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お見合い相手… 大公子息の騎士
しおりを挟むその日は、雪の降る音が聴こえる晴れた日だった
朝の目覚めに身震いすると、辺りは花冷えに冬を感じはじめる季節で、吐く息も白くなった
シェルミナは雪の聖霊が白い梟さんだと気づいて、しばらくは梟さんと遊んでもらっていた
外で見つけた木の実を教えてあげようとしたら、精霊のイタズラで庭から辺りが銀世界(雪原地帯)に変わっていた
お母様も侍女も見あたらないし、梟さんもいない
「ゆ~ぅきや、こんこん、あられや、こんこん♪」
歌いながら小さなかまくらを造り、中に籠って大人しくしてお迎えを待つようにした
「今日はジャムを入れて紅茶を頂きましょう、後は…マドレーヌを…うにゃ」
最近のお気に入りのティータイムをうとうとしながら考えていたら、綺麗な銀色の狼が現れた
アイスブルーの瞳で銀色の毛並みがきらきらしてたのに、抱き上げる為に人形に姿を変えて、吹雪で埋もれ始めたかまくらから引き上げてくれたのだ
『お迎えに上がりました』
彼女は冬将軍の相棒であり、雪の女王とは知らず抱かれて、美しい毛皮にくるまれて、下山すると邸の庭で探していた使用人に私を託して姿を消した
手足は凍傷もなく、おっきい樽にぬるい水に湯を足しながら芯から身体を温められて、寝巻きに着替え、美味しいスープを飲み、眠りについた
夢で白髪に短パンの貴族風な少年が泣きながら謝っていた…もしかして白い梟さんだったのかしら?
シェルミナはしばらくの間、室内で遊んで居たが学院に入る頃には、厳しい監視もなくなり、周りの心配をすっかり忘れていた
*‐*‐*
(どうして、こうなった…)
学院に居たシェルミナを誘拐、拉致未遂で悪戯までした銀狼の獣人が離れて、カナの樹に別の獣人が現れた
彼はシェルミナを抱えて飛び立った
そして崖にある洞窟に連れ込まれ、唖然としていた
外観は洞窟なのに、貴族の邸にあるような家具や壁が設えてあるのだから
土足でズンズン奥へ行くと暖炉の灯る暖かい部屋に入り、垂れ幕を掻き分けてその向こうへシェルミナを放り投げた
「きゃあっ、痛っ!!…くない?」
「お前、公爵の娘だよな」
こげ茶の髪をかき上げた男の顔を見上げて、ビクッと竦み上がった
騎士団の演習で見た顔
たしか、大公家の上の子息
騎士の厳しい訓練で鍛えられた逞しい体躯を自在に使い、契約した黒い羽のカラスと黒豹の獣人姿は珍しく、魔物を駆逐する技や魔術がずば抜けているという
(ただ、厳つい表情だから実年齢より威圧的に見えるので、違う意味でドキドキするけど)
「こんな小娘の身体から、雌の発情している匂いがプンプンしやがる」
「なっ!?」
「あと、アイツの匂いもな」
「きゃあっ」
先ほどまであの銀狼になぶられた下半身を晒すように足首を左右に開かされ、下着を剥かれた
「ちょっと!痛いっ…ってんだろ、…この変態っ」
骨盤の内側を思いっきり蹴りあげ、盛り始めた獣人を寝台から蹴落とした
「あのさ、アンタ何考えてんの?私が公爵令嬢で未婚の未成年だ、って知ってて拉致ったんならヤバイよ。未成年拉致監禁に婦女暴行って極刑だよ。極刑」
あの獣人の銀狼は魔力で私の力に、色々感覚的干渉していたから、どうしようもなかったみたいだけど
「小娘に興奮してんじゃねーよ、オッサン」
カナの樹になっていた実を噛り、いくぶん落ち着いたシェルミナは目をこれでもかと開いて見上げる騎士を腕を組んで見下ろしていた
お母様譲りの艶々した髪をかき揚げ、室内の植物を感知し、全身から聖霊の力を意図的に出し蔦を指に這わせた
「ふふ、聖霊の悪戯ってご存じかしら?」
恍惚を含んだ微笑みに騎士の肩がぴくっと動いたが、自然の理を司る聖霊には息するより簡単なお願いをし助力して貰った
(アレは男の性だ。仕方ないが、未成年相手に興奮するってコイツらヤバくないか?だが、実はちょっと気になる獣人の雄をこの目で拝んで見たい。ゴメンな騎士のお兄さん)
植物の蔦に雁字搦めにされて、獣人らしい唸り声をあげる男の身体をじ~っくり観察すると致しましょう
「うわぁ、熱いのですね」
*‐*‐*
父上から見合いの話しを聞いた時には、実弟と次期大公の王弟陛下が居るなら王族の義務は足りているだろうと、俺は斜に構えて相手の事は聞き流していた
王族とはいえ、臣下に加わる為には条件を満たさないと爵位も領地も与えられず、財産がなければ妻帯さえ出来ない
しかも、家は家督を継ぐ必要はない大公家
貴族の適齢期の婿候補でも自分は婿養子には(実祖父が先代王な為か)少し癖があるような輩なのだ
母上には賢い弟に期待して貰い、性に合う騎士の道に邁進させて貰い、将来的には騎士団の一員として国防に尽力していこうと思っていた
幼い頃に希少種の獣人、しかも双子と知りあい、兄の方が気が合うし魔術師の弟子でとても優秀で将来は同じ領地に配属されたらいいと思っていた
先ほどまでは…だ
久しぶりに学院に用事があるから、あの綺麗な子が見れたら良いな。と後輩の令嬢に夢中になって久しいアイツが念話を飛ばしてきた
『ごめん、カル。この子をお願い』
『待て、ナル!行くなっ』
訓練場に行く途中で変化し、最速で追いかけるが、獣人でも強靭な脚を誇る銀狼なのだ
やっと見えたカナの樹に連れ出した令嬢を置き去りにして、学院警備の番犬と鷹を引き連れて神葬の樹海に飛び込んで行った
『馬鹿野郎っ』
カナの樹にぐったりした令嬢を見つけ、すぐさま飛び立った
契約した烏の翼の力だけで飛びあがり、隠れ家に連れ込んで寝台に放ると、ぐらっと眩暈がした
アノカラダハウマソウダ
カラダヲナメマワシテ
ナカヲシャブリツクシテ
タクサンタネヅケシテ
ハラマセル
ハ ラ マ セ ル
(未成熟の身体から純正な聖霊の力が【匂う】のはかなりキツイ)
元来、黒豹の半獣人であるが苛酷な鍛練に忍耐強い精神であるため、普段から禁欲的な生活だからか、聖霊特有の匂いは敏感に反応してしまう
「こんな小娘の身体から、聖霊と雌の発情している匂いがプンプンしやがる」
「なっ!?」
「あと、アイツの匂いもな」
「きゃあっ」
匂う元の下半身を晒すように足首を左右に開き、下着を力任せに剥いた
「ちょっと!痛いっ…ってんだろ、この変態っ」
骨盤の内側を思いっきり蹴りあげられ、後頭部から蹴落とされた
「あのさ、アンタ何考えてんの?私が公爵令嬢で未婚の未成年だ、って知ってて拉致ったんならヤバイよ。未成年拉致監禁に婦女暴行って極刑だよ。極刑」
令嬢から滲み出る匂いに興奮した己の股間を見てからハッと鼻で笑い見下ろした美しい顔が、経験豊富な高級娼婦顔負けの微笑をこぼした
「小娘に興奮してんじゃねーよ、オッサン」
そこからは、快楽と言う名の拷問を受けることになった
「ふふ、聖霊の悪戯ってご存じかしら?」
恍惚を含んだ微笑みに本能が逃げろと指は動いたが、聖霊の力に感化された蔦が身体を這い動きを封じ始めた
植物の蔦に雁字搦めにされて、唸り声をあげ、歯を食い縛る
「うわぁ、熱いのですね」
太股に、熱の籠った身体を擦りながら掌を腹から胸に這わせる
「凄い逞しい…ここバクバクしてる」
「うぐっ」
騎士の肌着は脱ぎやすく出来ている、その合わせを開き、形の良い唇を硬い胸に当て、ちろりと舐めた
「男の人も乳首あるんだから、感じちゃうかしら?」
ちろちろと舐めて、ぴくっぴくっと胸が動く、腰が揺れて楽しいのか、あろうことか膨れた股間の真上を跨ぎ、剥き出しの秘部を乗せて熱を伝えてきた
「ねぇ、聖霊の守護者と獣人の相性が何故良いか判りますか?」
「ん、ぐっ」
「意地悪しないで、教えてあげますわね」
スルスルと後退すると、腰のベルトを外し下着越しに撫でた熱を甘噛みしてきた
「獣人は性液に催淫…ん、ちゅ…成分が出て、確実に子を成すまで孕ませる相手を囲います。聖霊の力の源の…ん、ふふ、自然の理を体現するからなの…あ、あん。おっきい♪ 聖霊の力を貴方達が匂いで感じるなら、私達、聖霊の加護を持つ人間の感じ方は…視覚とちょっとの味覚ですの」
下着を下ろされて、飛び出た陰茎を舐めながらこぼれた精液をねっとりと舌で舐めて、先から吸い上げていく
「ふっ、く、…ング!?」
異性と性交した経験はあるが口に含まれた経験はない
この国では指や舌で女を喜ばせ、男に身を委ねさせて挿入し交わる女は喘ぐだけだ
「ん、んぅ~んっ、ひもひ、ひぃれひょ」
「ヤメロッ、出るっ!」
腰が揺れて、快感を逃がしても、逃がしても、ぬるぬるした咥内と唇になぶられ、舌が筋と尖端の窪みを絶妙に舐める快楽に逃げられず、射精をする
こぷっと、先から獣人特有の濃い精液が溢れ出たが、口を離さず吸い上げて、さらに射精を促してきた
「あ、…ば、かが、はなせっ、ゥアッ」
「ん、…は、濃い、のどに、…絡んで、んんっ」
こくっと白い喉が飲み干し、根元をしごいていた両手の指にこぼれた精液を旨そうに舐めている
乱れた髪の毛に頬を染めて、口の周りを舌で舐めている女を俺はぼんやりと見ていた
「甘い?…ちょっと違いますわね。こっちも少し試したいです、失礼しますわ」
「はっ!?ちょ、待て、今は…ぅぐっ」
スカートを口で咥え、精液まみれの陰茎を秘部に擦りつけて、浅い入り口を擦り、甘い喘ぎを吐きながら淫靡な痴態を見せてきた
「あ、ひもち、いい、こえ、しゅごいぃ」
「クソッ!これ解け」
「ん、らめ、エッチしたらダメにゃんらかや」
「アイツとした間淫ならいいだろ」
「か、ん、いん?」
「擦り合わせて、魔力とか霊力とかで交わるんだ」
獣人の準性交でむやみやたらに子作りしない為にする、と言われて銀狼の匂いを辿りながら納得すると、なら誓約する。と言霊を使い己の体の中に直に命令してシェルミナを安心させた
絶対に挿入しない誓約で、緩められた蔦を気にせずに腰を強く揺らしてやる
「絶対、入れないで…くださ、ひゃ、ゃああん」
「はぁ…、そんなに敏感な癖に処女とかあり得ねぇ」
「ひ、あ、ぁあん、いい、これ、きもちィ、…イく、あん、イくぅぅっ、…っ!!」
絶頂に昇ったのか甘い喘ぎが、悲鳴混じりになると肩に乗せた手が爪を立て、腰に絡んだ脚が絞めるように交差した
「はぁっ、はぁ、はぁ、クソッ」
射精をしながら華奢な身体をかき抱くと痙攣しながら、腰を擦り合わせていた
「はぁ、まだ終わりじゃないぞ」
「ん、うん、っと、…もっと…して」
頭が真っ白くなり、俺は一心不乱に身体を使い、理性は欠片もなく飛んでいた
*‐*‐*
次に目が覚めたシェルミナは、全身の痛みに悶絶していました
応援ありがとうございます!
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