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〃
「……何をそんなに我慢していたの」
そんな榛名の気持ちを知ってか知らずか、霧咲は優しくそう言うと榛名の顔にキス降らせて、こどものような熱い涙を舐めた。
「ヒッ、ひうっ、ぐすっ……」
「そんなに泣いて……きみは俺を一体どうしたいんだい?」
「離れないで……」
やっと、手に手入れた。
霧咲は苦笑すると、泣きじゃくる榛名をきつく抱き締めた。
「君がそれを望んでいても、絶対に離してやらない」
榛名も、霧咲の背中に手を回して強く抱きついた。
「そんなの、望みません」
「本当に可愛いね……暁哉、愛してるよ」
初めて呼ばれた本名にまたときめきを覚えながら、榛名はそのまま霧咲の腕の中で眠りに落ちた。
悲しかったあの夜とは違って、ひどく幸せな気分だった。
「……可愛いな……」
霧咲は泣き疲れて寝てしまった、愛しい顔を優しく撫でる。
いつまで見ていてもまったく飽きない。
榛名は自分では全く魅力がないと思っているようだが、本当によく自分に会うまで他の男に食われずに済んだな、と思う。
霧咲はそれくらい、榛名のことは可愛いと思っているのだった。
榛名はあの日、『もう運命の人じゃないと本気で好きになれないかも』と言っていた。
榛名に会えたのは運命だと、霧咲は思う。
けれど、榛名にとってはそうじゃなかったら?
どうしても彼を手に入れたかった。
だからその後思わぬところで再会する、という運命めいた裏工作までして――要するに榛名を騙したのだ。
初めて抱いた夜、榛名のスマホは不用心にもロックが掛かっていなくて、個人情報は簡単に把握出来た。
驚いたことに、榛名は霧咲の勤務先が懇意にしている病院の透析室に勤めており――霧咲はこれは本気で運命だと思った――そこに助っ人の医師として潜り込むことなど、准教授の霧咲には造作もないことだった。
「……本当のことを知ったら、君は俺のことを嫌いになるかな?」
まあ、一生逃がすつもりはないけどね。
榛名の前髪を優しくいじりながら、霧咲はそうひとりごちた。
そんな榛名の気持ちを知ってか知らずか、霧咲は優しくそう言うと榛名の顔にキス降らせて、こどものような熱い涙を舐めた。
「ヒッ、ひうっ、ぐすっ……」
「そんなに泣いて……きみは俺を一体どうしたいんだい?」
「離れないで……」
やっと、手に手入れた。
霧咲は苦笑すると、泣きじゃくる榛名をきつく抱き締めた。
「君がそれを望んでいても、絶対に離してやらない」
榛名も、霧咲の背中に手を回して強く抱きついた。
「そんなの、望みません」
「本当に可愛いね……暁哉、愛してるよ」
初めて呼ばれた本名にまたときめきを覚えながら、榛名はそのまま霧咲の腕の中で眠りに落ちた。
悲しかったあの夜とは違って、ひどく幸せな気分だった。
「……可愛いな……」
霧咲は泣き疲れて寝てしまった、愛しい顔を優しく撫でる。
いつまで見ていてもまったく飽きない。
榛名は自分では全く魅力がないと思っているようだが、本当によく自分に会うまで他の男に食われずに済んだな、と思う。
霧咲はそれくらい、榛名のことは可愛いと思っているのだった。
榛名はあの日、『もう運命の人じゃないと本気で好きになれないかも』と言っていた。
榛名に会えたのは運命だと、霧咲は思う。
けれど、榛名にとってはそうじゃなかったら?
どうしても彼を手に入れたかった。
だからその後思わぬところで再会する、という運命めいた裏工作までして――要するに榛名を騙したのだ。
初めて抱いた夜、榛名のスマホは不用心にもロックが掛かっていなくて、個人情報は簡単に把握出来た。
驚いたことに、榛名は霧咲の勤務先が懇意にしている病院の透析室に勤めており――霧咲はこれは本気で運命だと思った――そこに助っ人の医師として潜り込むことなど、准教授の霧咲には造作もないことだった。
「……本当のことを知ったら、君は俺のことを嫌いになるかな?」
まあ、一生逃がすつもりはないけどね。
榛名の前髪を優しくいじりながら、霧咲はそうひとりごちた。
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