暑さで頭のイカれた友人にうっかりヤられてしまった件。

すずなりたま

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   でも殺す前に、これだけは言っとく!!

「誰にでも流されるかバカヤロー!!   だいたい俺はお前ともっと仲良くなりたかったからノコノコ泊まりに来たんだよ!!   他の奴だったら家に遊びには行ってもわざわざ泊まらねぇし!   だいたいお前以外にそこまで仲良くなりたい奴あん中にいねぇし、よ……」

   反論するつもりが、だんだん尻すぼみになっていった。
   だって俺、なんかすげぇ恥ずかしいこと言ってねぇ?
   気の所為かな? そう思いたい。

「茎田……」
「で、でも、昨日の夜はまだお前が好きだなんて気付いてなかったぞ。暑さで頭がイカレただけだと思ってたし……あ、お前がな」
「……」

   そうだ、だから話が通じないと思って説得を諦めたんだ。
   キスがめちゃくちゃ気持ちよかったから、それで流された感はあるっちゃあるけど。

「そのあとは自分の頭がイカレたと思ったしな」
「なんでだよ?」
「花森のことが好きだって思ったから……あ」

   今、墓穴を掘ったのが自分でも分かった。  

「ふうん?   朝から熱烈な告白をどうも」
「い、いやそのっ」

   なんで俺、今から殺そうとしてる相手にコクってんだよぉ!!
   殺すってのはまあ、冗談だけどさぁ!!
   クソ、ニヤニヤしやがって。ムカつく!!
 やっぱり花森ころ……

「ビッチなんて言って悪かったよ。あと、お前の気持ちをちゃんと確認せずに抱いてしまったのもごめんな」

   ……さ、ない。

「お、俺もお前のことヤリチンのクソ野郎なんて言ってごめん……」

   花森が素直に謝ってきたから、俺もつい素直になっちまったじゃん。
   つうか冷静になると俺の方がだいぶひでぇこと言ってるな、マジゴメン花森。

「ははっ!   茎田って素直だと本当に可愛いよな……いいよ、許す。その代わり、今日から俺と付き合えよ?」
「お、おう……」
「やったー!」

   やったーって、なんだよ。
 どう見てもかわいいのはお前の方じゃねぇか、花森。
   俺がかわいいだなんて、やっぱり花森は暑さで頭がイカレてるだけなのかもしれない。
   だとすれば、秋になれば花森は元に戻るんだろうか。
 俺のことはもう可愛く見えなくなっちまうんだろうか。
   それって正常だけど、なんか悲しい。

「春に初めて話したときから、お前のことが好きだったんだよな」

   ……ん?




【了】
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