♡おっぱい、ッ、きもぢよ、すぎぅ゛♡♡もぉ゛、おっぱいきんし、ッ゛♡♡」
「ッ~~……ふ、ぅ……、はぁ……フィル……っ♡♡」
「ぁ、あ゛!♡♡ま、って゛♡♡っ、♡あらむ、っ、♡♡おれ、ずっと、イッてぅ゛、からァああ゛♡♡イギます…っ、イグぅ♡♡」

アダムは絶頂するフィルを愛おしそうに見つめながら、本能的に番になりたい欲から自然と首筋を執拗に舐めあげる。

「やめ、ッ……だめ、アダム…!♡もっと、キスしたい……♡口に、ちゅーして♡ん゛、むっ……、ふ♡♡ん゛ちゅ、む♡♡んん、~~ッ♡♡」

フィルは、狂ったようにアダムに口づけを求め、番になる行為から意識を逸らそうとした。
アダムは興奮しながらフィルの要求にすべて応える。しかし時間とともに、アダムは理性の限界に達し、彼は自らの硬く昂った性器をフィルの腹部に擦り付け始めた。

「……もう、我慢できない。フィルもこれが欲しいだろ…?」

アダムの動きが止まり、挿入の瞬間が迫る。焦りながらフィルは最後の手段を取った。

「ま、まって、アダム!」
「でも…もう待てないよ…」
「……っ…俺、それ、舐めたいの♡アダムのちんぽに、ご奉仕させて…♡♡」
「も、もちろん!そういうことなら!!」

その誘惑はアダムにとってたまらないものだった。アダムは自分のペニスをフィルの口元へ差し出した。フィルはそれを深く口に含み喉の奥まで押し込まれる。喉をえぐられ、涙を流しながら男のそれをしゃぶった。

「ん゛ぐ、ぅ゛、♡んんッ♡♡ぉえ゛、ぇっ♡ふ、んう゛ぅ、~っぅ♡♡♡」
「…っ……すごく、気持ちいい……フィル……かわいい……♡上手だね…♡♡もっと吸い付いて、そう…っ♡♡ああ、たまらないよ♡♡」
「んぶ、ぢゅ♡♡ん、っうゥ゛♡♡んぉ、ンっ゛、ぉ♡♡ぉ゛ォご、ほっ!♡♡ぢゅ、ぅ♡♡んぉ、ふ、おオ゛っ♡♡」

自分の身体が薬とアルファの匂いでどんどん熱くなっていることに気づくが、熱は止められない。冷静な焦りもっと欲しいという本能が激しく衝突する。アダムは快感に喘ぎ、すぐにフィルの口内に射精した。

「…ッ…んん゛っ……んぉ゛……♡ふ、ほ……おえっ……ぉ゛、♡」

フィルはすぐさま口の中の熱を吐き出したい衝動に駆られたが、アダムの妄想から逸脱するリスクを考え、フィルはなんとかそれを飲み下した。
アダムは上手にできたねと言わんばかりにフィルの頭をなで彼を労いながら、すぐさま硬さを取り戻したそれをフィルの陰部に当てた。

「まだ二人きりでいたいから飲んでね」

そう言ってアダムはフィルの口にカプセルを放り込んだ。アダムの有無を言わさぬ厳しい視線に仕方なくフィルはそれをごくんと飲み込む。

「避妊薬だよ。これで、心置きなく愛し合えるね……♡」

(─────子供ができないなら、もうこのまま抱かれてもいいんじゃないか……?)

薬の影響でフィルの理性が一瞬途切れ、このままアダムに抱かれて熱から解放されたいというオメガの本能的な思考が脳裏をよぎった。

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