15 / 99
第一章:チュートリアル
第15話:あれ?そういう感じ?
しおりを挟む
「しゃーおらー!」
「ワオーン!」
「グアアアアア!」
『レベルが上がりました』
牛男トライアル350回目で、ようやく牛男が強敵と認めてくれたようだ。
最初からすぐに第2形態に変身しやがった。
第1形態の経験値が……
しかも倒されてない分、割と体力も力も有り余ってたみたいで少し時間が掛かった。
とはいえ、ファングを連れて討伐に来られるくらい楽勝なんですけどね。
ドロップは最初盾だったけど、剣や槍、メイスもあってランダムドロップぽかった。
取りあえずセーブ部屋に放り込んであるけど、特に使い道も無い。
剣二刀流で挑んだり、槍で挑んだり、メイス二刀流だったりと色々な形で倒してきたけど、やっぱり爪が一番使いやすいのは微妙。
最後らへんは盾二刀流の嘗めプとかしてたけどね。
シールドバッシュで、首の骨を叩き折ってやったけど無駄に疲れるだけだった。
色々とステータス上がったぽいから良いけどさ。
いい加減、基礎部分のステータス見たいんですけど?
レベルが551にまで上がって、身体能力がかなり強化されてるのは分かった。
牛男の槍や剣も、素手で防いだり弾いたり出来るようになったし。
あと色々とスキルが昇華統合されてるけど、見やすくなってそれもまあ良いかなと。
ただね……
STR? ATK? とかDEFとかさ、もしくは攻撃力とか体力的なものが確認したいんだよね。
取りあえず、牛男と戦ってみてファングの弱さは改めて理解したよ。
「ウウ?」
横でファングが何か言いたそうな目をしているが、もはやファング相手なら100匹居ても裸で無傷で勝つ自信はある。
ということは、やっぱりこいつは序盤の雑魚って扱いだな。
「ワフッ!」
ワフッってなんだよ!
本当に狼なのかも不安になって来たよ。
取り合えず痛覚を調整出来るのは、ゲームっぽくするためかな?
よくよく考えたらゲームの世界では当たり前のHP満タンとHP1で与えるダメージが変わらないのっておかしいもんね。
腕を潰されたら攻撃も出来ないわけで、瀕死と無傷で動きが変わらないとかあり得ないっしょ?
でも、痛覚が無ければ近い状況にはなるわけで。
そこらへんのゲーム的状況に、違和感なくスムーズに移行させるためのものかな?
『HP/MP/状態異常が全回復しました。セーブしますか?』
取りあえずいいえっと。
『よろしいですか?』
「ワンワン!」
「なんだよもう」
ファングがウルサイ。
最近セーブポイントで回復すると、数回に一回吠えてくる。
『よろしいですか?』
「ワンワン!」
「えっ? 宝玉がおかしい?」
ファングに言われて近付くが、いつも通りフヨフヨ浮いているだけじゃないか。
そう思って、ファングの頭を撫でて部屋を出ようと思ったら腕を噛まれた。
そして、セーブポイントに連れていかれる。
「なになに? よろしいですか? いや、セーブはいいえでオッケイやで」
『ではなくて、お話を少しよろしいですか?』
「いや、今からもっかい牛男倒して、そろそろ探索に出ようか・な・と? はっ?」
『はあ……ようやく気付いて頂けましたか』
いやいやいや、おかしいでしょ!
セーブポイントの中心に掛かれてる文字が、いつもと違う文字に変わってた。
というか会話になってる?
「ブフッ」
ようやく気付いたの? といった様子で鼻をならすファング。
だが、俺は暫く固まったまま動けなかった。
もしかして……説明書的キャラってこいつ?
「話せたの?」
『はい……』
「なんで今まで話してくれなかったの?」
『最初は定型文が出るのですが、いつも話しかける時にはすでに離れておりましたので』
……何故メッセージにした製作者よ。
そこは音声にしてくれよ……
「えーっと……色々と教えてくれるんですか?」
『え? まあ、サポーターというかマネージャーというか、助手ですから……』
「あっ、そう……」
俺はヨタヨタとセーブポイントから離れてファングの腹に顔を埋める。
「ワウ?」
「うん、ちょっとそっとしといて……色々とショックだから」
一人で淡々と作業ゲーをして目的も分からずに頑張ってたら、意外と身近な所にヒントがあって凹んでるだけだから。
というかさ……マジで、時間返せ。
衝撃の事実が色々と明るみになりそうで、話を聞くのが怖いんですけど……
「ワオーン!」
「グアアアアア!」
『レベルが上がりました』
牛男トライアル350回目で、ようやく牛男が強敵と認めてくれたようだ。
最初からすぐに第2形態に変身しやがった。
第1形態の経験値が……
しかも倒されてない分、割と体力も力も有り余ってたみたいで少し時間が掛かった。
とはいえ、ファングを連れて討伐に来られるくらい楽勝なんですけどね。
ドロップは最初盾だったけど、剣や槍、メイスもあってランダムドロップぽかった。
取りあえずセーブ部屋に放り込んであるけど、特に使い道も無い。
剣二刀流で挑んだり、槍で挑んだり、メイス二刀流だったりと色々な形で倒してきたけど、やっぱり爪が一番使いやすいのは微妙。
最後らへんは盾二刀流の嘗めプとかしてたけどね。
シールドバッシュで、首の骨を叩き折ってやったけど無駄に疲れるだけだった。
色々とステータス上がったぽいから良いけどさ。
いい加減、基礎部分のステータス見たいんですけど?
レベルが551にまで上がって、身体能力がかなり強化されてるのは分かった。
牛男の槍や剣も、素手で防いだり弾いたり出来るようになったし。
あと色々とスキルが昇華統合されてるけど、見やすくなってそれもまあ良いかなと。
ただね……
STR? ATK? とかDEFとかさ、もしくは攻撃力とか体力的なものが確認したいんだよね。
取りあえず、牛男と戦ってみてファングの弱さは改めて理解したよ。
「ウウ?」
横でファングが何か言いたそうな目をしているが、もはやファング相手なら100匹居ても裸で無傷で勝つ自信はある。
ということは、やっぱりこいつは序盤の雑魚って扱いだな。
「ワフッ!」
ワフッってなんだよ!
本当に狼なのかも不安になって来たよ。
取り合えず痛覚を調整出来るのは、ゲームっぽくするためかな?
よくよく考えたらゲームの世界では当たり前のHP満タンとHP1で与えるダメージが変わらないのっておかしいもんね。
腕を潰されたら攻撃も出来ないわけで、瀕死と無傷で動きが変わらないとかあり得ないっしょ?
でも、痛覚が無ければ近い状況にはなるわけで。
そこらへんのゲーム的状況に、違和感なくスムーズに移行させるためのものかな?
『HP/MP/状態異常が全回復しました。セーブしますか?』
取りあえずいいえっと。
『よろしいですか?』
「ワンワン!」
「なんだよもう」
ファングがウルサイ。
最近セーブポイントで回復すると、数回に一回吠えてくる。
『よろしいですか?』
「ワンワン!」
「えっ? 宝玉がおかしい?」
ファングに言われて近付くが、いつも通りフヨフヨ浮いているだけじゃないか。
そう思って、ファングの頭を撫でて部屋を出ようと思ったら腕を噛まれた。
そして、セーブポイントに連れていかれる。
「なになに? よろしいですか? いや、セーブはいいえでオッケイやで」
『ではなくて、お話を少しよろしいですか?』
「いや、今からもっかい牛男倒して、そろそろ探索に出ようか・な・と? はっ?」
『はあ……ようやく気付いて頂けましたか』
いやいやいや、おかしいでしょ!
セーブポイントの中心に掛かれてる文字が、いつもと違う文字に変わってた。
というか会話になってる?
「ブフッ」
ようやく気付いたの? といった様子で鼻をならすファング。
だが、俺は暫く固まったまま動けなかった。
もしかして……説明書的キャラってこいつ?
「話せたの?」
『はい……』
「なんで今まで話してくれなかったの?」
『最初は定型文が出るのですが、いつも話しかける時にはすでに離れておりましたので』
……何故メッセージにした製作者よ。
そこは音声にしてくれよ……
「えーっと……色々と教えてくれるんですか?」
『え? まあ、サポーターというかマネージャーというか、助手ですから……』
「あっ、そう……」
俺はヨタヨタとセーブポイントから離れてファングの腹に顔を埋める。
「ワウ?」
「うん、ちょっとそっとしといて……色々とショックだから」
一人で淡々と作業ゲーをして目的も分からずに頑張ってたら、意外と身近な所にヒントがあって凹んでるだけだから。
というかさ……マジで、時間返せ。
衝撃の事実が色々と明るみになりそうで、話を聞くのが怖いんですけど……
87
あなたにおすすめの小説
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる