17 / 48
ハナちゃん
しおりを挟む
「ハング……へぇそうハングね……」
熊ちゃんのこんな疲れた顔を見るのは初めてだ……!
十二時間カラオケ耐久した時だって二人で朝日浴びながら笑顔で秋葉を歩いたぞ。
「マジか…………やるじゃん信長殿……」
と言いつつ熊ちゃんは全く笑ってなかった。
僕の横で高杉さんはガムくっちゃくっちゃしてた。
そんで熊ちゃんは同じゲーム担当してるメンバーに軽く怒っていた。
またメールするから席戻っていいよだって。
「どーなるんかな」
「さぁ? マスター前に修正してもっとでかいエンバク起こしててもチェックしきれないから、直さないと思う」
「そっか、あんなんでも直さないんだ」
「さっき仕様書読んだらこのゲーム子供向けでオートセーブだからあそこで止まって電源落としてもデータが消える訳じゃないし。あってはならないバグだけどディレクターは目瞑るんじゃないかな。タイアップでライセンスの期間もあるし発売日延長は有り得ないから」
「ほー……」
熊ちゃんは午後から同タイトルのリリース判定会議なのにどうするんだコレと項垂れていた。
とりあえず僕達は引き続きゲームしてチェック業務に戻る事になった。
昼のチャイムが鳴って、一応お昼持ってきといて良かった。
兄さん食べます? って朝豹が作っておいてくれたおにぎり。
一つ取って眺める。
普段は作らないんだろうな、この海苔とか形とかへったくそな感じが好感度大だ。
可愛いじゃないか弟め。
「何笑ってんスか」
「え、笑ってたかな」
「自分で作ったの?」
「いや弟」
「ふぅん」
「今訳あって弟のとこに置いてもらってるんだ」
「へぇ」
「僕初めての場所って苦手だから買い物いけなくて。エレベーターとか知らない人と一緒になるの嫌だしコンビニ行って顔見知りに会うのも、挨拶どうやってしていいか迷うし面倒じゃない」
「面倒なのはたっつんの方っスね、そんな周りを気にして生きた事ないんでワカンネ」
「だろうね、周囲の目気にしてたらそんな見た目になんないもんね 」
「見た目褒められたの初めてかも」
「褒め…………まぁいいや」
高杉さんは鞄からコンビニ袋と2リットルのペットボトル出して水ゴクゴクやりながらパン食べてる。
水……人ってそんな必要なのか水……。
「で」
「う?」
ペットボトルから口を離して手の甲で唇を拭うとヤンキーeyeでこっち見てきた。
「何で笑ってたんスか」
「いや、だから笑ってたの知らないから」
「弟の事考えたら笑ってたん?」
「ん? まぁ強いてゆうなら…………そう、かな?」
あの何でもできそうなスーパーイケメンの癖して料理は苦手でそれなのに僕のためにおにぎり作ってくれたんだプププって…………。
あ、プププって笑ってんじゃん僕。
「好きな人を考えると無意識に口が綻んじゃうアレっスか」
「いや、好きとかそうゆうんじゃないけど弟だし」
「弟って言う名の幼馴染みとか、弟みたいに可愛がってる親戚の子とか弟の表現にも色々あるじゃないっスか」
「どんな想像力だよ! 正真正銘100%血の繋がったそういう関係にない弟だっつーの!」
「そういう関係?」
「まぁ何か変な虫が寄り付かないようにってマーキングされたけど、色々無理すぎるだろ兄弟でどうとかって」
「へえ、そうゆー事」
「そうゆー…………あぁ!」
大きなコロッケパンむしゃむしゃやりながら高杉さん見てくんだけど。
「何見てんすか」
「そうだよお前ッ! さっきトイレで変なこ」
「あ? お前?」
「ッ! 貴殿のさっきのトイレのアレ何?!! そーゆう事ってどーゆう事?」
年下の癖に何て目で見やがるんだ、クッソ年上なめんなよ! 敬語の方がいいデスカ!!
そう、さっきトイレでちゅってして結局ドア閉めないで僕置いていっちゃうからすっげ急いで出たんだぞ!
「何ってキスだけど」
「そっかあれキスって言うんだ! うん知ってた!!」
「…………」
「…………」
僕の質問がいけなかったのかな?! もうわかんねーや!
それにしても豹君、何コレおにぎりしょっぱいよ。
塩ジャリジャリしてるじゃんどういう握り方したの?
やたらと塩気のあるおにぎりなのに中身が更に梅干しで、え? 兄ちゃん塩分過多で殺す気?
目の前の人意味わかんないし、おにぎりはしょっぺーし逃げ場がないんですが!
何気な~く、目を逸らしながら携帯見たら。
【祝! 新たな斑鳩邸ッ!!!】
って両親が古い日本家屋の前で写真撮ってるけど嘘でしょ?!
やぁーめぇーろぉーよぉお!!
買っちゃったの…………!!?
し、下見の意味わかってんのかな。
何でそんなレジ横のお菓子感覚で買っちゃったの、前の人会計長くて手持ち無沙汰だった? あ、これcmでやってヤツじゃん的なノリで買ってるよね!
嘘、380万? 4DKが380万?!
何とかなりそうな価格なんですけど! 軽率に買ってしまえそうハウスなんですけど。
ヤベェ……い、居場所が……僕の居場所が……!!
光速瞬きしても全くぶれない両親の笑顔にもはや震えてきたら、前から声がした。
「もっかいしてい?」
「は?」
「もっかいキスしてい?」
「何でだよ」
「したいから」
「は?」
「オレがしたいから」
「理不尽の極みッ!」
していー訳ねーだろ! ってこっち近付いて来るのを両手伸ばして食い止めようとしたら、高杉さんは手にあったおにぎりにパクッと一口かぶりついた。
「…………」
「あっ何勝手に食べてんの」
無言でモグモグやってて、飲み込んで凄い勢いで水飲んだ後、持ってたコロッケパン差し出してくる。
「たっつんコレと交換しない? オレ今日おにぎりの気分」
「え、そんなの自分でおにぎり買えよ」
「いいじゃん。嫌いっスかコロッケパン」
「いや、嫌いじゃないけど」
「じゃあ断る理由なくね」
「何でそんな強引なんだよ」
「抱くぞ、交換しろ」
「意味不明過ぎるっ!」
パン押し付けられておにぎり奪われて家買われて仕事して散々じゃないか僕!
午後も仕事があるって考えるだけで軽く鬱なのに!
結局パン食べて普通に美味しくて、めっちゃ眠い午後一時、ああ良かった……パズルゲーのチェックだったら寝てたぞ確実に。
「たっつん対戦しね?」
「ん? いいよ。僕あんまり上手じゃないけどね」
「うっス。オレのがゲーム進んでで曲数多いからこっちでい?」
「わかった」
コントローラー持って画面見たら、狼のキャラクター選択してるのはいいとして、キャラクター名が。
「ハナちゃん……ああ、華狼なんだっけ……名前」
「うち代々花屋なんで本当は華楼って名前にする予定だったんだけど、字画がどうとか色々あって、とりあえず読みだけ残したって」
「へぇ花屋……ね」
「そこそこの華道の家柄なんスよ」
「高杉さんもやるの」
「うっス、暇ん時とかたまに花ぶっ刺すよ。人に教えたり…………ああオレの事もそう呼んでいっスよ」
「ん?」
「華ちゃんって」
「華ちゃん?」
「何たっつん」
「華ちゃん」
「たっつんゲームしよっか」
数秒見つめあったりなんかしちゃって何か気持ち悪ッ!!!
で、仕事は仕事なんで二人で対戦しつつ、何気にあ、ここ可笑しくね、みたいな箇所もあってバグ報告調べて何となくどんな仕事なのか理解できてきた。
出来てきたけど、マジ疲れる……!
ダンスゲーム、ニートにはキッツいなコレ!
三時間踊らされて遂に僕は机に伏した。
高杉さ……華ちゃんはトイレ行っちゃった。
PC見て仕様書見ながら少し休憩だ。
さっき昼休みに同じタイトル担当してる人がきて、凄いっすねとか初めからいてくれたら良かったのに! みたいに言われて、余計な事しやがってって言われると思ってたから安心した。
良い人ばっかだ。
時計見て、後二時間で終わりか~と思ってたら首のとこ痛みが走って、出そうになる声を口を手を当てて押し込んだ。
「あ、起きてたんだ」
「何すんだよ! 痛いな!」
「いや、寝てるのかと思って」
「例え寝てたとしても普通に起こせばいいだろ!」
「ん、両手塞がってたから」
振り返ったら八重歯を見せた半眼がジュース持ってて一本くれた。
くれるの? ありがとう……なのか? そんなことより、
「首イテーし」
噛まれたであろう襟足のとこ擦って睨んだら、華ちゃんはなぜか笑った。
「牽制っス」
「はぁ? そんな事しなくたって僕寝ないよ!」
熊ちゃんのこんな疲れた顔を見るのは初めてだ……!
十二時間カラオケ耐久した時だって二人で朝日浴びながら笑顔で秋葉を歩いたぞ。
「マジか…………やるじゃん信長殿……」
と言いつつ熊ちゃんは全く笑ってなかった。
僕の横で高杉さんはガムくっちゃくっちゃしてた。
そんで熊ちゃんは同じゲーム担当してるメンバーに軽く怒っていた。
またメールするから席戻っていいよだって。
「どーなるんかな」
「さぁ? マスター前に修正してもっとでかいエンバク起こしててもチェックしきれないから、直さないと思う」
「そっか、あんなんでも直さないんだ」
「さっき仕様書読んだらこのゲーム子供向けでオートセーブだからあそこで止まって電源落としてもデータが消える訳じゃないし。あってはならないバグだけどディレクターは目瞑るんじゃないかな。タイアップでライセンスの期間もあるし発売日延長は有り得ないから」
「ほー……」
熊ちゃんは午後から同タイトルのリリース判定会議なのにどうするんだコレと項垂れていた。
とりあえず僕達は引き続きゲームしてチェック業務に戻る事になった。
昼のチャイムが鳴って、一応お昼持ってきといて良かった。
兄さん食べます? って朝豹が作っておいてくれたおにぎり。
一つ取って眺める。
普段は作らないんだろうな、この海苔とか形とかへったくそな感じが好感度大だ。
可愛いじゃないか弟め。
「何笑ってんスか」
「え、笑ってたかな」
「自分で作ったの?」
「いや弟」
「ふぅん」
「今訳あって弟のとこに置いてもらってるんだ」
「へぇ」
「僕初めての場所って苦手だから買い物いけなくて。エレベーターとか知らない人と一緒になるの嫌だしコンビニ行って顔見知りに会うのも、挨拶どうやってしていいか迷うし面倒じゃない」
「面倒なのはたっつんの方っスね、そんな周りを気にして生きた事ないんでワカンネ」
「だろうね、周囲の目気にしてたらそんな見た目になんないもんね 」
「見た目褒められたの初めてかも」
「褒め…………まぁいいや」
高杉さんは鞄からコンビニ袋と2リットルのペットボトル出して水ゴクゴクやりながらパン食べてる。
水……人ってそんな必要なのか水……。
「で」
「う?」
ペットボトルから口を離して手の甲で唇を拭うとヤンキーeyeでこっち見てきた。
「何で笑ってたんスか」
「いや、だから笑ってたの知らないから」
「弟の事考えたら笑ってたん?」
「ん? まぁ強いてゆうなら…………そう、かな?」
あの何でもできそうなスーパーイケメンの癖して料理は苦手でそれなのに僕のためにおにぎり作ってくれたんだプププって…………。
あ、プププって笑ってんじゃん僕。
「好きな人を考えると無意識に口が綻んじゃうアレっスか」
「いや、好きとかそうゆうんじゃないけど弟だし」
「弟って言う名の幼馴染みとか、弟みたいに可愛がってる親戚の子とか弟の表現にも色々あるじゃないっスか」
「どんな想像力だよ! 正真正銘100%血の繋がったそういう関係にない弟だっつーの!」
「そういう関係?」
「まぁ何か変な虫が寄り付かないようにってマーキングされたけど、色々無理すぎるだろ兄弟でどうとかって」
「へえ、そうゆー事」
「そうゆー…………あぁ!」
大きなコロッケパンむしゃむしゃやりながら高杉さん見てくんだけど。
「何見てんすか」
「そうだよお前ッ! さっきトイレで変なこ」
「あ? お前?」
「ッ! 貴殿のさっきのトイレのアレ何?!! そーゆう事ってどーゆう事?」
年下の癖に何て目で見やがるんだ、クッソ年上なめんなよ! 敬語の方がいいデスカ!!
そう、さっきトイレでちゅってして結局ドア閉めないで僕置いていっちゃうからすっげ急いで出たんだぞ!
「何ってキスだけど」
「そっかあれキスって言うんだ! うん知ってた!!」
「…………」
「…………」
僕の質問がいけなかったのかな?! もうわかんねーや!
それにしても豹君、何コレおにぎりしょっぱいよ。
塩ジャリジャリしてるじゃんどういう握り方したの?
やたらと塩気のあるおにぎりなのに中身が更に梅干しで、え? 兄ちゃん塩分過多で殺す気?
目の前の人意味わかんないし、おにぎりはしょっぺーし逃げ場がないんですが!
何気な~く、目を逸らしながら携帯見たら。
【祝! 新たな斑鳩邸ッ!!!】
って両親が古い日本家屋の前で写真撮ってるけど嘘でしょ?!
やぁーめぇーろぉーよぉお!!
買っちゃったの…………!!?
し、下見の意味わかってんのかな。
何でそんなレジ横のお菓子感覚で買っちゃったの、前の人会計長くて手持ち無沙汰だった? あ、これcmでやってヤツじゃん的なノリで買ってるよね!
嘘、380万? 4DKが380万?!
何とかなりそうな価格なんですけど! 軽率に買ってしまえそうハウスなんですけど。
ヤベェ……い、居場所が……僕の居場所が……!!
光速瞬きしても全くぶれない両親の笑顔にもはや震えてきたら、前から声がした。
「もっかいしてい?」
「は?」
「もっかいキスしてい?」
「何でだよ」
「したいから」
「は?」
「オレがしたいから」
「理不尽の極みッ!」
していー訳ねーだろ! ってこっち近付いて来るのを両手伸ばして食い止めようとしたら、高杉さんは手にあったおにぎりにパクッと一口かぶりついた。
「…………」
「あっ何勝手に食べてんの」
無言でモグモグやってて、飲み込んで凄い勢いで水飲んだ後、持ってたコロッケパン差し出してくる。
「たっつんコレと交換しない? オレ今日おにぎりの気分」
「え、そんなの自分でおにぎり買えよ」
「いいじゃん。嫌いっスかコロッケパン」
「いや、嫌いじゃないけど」
「じゃあ断る理由なくね」
「何でそんな強引なんだよ」
「抱くぞ、交換しろ」
「意味不明過ぎるっ!」
パン押し付けられておにぎり奪われて家買われて仕事して散々じゃないか僕!
午後も仕事があるって考えるだけで軽く鬱なのに!
結局パン食べて普通に美味しくて、めっちゃ眠い午後一時、ああ良かった……パズルゲーのチェックだったら寝てたぞ確実に。
「たっつん対戦しね?」
「ん? いいよ。僕あんまり上手じゃないけどね」
「うっス。オレのがゲーム進んでで曲数多いからこっちでい?」
「わかった」
コントローラー持って画面見たら、狼のキャラクター選択してるのはいいとして、キャラクター名が。
「ハナちゃん……ああ、華狼なんだっけ……名前」
「うち代々花屋なんで本当は華楼って名前にする予定だったんだけど、字画がどうとか色々あって、とりあえず読みだけ残したって」
「へぇ花屋……ね」
「そこそこの華道の家柄なんスよ」
「高杉さんもやるの」
「うっス、暇ん時とかたまに花ぶっ刺すよ。人に教えたり…………ああオレの事もそう呼んでいっスよ」
「ん?」
「華ちゃんって」
「華ちゃん?」
「何たっつん」
「華ちゃん」
「たっつんゲームしよっか」
数秒見つめあったりなんかしちゃって何か気持ち悪ッ!!!
で、仕事は仕事なんで二人で対戦しつつ、何気にあ、ここ可笑しくね、みたいな箇所もあってバグ報告調べて何となくどんな仕事なのか理解できてきた。
出来てきたけど、マジ疲れる……!
ダンスゲーム、ニートにはキッツいなコレ!
三時間踊らされて遂に僕は机に伏した。
高杉さ……華ちゃんはトイレ行っちゃった。
PC見て仕様書見ながら少し休憩だ。
さっき昼休みに同じタイトル担当してる人がきて、凄いっすねとか初めからいてくれたら良かったのに! みたいに言われて、余計な事しやがってって言われると思ってたから安心した。
良い人ばっかだ。
時計見て、後二時間で終わりか~と思ってたら首のとこ痛みが走って、出そうになる声を口を手を当てて押し込んだ。
「あ、起きてたんだ」
「何すんだよ! 痛いな!」
「いや、寝てるのかと思って」
「例え寝てたとしても普通に起こせばいいだろ!」
「ん、両手塞がってたから」
振り返ったら八重歯を見せた半眼がジュース持ってて一本くれた。
くれるの? ありがとう……なのか? そんなことより、
「首イテーし」
噛まれたであろう襟足のとこ擦って睨んだら、華ちゃんはなぜか笑った。
「牽制っス」
「はぁ? そんな事しなくたって僕寝ないよ!」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
弟が兄離れしようとしないのですがどうすればいいですか?~本編~
荷居人(にいと)
BL
俺の家族は至って普通だと思う。ただ普通じゃないのは弟というべきか。正しくは普通じゃなくなっていったというべきか。小さい頃はそれはそれは可愛くて俺も可愛がった。実際俺は自覚あるブラコンなわけだが、それがいけなかったのだろう。弟までブラコンになってしまった。
これでは弟の将来が暗く閉ざされてしまう!と危機を感じた俺は覚悟を持って……
「龍、そろそろ兄離れの時だ」
「………は?」
その日初めて弟が怖いと思いました。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
うちの家族が過保護すぎるので不良になろうと思います。
春雨
BL
前世を思い出した俺。
外の世界を知りたい俺は過保護な親兄弟から自由を求めるために逃げまくるけど失敗しまくる話。
愛が重すぎて俺どうすればいい??
もう不良になっちゃおうか!
少しおばかな主人公とそれを溺愛する家族にお付き合い頂けたらと思います。
説明は初めの方に詰め込んでます。
えろは作者の気分…多分おいおい入ってきます。
初投稿ですので矛盾や誤字脱字見逃している所があると思いますが暖かい目で見守って頂けたら幸いです。
※(ある日)が付いている話はサイドストーリーのようなもので作者がただ書いてみたかった話を書いていますので飛ばして頂いても大丈夫だと……思います(?)
※度々言い回しや誤字の修正などが入りますが内容に影響はないです。
もし内容に影響を及ぼす場合はその都度報告致します。
なるべく全ての感想に返信させていただいてます。
感想とてもとても嬉しいです、いつもありがとうございます!
5/25
お久しぶりです。
書ける環境になりそうなので少しずつ更新していきます。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる