126 / 322
〃
潤滑剤を使っていないため、どんなに指で慣らしていても受け入れるのはキツイ。
けれど、霧咲を感じられる痛みすら愛しい。
榛名は襲いかかる圧迫感に耐えながら、霧咲を深く深く受け入れていく。
「暁哉……」
「あ……っ、ぁあ……っ」
「愛してるよ」
何度目かのその言葉に、更に涙が溢れてくる。きっと何回聞いても言っても足りない。
愛してる。
愛してる。
愛してる……。
「そういえば君からの返事をまだ聞いてない。俺と結婚してくれる?」
「何でいまっ? ぁっ……!」
よりによって何故今この瞬間に、返事を強要してくるのだ。
榛名は涙で涙腺が壊れた瞳で霧咲を睨みつけた。
「今だから、だよ」
「ひ……ひきょう、じゃないですか」
この状況で霧咲のプロポーズを断れるような精神を榛名は持ち合わせていない。
断るつもりなど毛頭ないのだが。
「そうだよ、俺は卑怯者なんだ。いつも恐くてたまらない」
「……?」
「暁哉……俺を安心させてくれないか?」
(なんでそんな泣きそうな顔、するの……?)
榛名は、時々霧咲が分からなくなる。
けどそれは、10も離れている年齢のせいだと思っていた。
でも、本当は違うのかもしれない。
榛名が勝手に年齢で線を引いて、霧咲の心を理解しようとしなかっただけで……本当の霧咲はすごく臆病で、弱い人間なのかもしれない。
いや、きっとそうだ。そしてそれは彼の前の恋人のせいなのだろう。
「あ……っ」
そして、榛名は霧咲のすべてを受け入れた。
霧咲が不安そうな顔をするのは、もしかして榛名にプロポーズを断られると思っているのだろうか。
そんなことは絶対にありえないのに、そんなふうに思う霧咲に少しだけ怒りを覚える。
しかし数日前の自分の行動を思い返すと、今の霧咲を責めることなど榛名にはできない。
榛名はじっと不安そうな顔を向ける霧咲を、目を細めて見つめ返した。
「断るわけ、ないでしょう……ずっと、一生一緒に居たいって何度も言ってるじゃないですか、俺も貴方を愛してるって」
「暁……」
「問題は山積みかもしれないけど、貴方と離れることに比べたらなにも怖くない」
(俺も、彼を安心させてあげなきゃ……)
霧咲のように、言葉と行動で示したい。
でも、何をしてあげたらいいだろう?
どんな言葉を掛けたら霧咲は心から安心してくれるのだろう?
結婚の約束だけでは足りない気がする。
どうしたら前の恋人に付けられた大きな傷を癒してあげられるだろう?
分からないから……
ずっと、傍に居る。
「ひ、あっ!」
いきなり霧咲が腰を掴んで突き上げてきたので、思わず声を洩らしてしまう。
「暁哉、声抑えて……!」
「ンンッ!」
目を閉じて、ぎゅっと口を結ぶ。
どこまで我慢できるかは分からない。最大限の努力はするけども……
「後出しばかりで、本当に悪いんだけど……仮に俺が亜衣乃を引き取ったとしても、きみは俺と結婚してくれる?」
「は? そんなの当然でしょ! いきなり子どももできたんじゃ親も喜びますよ……っ!」
だって、愛しい。
霧咲に関することは、全部愛しいのだ。
(俺に関することでどうでもいいことなんて一つも無いって言ってくれたけど……そんなの、俺だって同じなんだ)
昔の恋人も霧咲には忘れたい過去なのかもしれないけれど、それを含めて今の霧咲が在る。
だから、全部愛しい。
「あっあっあっ……っ!!」
霧咲が腰をグラインドさせて、しつこく前立腺を刺激してくる。
榛名はパジャマごと霧咲の肩に噛みついて、必死で声を噛み殺した。自分の涎で霧咲のパジャマが湿っていくがそんなこと構っていられない。
結合部から聞こえてくる水音で、きっと自分のパジャマももうドロドロだろう。あと二人分の新しいパジャマはあるのだろうか。
シャツなどで全然構わないけれど、明日亜衣乃が起きたら二人の服装が違うことに変に思わないだろうか。
今は言い訳など一つも思いつかない。
「んふッ、う、ンッ、ン、ンッ!」
「いい子だね、しっかり声抑えて……」
「は、肩、ごめんなさっ!」
血が滲みそうなくらい、強く噛みついていた。
きっとしばらく噛み痕は消えないだろう。
けれど、霧咲を感じられる痛みすら愛しい。
榛名は襲いかかる圧迫感に耐えながら、霧咲を深く深く受け入れていく。
「暁哉……」
「あ……っ、ぁあ……っ」
「愛してるよ」
何度目かのその言葉に、更に涙が溢れてくる。きっと何回聞いても言っても足りない。
愛してる。
愛してる。
愛してる……。
「そういえば君からの返事をまだ聞いてない。俺と結婚してくれる?」
「何でいまっ? ぁっ……!」
よりによって何故今この瞬間に、返事を強要してくるのだ。
榛名は涙で涙腺が壊れた瞳で霧咲を睨みつけた。
「今だから、だよ」
「ひ……ひきょう、じゃないですか」
この状況で霧咲のプロポーズを断れるような精神を榛名は持ち合わせていない。
断るつもりなど毛頭ないのだが。
「そうだよ、俺は卑怯者なんだ。いつも恐くてたまらない」
「……?」
「暁哉……俺を安心させてくれないか?」
(なんでそんな泣きそうな顔、するの……?)
榛名は、時々霧咲が分からなくなる。
けどそれは、10も離れている年齢のせいだと思っていた。
でも、本当は違うのかもしれない。
榛名が勝手に年齢で線を引いて、霧咲の心を理解しようとしなかっただけで……本当の霧咲はすごく臆病で、弱い人間なのかもしれない。
いや、きっとそうだ。そしてそれは彼の前の恋人のせいなのだろう。
「あ……っ」
そして、榛名は霧咲のすべてを受け入れた。
霧咲が不安そうな顔をするのは、もしかして榛名にプロポーズを断られると思っているのだろうか。
そんなことは絶対にありえないのに、そんなふうに思う霧咲に少しだけ怒りを覚える。
しかし数日前の自分の行動を思い返すと、今の霧咲を責めることなど榛名にはできない。
榛名はじっと不安そうな顔を向ける霧咲を、目を細めて見つめ返した。
「断るわけ、ないでしょう……ずっと、一生一緒に居たいって何度も言ってるじゃないですか、俺も貴方を愛してるって」
「暁……」
「問題は山積みかもしれないけど、貴方と離れることに比べたらなにも怖くない」
(俺も、彼を安心させてあげなきゃ……)
霧咲のように、言葉と行動で示したい。
でも、何をしてあげたらいいだろう?
どんな言葉を掛けたら霧咲は心から安心してくれるのだろう?
結婚の約束だけでは足りない気がする。
どうしたら前の恋人に付けられた大きな傷を癒してあげられるだろう?
分からないから……
ずっと、傍に居る。
「ひ、あっ!」
いきなり霧咲が腰を掴んで突き上げてきたので、思わず声を洩らしてしまう。
「暁哉、声抑えて……!」
「ンンッ!」
目を閉じて、ぎゅっと口を結ぶ。
どこまで我慢できるかは分からない。最大限の努力はするけども……
「後出しばかりで、本当に悪いんだけど……仮に俺が亜衣乃を引き取ったとしても、きみは俺と結婚してくれる?」
「は? そんなの当然でしょ! いきなり子どももできたんじゃ親も喜びますよ……っ!」
だって、愛しい。
霧咲に関することは、全部愛しいのだ。
(俺に関することでどうでもいいことなんて一つも無いって言ってくれたけど……そんなの、俺だって同じなんだ)
昔の恋人も霧咲には忘れたい過去なのかもしれないけれど、それを含めて今の霧咲が在る。
だから、全部愛しい。
「あっあっあっ……っ!!」
霧咲が腰をグラインドさせて、しつこく前立腺を刺激してくる。
榛名はパジャマごと霧咲の肩に噛みついて、必死で声を噛み殺した。自分の涎で霧咲のパジャマが湿っていくがそんなこと構っていられない。
結合部から聞こえてくる水音で、きっと自分のパジャマももうドロドロだろう。あと二人分の新しいパジャマはあるのだろうか。
シャツなどで全然構わないけれど、明日亜衣乃が起きたら二人の服装が違うことに変に思わないだろうか。
今は言い訳など一つも思いつかない。
「んふッ、う、ンッ、ン、ンッ!」
「いい子だね、しっかり声抑えて……」
「は、肩、ごめんなさっ!」
血が滲みそうなくらい、強く噛みついていた。
きっとしばらく噛み痕は消えないだろう。
あなたにおすすめの小説
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~
柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】
人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。
その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。
完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。
ところがある日。
篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。
「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」
一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。
いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。
合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
魔性の男
久野字
BL
俺はとにかくモテる。学生の頃から、社会人になった今でも、異性問わずにモテてしまう。
最近、さえない同性の先輩に好意を持たれている。いつものことだろう。いい人だから、傷つけたくはないな。
そう、思っていた。
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕