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〃
「どうした?」
「え?」
「おまえ今日、外科病棟で何かあっただろ」
「え、何で……っスか」
「だって、降りてきてから元気ないから」
「っ、」
どうやら見抜かれていたらしい。
もしかして、家まで送ると言ったのはこれを聞き出すためだったのだろうか。
(クソッ、優しい! かっこいいっつーの!)
「で、何やらかしたんだ? 怒られたのか?」
「何で俺がやらかした前提なんですか? 何もやらかしてないし、怒られてもいないっスから!……誘われたんですよ山本主任に、合コン」
「え?」
二宮は少し驚いたようだ。
しかし、堂島が職場の人間(他の部署含め)と飲みに行くのは珍しくも何ともないので、何故今更そんな事で悩んでるんだ? という疑問が含まれた驚きだった。
「バレンタイン合コンするとか言ってて……」
「へー、それで?」
「それでって……チッ、だからぁ、俺を通して二宮先輩が誘われてんですよ!」
「あ? ……俺?」
苛々が隠せず、つい舌打ち混じりに言ったら、今度は素直に驚いたようだった。
「あー、なるほど……?」
二宮は、堂島が元気がない理由を何となく察したようだった。
もっとも、そのこと自体が堂島には意外だったのだが。(何せこのポーカーフェイスな先輩は、そういうところが鈍感及び気が利かず、今まで振られ続けていたようなものだと堂島は思っているからだ)
「二宮先輩、合コンとか嫌いでしょ? 当然行きませんよね?」
「いや、行ってもいいけど」
「えぇっ!?」
「土曜は俺もお前も日勤だろ。次の日休みだし、夜は予定無いし、別にいいんじゃねぇ?」
「ま、ま、まじっすか、先輩」
「なんかあったか? 他に予定」
「……別に無いっすけどぉ!!」
「じゃ、いいんじゃね?」
「……!!」
前言撤回、やっぱり二宮は鈍い。
鈍い上に、気が利かない。
けれど、行って欲しくない理由を言う気にはなれなかった。
そんなことを言ったら、気持ちが重いような気がするからだ。
堂島は束縛をするのもされるのも嫌いだった。
そもそも、何故堂島は二宮が合コンに行くのが嫌なのだろうか。
別に秘密で会うわけじゃないし、自分も一緒なのだから他で間違いが起こるわけでもない。
大体、二宮が好みではない――彼の好みは榛名を女にしたような大和撫子らしい――山本の相手を真面目にするとも到底思えない。
それに今回は合コンというか、ほぼほぼただの飲み会だ。
大勢で酒を飲み、喋り、食事をするだけ。何せメンバーのほとんどが顔見知りなのだから。
山本以外は特定の誰かを狙っていたり、何かを期待していくことはほぼない。
少なくとも、堂島にとってはそうだ。
二宮にとっても同じであると思いたかった。
「お前、別に山本主任と仲悪くないだろ? LINE友達みたいだし。透析と外科のナース同士は仲悪ぃけど、俺たちMEは別にそんな確執もないし」
「そうっスけど……」
「それでもナース達にバレるとアレだから、言うのは榛名さんくらいにしとけよ」
「……」
「何? 他に何かあるか?」
「別に何も。あ、先輩ファミレス過ぎた!」
「あ、やっべ」
そう、何も不満は無い。
無い筈なのに、堂島は二宮が合コンに参加することが何故か納得がいかないのだった。
「え?」
「おまえ今日、外科病棟で何かあっただろ」
「え、何で……っスか」
「だって、降りてきてから元気ないから」
「っ、」
どうやら見抜かれていたらしい。
もしかして、家まで送ると言ったのはこれを聞き出すためだったのだろうか。
(クソッ、優しい! かっこいいっつーの!)
「で、何やらかしたんだ? 怒られたのか?」
「何で俺がやらかした前提なんですか? 何もやらかしてないし、怒られてもいないっスから!……誘われたんですよ山本主任に、合コン」
「え?」
二宮は少し驚いたようだ。
しかし、堂島が職場の人間(他の部署含め)と飲みに行くのは珍しくも何ともないので、何故今更そんな事で悩んでるんだ? という疑問が含まれた驚きだった。
「バレンタイン合コンするとか言ってて……」
「へー、それで?」
「それでって……チッ、だからぁ、俺を通して二宮先輩が誘われてんですよ!」
「あ? ……俺?」
苛々が隠せず、つい舌打ち混じりに言ったら、今度は素直に驚いたようだった。
「あー、なるほど……?」
二宮は、堂島が元気がない理由を何となく察したようだった。
もっとも、そのこと自体が堂島には意外だったのだが。(何せこのポーカーフェイスな先輩は、そういうところが鈍感及び気が利かず、今まで振られ続けていたようなものだと堂島は思っているからだ)
「二宮先輩、合コンとか嫌いでしょ? 当然行きませんよね?」
「いや、行ってもいいけど」
「えぇっ!?」
「土曜は俺もお前も日勤だろ。次の日休みだし、夜は予定無いし、別にいいんじゃねぇ?」
「ま、ま、まじっすか、先輩」
「なんかあったか? 他に予定」
「……別に無いっすけどぉ!!」
「じゃ、いいんじゃね?」
「……!!」
前言撤回、やっぱり二宮は鈍い。
鈍い上に、気が利かない。
けれど、行って欲しくない理由を言う気にはなれなかった。
そんなことを言ったら、気持ちが重いような気がするからだ。
堂島は束縛をするのもされるのも嫌いだった。
そもそも、何故堂島は二宮が合コンに行くのが嫌なのだろうか。
別に秘密で会うわけじゃないし、自分も一緒なのだから他で間違いが起こるわけでもない。
大体、二宮が好みではない――彼の好みは榛名を女にしたような大和撫子らしい――山本の相手を真面目にするとも到底思えない。
それに今回は合コンというか、ほぼほぼただの飲み会だ。
大勢で酒を飲み、喋り、食事をするだけ。何せメンバーのほとんどが顔見知りなのだから。
山本以外は特定の誰かを狙っていたり、何かを期待していくことはほぼない。
少なくとも、堂島にとってはそうだ。
二宮にとっても同じであると思いたかった。
「お前、別に山本主任と仲悪くないだろ? LINE友達みたいだし。透析と外科のナース同士は仲悪ぃけど、俺たちMEは別にそんな確執もないし」
「そうっスけど……」
「それでもナース達にバレるとアレだから、言うのは榛名さんくらいにしとけよ」
「……」
「何? 他に何かあるか?」
「別に何も。あ、先輩ファミレス過ぎた!」
「あ、やっべ」
そう、何も不満は無い。
無い筈なのに、堂島は二宮が合コンに参加することが何故か納得がいかないのだった。
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