運命のひと~生真面目な看護師は意地悪イケメン医師に溺愛される~

すずなりたま

文字の大きさ
23 / 322

「お、ねがい……挿れて……」
「何を? ちゃんと何処に何が欲しいのかを丁寧に言ってごらん」
「んぁッ!」

    霧咲は、カリの部分だけを榛名のナカにぐっと押し込んだ。
 榛名の両足が空を蹴るように跳ね上がる。

「あ……あぅう……っ」

   たったそれだけで、榛名の理性は簡単に崩壊した。
 もう霧咲に与えられる快楽のことしか頭に無かった。

「アキ。ちゃんと自分の口で言うんだ」
「き……霧咲さんの硬くて太いペ、ペニスを、俺のお尻に挿れてくださぃっ……!」

 自分が言えと言ったのだが、先ほどまであんなに嫌がっていた癖に少し挿れただけで急にいやらしいことを口にした榛名に霧咲は意地の悪い笑みを浮かべた。
 快楽に弱すぎる榛名が少し心配にもなったのだが……けど今は、そんなことはどうでもいい。

「挿れるだけでいいの? 他にして欲しいことはないの」
「つ、突いて……俺のナカのきもちいいとこ、いっぱい突いてほしいです……っ!」
「……よく言えました」

   ズブブブ……!

「ひあぁっ! あっ、あーっ! ああああぁ」

   霧咲自身が榛名のナカに突き進んでくる。
 途中で止まらずに、一気に根本まで。
 榛名は無意識に霧咲をきゅうきゅうと締め付けていた。
 一か月ぶりに与えられるその快楽を、眩暈がしそうなほどに感じて。

「アキ、君のナカはすごくきついのに熱くてトロトロで気持ちいいよ……っ!」
「はぁっ! はぁっ! あ、あうぅ……おれも、きもちいい……っ! きりさきさんのちんぽ、気持ちいいよお」

   自身を全て挿入したあと、霧咲は一旦榛名の脚を下ろしてそのまま上から覆い被さるように抱きしめた。

「アキ」
「あんっ、あ、なにっ?」

(はやく、うごいてよぉ……)

   そう言いかけたが、それは霧咲の言葉によって遮られた。

「アキ……俺のものになって? いや、君はもう俺のものだよね?」
「え……?」
「君は俺の、運命の相手なんだ」

(……おれが、きりさきさんの……?)

「偶然君に二度も会えるなんて、もうそれ以外考えられないよ」

(もし本当にそうなら、俺の運命のひとが霧咲さんなら……)

「好きだよ」

   耳元で甘くそう囁いたあと、霧咲は再び榛名の腰を抱いて激しい律動を開始した。

「あーっ!! あっ! あっ!」

   気持ちいい気持ちいい気持ちいい。

 ズチュッ!ズチュッ、ヌプッ!

「ひあっ! ァッ! あんっ!」

   霧咲に触られているところ、霧咲が挿入っているところ、すべてが気持ちいい。
 もっと、もっと欲しい。この男が。

「君が好きなとこは、ココだったっけ?」
「ひっ! そこはだめ、あ、アァッ!」
「ダメじゃなくてイイんだろ? 正直に言ってごらん。そうしたらもっと気持ちよくなれるよ」

(俺があの日ああなったのは、酒のせいじゃない……)

「ぁっ、あっ、イイッ! ソコ、きもちイイのぉッ! 霧咲さんもっと激しく突いて、めちゃくちゃにしてぇ!」 

(霧咲さんのせいだ……)

「ッ可愛くおねだりできたねアキ、100点だ。お望みどおり、めちゃくちゃにしてあげる……っ!」
「ァッ、アッ、もっと、もっとぉ……ひぁ、あぁーっ!」

 霧咲は腰を大きくグラインドさせ、四つん這いにさせた榛名のナカを何度も何度も強く突き上げた。
 状況は違うけれど、あの日と同じように榛名は霧咲に翻弄され、声が枯れそうな程に喘がされている。
   きっと、一ヶ月前も同じだった。
 霧咲のせいで、榛名はおかしくなったのだ。

「好きだよ、君も俺のことが好きだよね?」
「あうっ、うっ、好きじゃない……」
「アキ、前みたいに正直に言うんだ!ほらっ」

 グリグリッ! ズチュッ! バチュッ!

 バチュッ!! ドスッ! グチュッ!!

「ひああぁっ!   や、やぁっ!   すきなんかじゃ、好きなんかじゃないからぁあ……っ!!」

   けど、あの日と違ってそこだけは流されるわけにはいかない。
 身体の方は、言い訳できないくらい流されていても。
   だって、霧咲はもうただの見知らぬ一夜の相手ではない。
 『霧咲誠人』という、K大学病院の腎臓外科医だ。
 素性も分かっている上に、今後は週に一度は顔を合わすことになる相手なのだから。
   簡単に応えるわけにはいかない。
   榛名は彼の恋人になる気はないのだ。

「強情だね……ま、今はいいか」
「あっあっあっ、アッ、イクッ!! いっちゃう! きりさきさん! きりさきさ……! ああぁぁああ……っ!!」
「ん、俺もイクよ! アキ……受け止めてくれ!」

 榛名と霧咲は男同士。
 トラウマになった、偏見の目。

『榛名くんって岩切くんが好きなの!?』
『げーっきもい!』
『やだー、ホモじゃん!』

(男を好きになるなんて、普通じゃない……)

『早く結婚して孫の顔見せんね! あんたは榛名家の長男やっちゃかいね!』

(俺は男なんて、好きにならない……)

「俺は君が好きだよ」
「ンッ、チュ、チュプ……」

(キスに応えることは、できるのに……)

 榛名は、しがらみを全部振り切って霧咲に正面から向き合うのが恐かった。
 付き合ったところで子供もできないし、親、友達、同僚──誰にも言えず、誰にも祝福してもらえない関係。
 きっと『好き』という感情だけで耐えられるようなものじゃない、と思う。

(でも、今だけだから……)

 何も考えずに、この温かくて優しい腕に身を任せて包まれていたい。
 霧咲の首に腕を巻き付けて舌を絡ませ合いながら、榛名はぼんやりとそう思った。
感想 7

あなたにおすすめの小説

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~

柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】 人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。 その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。 完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。 ところがある日。 篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。 「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」 一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。 いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。 合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科 空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する 高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体 それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった 至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する 意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク” 消える教師 山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

俺は夜、社長の猫になる

衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。 ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。 言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。 タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。 けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。

魔性の男

久野字
BL
俺はとにかくモテる。学生の頃から、社会人になった今でも、異性問わずにモテてしまう。 最近、さえない同性の先輩に好意を持たれている。いつものことだろう。いい人だから、傷つけたくはないな。 そう、思っていた。

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕