サッカリンワールド~ヤンデレな幼なじみに激しく執着溺愛されています~

すずなりたま

文字の大きさ
46 / 100

46 引き留める

しおりを挟む
「やだ!! やだ、やだやだやだっ……キヨ、やめてってば!!」
「ミーチーオー、そんなに暴れたら服脱がせられないだろ?ちょっと大人しくして」

 僕はのしかかってきたキヨから自分の身を守るために身をよじったり、足をバタバタして暴れたけれど脚の間に入られて肩を強く抑え込まれれば大きな身動きは取れなくなった。
 僕が大人しくなった隙に、キヨは僕のスウェットの中に手を入れて肌を弄ってきた。
 その冷たさに思わずゾクッと全身が粟立つ。

「やだっ、触んないで!! やだったら……もう、離せよぉ!!」

 思い切り振った腕が、バシッとキヨの顔に当たった。
 一瞬キヨが驚いて怯んだけど、僕も同じように驚いてしまった。

「あっ……」

 キヨを殴った。わざとじゃないにしても、僕がキヨを殴るなんて。
   もっとひどいことをされているのにも関わらず、僕は大変なことをやらかしてしまったとばかりにさあっと血の気が引いてゆくのを感じた。
 キヨは自分の顔に手を当てて、今僕に何をされたのか理解できなかったのか――今の出来事を反芻はんすうしているような表情でしばらく黙っていた。
 僕も今の内に逃げればいいのに、何故か身体が動かなかった。
 そしてキヨは、僕を見下すように笑った。

「ミチオ……昨日みたいに縛られたいの? それで無理矢理犯されたい? それに俺が昨日の動画持ってるってことも忘れてない? ねえ、言う事聞かなきゃいけないのはどっちなのか分かってるの?」
「……」

 無理強いはしたくないって言ったくせに。
 そう思ったけど、僕は言葉にはしなかった。

「ねえ、どっち?」
「……」

 でも、素直に答えたくもない。
 僕はキヨからすっと顔ごと目を逸らして、反抗的ともいえる態度を取った。
 すると上からはあ、と溜め息を吐かれた。

「……あーあ、ミチオがそういう態度なら仕方ないな。あんな可愛いミチオをみんなに見せるのは嫌だけどさ、お裾分けとでも言ってグループLINEでバラ撒こうか」
「……ッ! そ、そんなことしたらキヨが無理矢理僕をレイプしたっていう証拠にもなるけど、いいの!?」

 僕は昨日、最初はめいっぱい抵抗したんだ。
 最初から録画されていたというのなら、僕が必死で抗おうとしている態度やキヨの最低な発言も残っているはず。それを不特定多数に公開したら、ピンチなのは僕じゃなくてむしろキヨの方だろう。(もちろん僕も恥ずかしいけど)
 そう確信して、強気で言った。

「バカだなミチオ、そんなの編集するに決まってるだろ? ミチオが俺の身体に両手と両足でぎゅっとしがみついて、トロけた顔でキヨ好きぃ、もっとちょうだいって腰を押しつけながらはしたなくオネダリしてるところだけにするよ」
「……ッ」

 昨日のことを滔々と語られ、僕はカッと顔が熱くなった。
 痛みを逃して、気持ち良さだけに酔いしれて現実逃避しようとしていた僕がキヨを求めたのは事実だ。
 だけど、好きだなんてひとことも言ってない。
 言ってない、けど……。

「じゃ、俺は帰って編集作業しよっと。ばいばいミチオ」

 キヨは僕から手を放すとサッと起き上がって、ドアに向かって歩き出そうとした。
 僕はそんなキヨの服の裾を慌てて掴んで、彼を引き留める。

「ま、待って!」

 この時の僕に、キヨを引き留める以外の選択肢があっただろうか。

「何? ミチオ。俺忙しいんだけど」

 キヨは僕が握りしめた裾が伸びるから離せと言わんばかりに激しく身を捩り、無理矢理手を離させた。
 キヨにそんな冷たい態度を取られたのは初めてで――今更そんな些細なことで、僕は泣きそうになった。

「ご、ごめん、なさい……いうこと、きくから」
「そう?」

 キヨはあっさり僕の方を振り返ると、けろっとした笑顔を見せた。

「ミチオは俺に、今から何してほしいんだっけ」
「……」
「ねえ」
「そ、の……」

 言えない。言いたくない。 
 ――言いたくないのに。

「……帰ろっかな」
「せ、セックス! キヨ、今から僕とセックスして……っ」

 なんで、こんなこと……

「ふふ、最初から素直にそう言えばいいのに。いいよ、ミチオ。お前の望み通りセックスしようか」
「……」

 ひどいよ、キヨ。こんなのひどすぎる……。
 心の中では激しく非難していても、今の僕には身体を開くことしかできないのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

好きな人に迷惑をかけないために、店で初体験を終えた

和泉奏
BL
これで、きっと全部うまくいくはずなんだ。そうだろ?

薔薇摘む人

Kokonuca.
BL
おじさんに引き取られた男の子のお話。全部で短編三部作になります

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

【完結済】俺のモノだと言わない彼氏

竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?! ■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

処理中です...