7 / 13
第1章 小さな体で
第7話 町で出会った妖怪と
しおりを挟む
幽現学園、一年生。
「いきものがかり」をやってる、スポーツと怪談話が好きな少女。
それが私、屋台まつりである。
そんな私は、ようやく平日が終わり、土曜の昼下がりに町中をぶらぶらと歩いていた。
ドンッ!
私はいつの間にかよそ見をしながら歩いていたみたいで、前から歩いてきた人にぶつかってしまう。
「いてて、ごめん」
私が謝った後、相手もすぐに謝ってきた。
「ごめんなさい、ちょっと急いでいて…」
「こっちこそ悪い、って目がない!?」
相手の顔を見上げて、思わず飛び上がってしまった。
だって、片目がないんだもん。
相手の女の子も私が驚いていることと驚いた理由を察したのだろうか、説明を始めた。
「えっと.…。私は唐傘のお化けなので、ほんとは片目しかないんだけど…。
片方に仮の目をつけているの。」
「それで、もう片方の目はどうしたの?」
「それなんだけどね、落としちゃったみたいなの…。さっき公園の方歩いてた時に人とぶつかったから、そのときかも…。」
さっきもぶつかってたのか。ぶつかったのは私が悪いわけじゃないかもしれん。
「んなら、公園に向かおうぜっ!」
公園に着くまで二人で歩いた。
空華沙羅(からか さら)それがこの少女の名前。
私が言うのもあれなんだけどさ、なんか安直すぎないか。
人の名前を悪く言うのはあれだが。
話しながら公園に向かうと、見覚えのある少女が二人立っていた。
「何してるのあなた達。」
「おっす!」
私のクラスメイトである上杉さんと武田さんが話しかけてくる。
冷たい表情で私たちを睨みつけるように見てくる華奢な上杉さん。
パワーを持て余していて、おどおどする沙羅ちゃんに微笑みかけてくる屈強な武田さん。
対称的な二人でいつも言い争ってる気もするが、よく一緒にいるよねあの二人。
それはそれとして。
「二人は唐傘の目があるか知らない?」
私は単刀直入に聞くことにした。
「知らない。色や形は。」
相変わらず表情を変えず聞いてくる上杉さん。
「赤い目だよ…。私についてるのと同じ形」
「あー!それなら!」
武田さんが声を上げた。
「見たの?」
沙羅ちゃんは上目遣いで武田さんを見上げながら、そうつぶやいた。
「いきものがかり」をやってる、スポーツと怪談話が好きな少女。
それが私、屋台まつりである。
そんな私は、ようやく平日が終わり、土曜の昼下がりに町中をぶらぶらと歩いていた。
ドンッ!
私はいつの間にかよそ見をしながら歩いていたみたいで、前から歩いてきた人にぶつかってしまう。
「いてて、ごめん」
私が謝った後、相手もすぐに謝ってきた。
「ごめんなさい、ちょっと急いでいて…」
「こっちこそ悪い、って目がない!?」
相手の顔を見上げて、思わず飛び上がってしまった。
だって、片目がないんだもん。
相手の女の子も私が驚いていることと驚いた理由を察したのだろうか、説明を始めた。
「えっと.…。私は唐傘のお化けなので、ほんとは片目しかないんだけど…。
片方に仮の目をつけているの。」
「それで、もう片方の目はどうしたの?」
「それなんだけどね、落としちゃったみたいなの…。さっき公園の方歩いてた時に人とぶつかったから、そのときかも…。」
さっきもぶつかってたのか。ぶつかったのは私が悪いわけじゃないかもしれん。
「んなら、公園に向かおうぜっ!」
公園に着くまで二人で歩いた。
空華沙羅(からか さら)それがこの少女の名前。
私が言うのもあれなんだけどさ、なんか安直すぎないか。
人の名前を悪く言うのはあれだが。
話しながら公園に向かうと、見覚えのある少女が二人立っていた。
「何してるのあなた達。」
「おっす!」
私のクラスメイトである上杉さんと武田さんが話しかけてくる。
冷たい表情で私たちを睨みつけるように見てくる華奢な上杉さん。
パワーを持て余していて、おどおどする沙羅ちゃんに微笑みかけてくる屈強な武田さん。
対称的な二人でいつも言い争ってる気もするが、よく一緒にいるよねあの二人。
それはそれとして。
「二人は唐傘の目があるか知らない?」
私は単刀直入に聞くことにした。
「知らない。色や形は。」
相変わらず表情を変えず聞いてくる上杉さん。
「赤い目だよ…。私についてるのと同じ形」
「あー!それなら!」
武田さんが声を上げた。
「見たの?」
沙羅ちゃんは上目遣いで武田さんを見上げながら、そうつぶやいた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる