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サーナック誕生編
第3話 魔獣から始まる
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私は魔物だ、いまではしっかりとそれが認識できる、怪物という曖昧な表現ではなく、私は魔物というカテゴリーの生物なのだ。
あの成長の…進化でいいか、進化の過程である程度の一般常識というか、色々な知識が備わったように思える。
その中のひとつ、魔物についてあきらかになったのでまとめてみる。
魔物は大雑把な総称だ、他の生き物にとっては私達はどれも魔物であるといえるが、私達の中では少し違う。
動物のような知性しか持たない<魔獣>、私は魔物という種族の中の魔獣という事になる。
おかしな話だが、人間の記憶をわずかに引き継いだおかげで魔獣でありながら知性をもっている特別な状態にある、私以外の魔獣は特に細かい理屈や感情を抜きに置かれた環境で生き抜く事を第一に考えているようだ。
まあようするに野生の獣なのだ、人間にとっての馬のように、他の知性ある魔物に飼われたりする事もあるらしい。
次に魔獣とちがって知性がある<魔人>、こんな言い方だと人型をイメージするが、特に人型でないといけないというわけでもないらしい、だがそのほとんどの魔人は人間と戦う為に変化する術をもっているらしい。
恐らくあの女や、俺の記憶の中の戦士が魔人だと思われる。
俺はあの女に飼われたのだろうか?あの名付けはそういう意味なのか…。
ともかく、俺は魔物の中でも低位の魔獣であり、ここは俺以上の魔獣のはびこる迷宮と言う事になる。
俺はこの迷宮から脱出し、あの女に話を聞かなくてはならない、俺が何のために生み出されたのかを知る為にも。
…
人間どもを許さない…なんて仰々しい事を言ってしまったが、私は今を生き抜く事すら困難な状況なのを忘れてはいけない。
ゼリーの実を見つけたのはいいが、これだってもう残り少ないのだ、他にも見つけておく必要がある。
ただ、ゼリーの実に拘る必要もなくなったかもしれない。
なぜならあの結晶から抜け出てから私の体に変化があったからだ。
管がなくなり咀嚼できる口ができた、猫背の少し硬い殻を纏い、腕は細いハサミになった。
尾は相変わらず魚のヒレのような状態だ。
遠目に見ると人面のエビ・・・?のような容姿で、ザ・魔獣といった感じである、あまり強そうではない。
そもそもエビとかカニとかってあまり強い魔物の印象がない、序盤に倒される雑魚か食材になってしまうパターンがほとんどのような…自分がそうなるのは考えたくはない。
…
改めて自分の置かれている状況を整理する。
遺跡内部から外へでていく方法は解らない、今のところ遺跡の外の様子を確認する事ができていないからだ。
というか、この遺跡は迷宮化しているのがそもそも問題なのだ。
この世界において迷宮というのは人間がそう呼んだのが始まりで、文字通り迷宮のように複雑なつくりをしている。
物理法則や建築の構造等を無視し、本来ないはずの通路や部屋が自動生成され、簡単に出入りできるようにはなっていない。
迷宮化するには色々と条件があるらしいけれど正確にはわかっておらず、偶発的に発生するとされていて、共通しているのは、そこが魔獣の温床となる事、迷宮のどこかに核と呼ばれるものがあり、それに触れると迷宮化がとける事だ。
人間はその核を破壊し、魔獣の異常発生を抑えるのを目的として迷宮を訪れるのが普通だ。
まあ中には落ちている物を目当てに来る者も珍しくはないようだけれど。
近場で目についた小型のダガーをつかみ取ってみる、これ以外にも鎧や長剣といった装備品等もよく見かけた、それは人気のない水中でありながらまるで出来立てのようにきらびやかだ。
迷宮は記憶を持っているらしく、過去にこの地で起こった事や歴史になぞらえて物が具現化するらしい。
そしてそういった物のほとんどは<魔素>が素になって形成されている<魔道具>となるのだ。
…私の中で新しい単語が沢山浮かんできてはその説明にかられているのはなぜだろうな…
…
ともかく遭遇する魔物への対策が無いので隠れながら行動するしかない、この身体がどの程度通用するかわからないし、今のところ自分より格下の生き物を見ていないから、たぶんここで私は最弱だと思われる。
食糧問題に関しては、ゼリーの実を運よく発見できればいいが、そんなに都合よく見つかるものでもないだろう、それに進化のおかげで体格が大きくなっているせいで当然ゼリーの実も相当な量が必要になるうえ、狭い場所に入り込めないので探すのも容易ではなくなっている。
…魔獣を食らうのは避けたい、本格的に飢えてからでいいと思う。
ただでさえ戦闘力に不安があるのに空腹で動けなくなるのは本末転倒だが、これは私の精神的な問題だ。
ああ、そうだった、口が変わったから海藻が食えるじゃないか。
よし、できるかぎり草食で腹を満たし、力を付けて遺跡から出ていく、より安全な場所へ移動する、そんな感じでいこう。
言うや否やすぐさま行動、目前にあるゼリーの実の草の部分も食べていく。
「…苦い、食えたもんじゃない」
美味しさは実にすべて持っていかれたようだ、これは食べ物ではない、紙食ってるような気分。
本当にやばくなるまでこれは避けよう。
最初の頃スルーした海藻はどうだ?
モシャモシャ
「お、いける…」
塩気とか全然ない普通のワカメっぽい感じで、美味ではないが触感はまあまあ楽しいものを食べる事が出来た。
ただゼリーの実を食った時のような高揚感のようなものはなかった、あれは結構特別な食べ物だったのかもしれない。
とりあえず安全そうなルートを思い出しつつワカメを食い歩く、小さい時にある程度マッピングをしておいて正解だった。
…
ワカメを食い歩きつつ、もしも次の進化の機会があったときの為に、自分の意志で身体構造を選べないか試行錯誤をする。
強く念じればいいだろうか?
陸に上がる為の足が欲しい…亜人か…あるいは両棲類として生きていける様な…。
ンンーーームムム・・・
それとも訓練すればいいだろうか?
ヒレを水底につけて足のように動かし、歩くように見えなくもないようなそうでもないような身じろぎを繰り返した。
フンッ!フンッ!ドリャッ!
あるいは…二足歩行か四足歩行の生き物を食べる…とか…いや、人食いたいとか考えてないけど!
さすがに今はやる気にならないな…
戦闘が起こった時の為に自分がどうやって戦うかシミュレーションしてみる。
シャー っと両手のハサミを開けたり閉じたりしてみる、どっちかと言うと高枝切ハサミのような感じだ。
この手の爪でひっかけばそれなりに痛そうだけど…人間並みに柔らかい肌相手でも傷をつける程度にしかならないと思う、刺さるほど鋭いわけでもなし。
あとは水中でのすいしん力を生かして体当たりかな、爪を前にして刺しにいくのも考えたが、下手したら手が折れそうなのであまり現実的ではない。
ヒレのおかげで泳ぐスピードは速いので、立ち回りには事欠かない、ただしそれはきっと水中の魔物であれば皆同じだろう、私だけが素早いわけではないのだ、ただ比較的小さいから回避や逃げ隠れは有利かもしれない。
素早く動いてすれ違いざまに…いやいやそんなうまくいくはずが…
うーん、だめだ、まだ戦う時ではない、そんなきがする。
…
なんだかんだでワカメを食ったり、ちょっとだけゼリーの実をみつけたりして、食べ物には恵まれていた。
ふと、周辺に自分より少し大き目の魔物が泳いでいるのをよく見かけるようになった。
なぜかはしらないが襲われてはかなわないので物陰でやり過ごしたり、砂の中に埋まったりして凌いでいる。
この辺りは敵のいない安全地帯だと思っていたのに…。
オオオオオン・・・
突然何かの唸り声がする、奥底から何かが蘇るような…幽霊のような鳴き声。
他の魔獣も気づいたようで、そわそわし始める、俊敏な魔獣ほど即座に立ち去った。
私は岩陰でそのまま身を隠している。
こっそり様子を伺うと、ゆらりと、砂ぼこりを纏いながら巨大な影が現れ視界を覆い尽くした。
通り過ぎてからやっとその全容を掴むことができた、全身が赤紫の巨大なクラーケンだ。
触手をうねらせて直進しながら、複数の大きな目がギョロギョロと周囲を見回している。
「(そうか、あいつが怖くてみんなこっちに追いやられてきているのか…)」
私の何倍も大きい亀のような魔獣が逃げ遅れて触手に捕まり、そのままなすすべなく絡めとられ捕食されるのを見た。
これがこの迷宮の最上位の存在だろうか、圧倒的すぎて言葉にならない。
私がもう少し大きく食べごろであったなら岩ごと食われていたかもしれない。
しかしよく見るとクラーケンの体の一部が欠損している、触手が生え際から切り落とされていたり、左右対称の位置に長い触手がなく不安定そうなのが見て取れる。
あのクラーケンが手負いになるような相手がまだいるのか…。
その後、クラーケンの食事は続き、腹が満たされたのか、次の狩り場へ向かうのか は解らないが去っていった。
その頃にはクラーケンの全身に欠損等は無く、完全に再生していた…。
…
あの成長の…進化でいいか、進化の過程である程度の一般常識というか、色々な知識が備わったように思える。
その中のひとつ、魔物についてあきらかになったのでまとめてみる。
魔物は大雑把な総称だ、他の生き物にとっては私達はどれも魔物であるといえるが、私達の中では少し違う。
動物のような知性しか持たない<魔獣>、私は魔物という種族の中の魔獣という事になる。
おかしな話だが、人間の記憶をわずかに引き継いだおかげで魔獣でありながら知性をもっている特別な状態にある、私以外の魔獣は特に細かい理屈や感情を抜きに置かれた環境で生き抜く事を第一に考えているようだ。
まあようするに野生の獣なのだ、人間にとっての馬のように、他の知性ある魔物に飼われたりする事もあるらしい。
次に魔獣とちがって知性がある<魔人>、こんな言い方だと人型をイメージするが、特に人型でないといけないというわけでもないらしい、だがそのほとんどの魔人は人間と戦う為に変化する術をもっているらしい。
恐らくあの女や、俺の記憶の中の戦士が魔人だと思われる。
俺はあの女に飼われたのだろうか?あの名付けはそういう意味なのか…。
ともかく、俺は魔物の中でも低位の魔獣であり、ここは俺以上の魔獣のはびこる迷宮と言う事になる。
俺はこの迷宮から脱出し、あの女に話を聞かなくてはならない、俺が何のために生み出されたのかを知る為にも。
…
人間どもを許さない…なんて仰々しい事を言ってしまったが、私は今を生き抜く事すら困難な状況なのを忘れてはいけない。
ゼリーの実を見つけたのはいいが、これだってもう残り少ないのだ、他にも見つけておく必要がある。
ただ、ゼリーの実に拘る必要もなくなったかもしれない。
なぜならあの結晶から抜け出てから私の体に変化があったからだ。
管がなくなり咀嚼できる口ができた、猫背の少し硬い殻を纏い、腕は細いハサミになった。
尾は相変わらず魚のヒレのような状態だ。
遠目に見ると人面のエビ・・・?のような容姿で、ザ・魔獣といった感じである、あまり強そうではない。
そもそもエビとかカニとかってあまり強い魔物の印象がない、序盤に倒される雑魚か食材になってしまうパターンがほとんどのような…自分がそうなるのは考えたくはない。
…
改めて自分の置かれている状況を整理する。
遺跡内部から外へでていく方法は解らない、今のところ遺跡の外の様子を確認する事ができていないからだ。
というか、この遺跡は迷宮化しているのがそもそも問題なのだ。
この世界において迷宮というのは人間がそう呼んだのが始まりで、文字通り迷宮のように複雑なつくりをしている。
物理法則や建築の構造等を無視し、本来ないはずの通路や部屋が自動生成され、簡単に出入りできるようにはなっていない。
迷宮化するには色々と条件があるらしいけれど正確にはわかっておらず、偶発的に発生するとされていて、共通しているのは、そこが魔獣の温床となる事、迷宮のどこかに核と呼ばれるものがあり、それに触れると迷宮化がとける事だ。
人間はその核を破壊し、魔獣の異常発生を抑えるのを目的として迷宮を訪れるのが普通だ。
まあ中には落ちている物を目当てに来る者も珍しくはないようだけれど。
近場で目についた小型のダガーをつかみ取ってみる、これ以外にも鎧や長剣といった装備品等もよく見かけた、それは人気のない水中でありながらまるで出来立てのようにきらびやかだ。
迷宮は記憶を持っているらしく、過去にこの地で起こった事や歴史になぞらえて物が具現化するらしい。
そしてそういった物のほとんどは<魔素>が素になって形成されている<魔道具>となるのだ。
…私の中で新しい単語が沢山浮かんできてはその説明にかられているのはなぜだろうな…
…
ともかく遭遇する魔物への対策が無いので隠れながら行動するしかない、この身体がどの程度通用するかわからないし、今のところ自分より格下の生き物を見ていないから、たぶんここで私は最弱だと思われる。
食糧問題に関しては、ゼリーの実を運よく発見できればいいが、そんなに都合よく見つかるものでもないだろう、それに進化のおかげで体格が大きくなっているせいで当然ゼリーの実も相当な量が必要になるうえ、狭い場所に入り込めないので探すのも容易ではなくなっている。
…魔獣を食らうのは避けたい、本格的に飢えてからでいいと思う。
ただでさえ戦闘力に不安があるのに空腹で動けなくなるのは本末転倒だが、これは私の精神的な問題だ。
ああ、そうだった、口が変わったから海藻が食えるじゃないか。
よし、できるかぎり草食で腹を満たし、力を付けて遺跡から出ていく、より安全な場所へ移動する、そんな感じでいこう。
言うや否やすぐさま行動、目前にあるゼリーの実の草の部分も食べていく。
「…苦い、食えたもんじゃない」
美味しさは実にすべて持っていかれたようだ、これは食べ物ではない、紙食ってるような気分。
本当にやばくなるまでこれは避けよう。
最初の頃スルーした海藻はどうだ?
モシャモシャ
「お、いける…」
塩気とか全然ない普通のワカメっぽい感じで、美味ではないが触感はまあまあ楽しいものを食べる事が出来た。
ただゼリーの実を食った時のような高揚感のようなものはなかった、あれは結構特別な食べ物だったのかもしれない。
とりあえず安全そうなルートを思い出しつつワカメを食い歩く、小さい時にある程度マッピングをしておいて正解だった。
…
ワカメを食い歩きつつ、もしも次の進化の機会があったときの為に、自分の意志で身体構造を選べないか試行錯誤をする。
強く念じればいいだろうか?
陸に上がる為の足が欲しい…亜人か…あるいは両棲類として生きていける様な…。
ンンーーームムム・・・
それとも訓練すればいいだろうか?
ヒレを水底につけて足のように動かし、歩くように見えなくもないようなそうでもないような身じろぎを繰り返した。
フンッ!フンッ!ドリャッ!
あるいは…二足歩行か四足歩行の生き物を食べる…とか…いや、人食いたいとか考えてないけど!
さすがに今はやる気にならないな…
戦闘が起こった時の為に自分がどうやって戦うかシミュレーションしてみる。
シャー っと両手のハサミを開けたり閉じたりしてみる、どっちかと言うと高枝切ハサミのような感じだ。
この手の爪でひっかけばそれなりに痛そうだけど…人間並みに柔らかい肌相手でも傷をつける程度にしかならないと思う、刺さるほど鋭いわけでもなし。
あとは水中でのすいしん力を生かして体当たりかな、爪を前にして刺しにいくのも考えたが、下手したら手が折れそうなのであまり現実的ではない。
ヒレのおかげで泳ぐスピードは速いので、立ち回りには事欠かない、ただしそれはきっと水中の魔物であれば皆同じだろう、私だけが素早いわけではないのだ、ただ比較的小さいから回避や逃げ隠れは有利かもしれない。
素早く動いてすれ違いざまに…いやいやそんなうまくいくはずが…
うーん、だめだ、まだ戦う時ではない、そんなきがする。
…
なんだかんだでワカメを食ったり、ちょっとだけゼリーの実をみつけたりして、食べ物には恵まれていた。
ふと、周辺に自分より少し大き目の魔物が泳いでいるのをよく見かけるようになった。
なぜかはしらないが襲われてはかなわないので物陰でやり過ごしたり、砂の中に埋まったりして凌いでいる。
この辺りは敵のいない安全地帯だと思っていたのに…。
オオオオオン・・・
突然何かの唸り声がする、奥底から何かが蘇るような…幽霊のような鳴き声。
他の魔獣も気づいたようで、そわそわし始める、俊敏な魔獣ほど即座に立ち去った。
私は岩陰でそのまま身を隠している。
こっそり様子を伺うと、ゆらりと、砂ぼこりを纏いながら巨大な影が現れ視界を覆い尽くした。
通り過ぎてからやっとその全容を掴むことができた、全身が赤紫の巨大なクラーケンだ。
触手をうねらせて直進しながら、複数の大きな目がギョロギョロと周囲を見回している。
「(そうか、あいつが怖くてみんなこっちに追いやられてきているのか…)」
私の何倍も大きい亀のような魔獣が逃げ遅れて触手に捕まり、そのままなすすべなく絡めとられ捕食されるのを見た。
これがこの迷宮の最上位の存在だろうか、圧倒的すぎて言葉にならない。
私がもう少し大きく食べごろであったなら岩ごと食われていたかもしれない。
しかしよく見るとクラーケンの体の一部が欠損している、触手が生え際から切り落とされていたり、左右対称の位置に長い触手がなく不安定そうなのが見て取れる。
あのクラーケンが手負いになるような相手がまだいるのか…。
その後、クラーケンの食事は続き、腹が満たされたのか、次の狩り場へ向かうのか は解らないが去っていった。
その頃にはクラーケンの全身に欠損等は無く、完全に再生していた…。
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