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五章 竜の谷
第三十九話
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眩しい太陽の光で目が覚めた。え、太陽!? 飛び起きた。
「ご、ごめん! ディルアス! 交代するはずだったのに!」
すっかり朝まで爆睡してしまった。
「大丈夫だ、俺も仮眠は取った。疲れていたんだろう。気にするな」
「うぅ、ごめん」
失敗したなぁ。初めて魔物と戦って自分で思っていた以上に疲れてたのかなぁ。
多分ディルアスはそれが分かって起こさずにいてくれたんだろうなぁ。申し訳ない。反省。
「ユウ、気にするなよ、俺が一応交代したから! まあ索敵とかは出来ないから、精々仮眠させてやるくらいしか出来なかったけど。戦うのには役立たずだったからこれくらいはな!」
アレンが交代してくれたのか。二人に気を遣わせて申し訳ないな。
「ありがとう」
「ルナの毛に埋もれて気持ち良さそうな顔してたぞ」
アレンがニヤッと笑った。
「!! だ、だって、このもふもふ、たまらないんだもん!」
「アッハッハ!!」
大笑いされた。私が気に病まないようにしてくれたんだろうな。しかしだらしない顔で寝てたのかと思うと恥ずかしい。
『気にするな』
ルナが自分の太い尻尾を私の身体の上に乗せた。あぁ、尻尾ももふもふ。布団のように、このもふもふにくるまれて幸せ……じゃなくて、ルナにまで気を遣われた。うん、頑張ろう。
昨晩はあれから何も出ず無事朝を迎えた。朝食を取り出発する。
「しかしあの魔物いきなり出て来て焦ったなぁ。魔物なんてほとんど出会ったことないのに」
「魔物ってあんまりいないの?」
「ん? あぁ、たまに出たりはするみたいだがな。そんな大した数じゃないから、すぐに討伐されて俺は出会ったことはないな」
「へー、そんなもんなんだね」
「ディルアスは? 戦うの慣れてそうだったけど」
「俺は何度かはあるが、それでも二~三回くらいで大した回数はない」
意外と魔物っていないんだね。なのに今回遭遇かぁ、それに王宮の魔物の気配……何か嫌な感じだな。
まあ考えても分からないことは忘れよう!
一日歩き続け、という日が三日程過ぎた頃、それらしい山の麓に着いた。
それまでに魔物はあれ一度きりだった。
竜の谷を探す。ゼルの記憶を頼りに進む。
しばらくすると白い木? しかし葉は一つもない。枯れ木だろうか。その白い木がたくさん立ち並ぶ奥に山の隙間のような谷間が見えた。
『あぁ、ここ……』
オブが震えだした。
「オブ? どうしたの? 何か思い出したの?」
『ここ、ぼくつかまったとこ。おかあさん、ぼくをかばったせいでつかまった』
オブはうずくまってしまった。
「オブ小さくなって」
小型化したオブを抱き締めた。
『ぼく、あのひ、いいつけまもらずに、たにのそとにでちゃったの。そのせいでにんげんにつかまった。おかあさん、ぼくをたすけようとしてけがした。だからにんげんにつかまった』
オブは苦しそうに話した。
「そっか、そんなことかあったんだね。怖かったね。辛かったね」
抱き締めながら言った。しかしオブは自分のせいだと思っているのだろう。お母さんお母さんと何度も小さく叫んでいた。
「今は辛いかもしれないけど、いつまでも自分を責めないでね。きっとお母さんはそれを望んでない。オブに幸せになって欲しいから命懸けで守ろうとしたんだし」
『おかあさん、ぼくにしあわせになってほしい?』
「うん、そうだよ、きっとそう」
オブをギュッと抱き締め頭を撫でた。
ゼルも見知った場所に来たからかそわそわし出した。
「あの先のようだ」
ゼルに確認したディルアスはそう言うと谷間に進んで行く。
「オブ、連れて行って大丈夫か?」
アレンがオブの様子を気にしてくれた。
「うん、きっと大丈夫」
オブは大丈夫。きっと大丈夫。そう信じて抱き締めた。
「オブ、行くよ」
『うん』
まだ少し震えているが、オブは真っ直ぐ前を見た。
「ご、ごめん! ディルアス! 交代するはずだったのに!」
すっかり朝まで爆睡してしまった。
「大丈夫だ、俺も仮眠は取った。疲れていたんだろう。気にするな」
「うぅ、ごめん」
失敗したなぁ。初めて魔物と戦って自分で思っていた以上に疲れてたのかなぁ。
多分ディルアスはそれが分かって起こさずにいてくれたんだろうなぁ。申し訳ない。反省。
「ユウ、気にするなよ、俺が一応交代したから! まあ索敵とかは出来ないから、精々仮眠させてやるくらいしか出来なかったけど。戦うのには役立たずだったからこれくらいはな!」
アレンが交代してくれたのか。二人に気を遣わせて申し訳ないな。
「ありがとう」
「ルナの毛に埋もれて気持ち良さそうな顔してたぞ」
アレンがニヤッと笑った。
「!! だ、だって、このもふもふ、たまらないんだもん!」
「アッハッハ!!」
大笑いされた。私が気に病まないようにしてくれたんだろうな。しかしだらしない顔で寝てたのかと思うと恥ずかしい。
『気にするな』
ルナが自分の太い尻尾を私の身体の上に乗せた。あぁ、尻尾ももふもふ。布団のように、このもふもふにくるまれて幸せ……じゃなくて、ルナにまで気を遣われた。うん、頑張ろう。
昨晩はあれから何も出ず無事朝を迎えた。朝食を取り出発する。
「しかしあの魔物いきなり出て来て焦ったなぁ。魔物なんてほとんど出会ったことないのに」
「魔物ってあんまりいないの?」
「ん? あぁ、たまに出たりはするみたいだがな。そんな大した数じゃないから、すぐに討伐されて俺は出会ったことはないな」
「へー、そんなもんなんだね」
「ディルアスは? 戦うの慣れてそうだったけど」
「俺は何度かはあるが、それでも二~三回くらいで大した回数はない」
意外と魔物っていないんだね。なのに今回遭遇かぁ、それに王宮の魔物の気配……何か嫌な感じだな。
まあ考えても分からないことは忘れよう!
一日歩き続け、という日が三日程過ぎた頃、それらしい山の麓に着いた。
それまでに魔物はあれ一度きりだった。
竜の谷を探す。ゼルの記憶を頼りに進む。
しばらくすると白い木? しかし葉は一つもない。枯れ木だろうか。その白い木がたくさん立ち並ぶ奥に山の隙間のような谷間が見えた。
『あぁ、ここ……』
オブが震えだした。
「オブ? どうしたの? 何か思い出したの?」
『ここ、ぼくつかまったとこ。おかあさん、ぼくをかばったせいでつかまった』
オブはうずくまってしまった。
「オブ小さくなって」
小型化したオブを抱き締めた。
『ぼく、あのひ、いいつけまもらずに、たにのそとにでちゃったの。そのせいでにんげんにつかまった。おかあさん、ぼくをたすけようとしてけがした。だからにんげんにつかまった』
オブは苦しそうに話した。
「そっか、そんなことかあったんだね。怖かったね。辛かったね」
抱き締めながら言った。しかしオブは自分のせいだと思っているのだろう。お母さんお母さんと何度も小さく叫んでいた。
「今は辛いかもしれないけど、いつまでも自分を責めないでね。きっとお母さんはそれを望んでない。オブに幸せになって欲しいから命懸けで守ろうとしたんだし」
『おかあさん、ぼくにしあわせになってほしい?』
「うん、そうだよ、きっとそう」
オブをギュッと抱き締め頭を撫でた。
ゼルも見知った場所に来たからかそわそわし出した。
「あの先のようだ」
ゼルに確認したディルアスはそう言うと谷間に進んで行く。
「オブ、連れて行って大丈夫か?」
アレンがオブの様子を気にしてくれた。
「うん、きっと大丈夫」
オブは大丈夫。きっと大丈夫。そう信じて抱き締めた。
「オブ、行くよ」
『うん』
まだ少し震えているが、オブは真っ直ぐ前を見た。
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