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王様がおかしくなった【異世界居酒屋キング】(近衛兵)
「ここが居酒屋キングだ」
「変わった店だな」
フィリップが案内してくれた先には、横にスライドさせる扉のついた建物が。
凄く変わった形の、木造の建物。
入り口の前には、棒を通した布が掛けられている。
横にいた、騎士のベルトが顎をさすりながら首を傾げている。
俺も、同じことを思った。
不思議な店だ。
「おい、ベルト、ヨシュア! さっさと、入るぞ」
フィリップに促されて、店の中に入る。
「へい、らっしゃい」
扉を開けて布を手で避けて中に入ると、威勢のいい掛け声で出迎えられる。
扉を開けた時に小さな鐘の音がしたが、扉からもガラガラと音がした。
来客を知らせる鐘かもしれないが、いるか?
「大将、席は空いてる?」
「ああ、そっちのテーブルでいいか?」
ヨシュアが勝手知った感じで、指し示されたテーブルに向かう。
俺たちも、とりあえず付いて行く。
すでに先客が多くいて、それなりに賑わっている。
居ちゃダメな人が、数人いたような気がしたが。
敢えて、見て見ぬふりを。
「いらっしゃいませ」
それから、子供ともいえる年齢の少女が、濡れた布と水を持って来てくれた。
透明のガラスのコップ……
いや、そんなものを子供に運ばせるとか。
というか、水……
「水、頼んでないけど?」
「ああ、俺も」
「はっはっは、このお店は水はただだぞ」
俺とベルトが訝し気にしていると、フィリップが笑いながらコップを受け取っていた。
俺たちの前にもおいてくれる。
それから、布で手と顔を拭き始める。
そうか、手を拭くためのものだったのか。
丸められた布を手に取る。
「温かい……」
なんとなく、ホッとするような。
そんな温度の濡れた布。
思ったよりも毛足が長く、肌触りもいい。
それでいて少し固さがあり、顔を拭くと気持ちがいい。
「うわっ、汚いな」
「思ったよりも、汚れてるもんだな」
フィリップに言われて、自分の顔を拭いた布を見る。
うん、少し黒ずんでしまった。
すぐに、代わりの布がもって来られた。
「これは、おしぼりっていってだな、手で料理をつまんだ後に拭いたりもするんだからな」
そして、同じように顔を拭いたベルトの布も汚れている。
フィリップのはそんなに汚れていない。
「ああ、俺は身だしなみにも気を付けてるからさ」
なんだろう……この敗北感は。
見た目は三人とも大して差は無いと思っていたが、何かリードされているような気がする。
「なあ、メニュー見てもよく分からないんだが。あと値段も」
「それな、一応あそこに書いてある換算表を目安に計算すればいいんだけど……」
そう言ってフィリップが指し示した先には、木の板が。
100円 銅貨1枚
1000円 銅貨10枚
5000円 銀貨1枚
なるほど……これは正しいのだろうか?
最近は、金貨の価値が少し下がってきているらしいけど。
銅貨の価値は変わってない。
お品書きを見たら、200円から600円程度で頼めるものばかりだ。
たまに2~3000円のものもあるけど。
すなわち、銅貨10枚あれば二~三品は食べられると。
安いな。
味に期待はしないでおこう。
「とりあえず生を三つと、あとほっけ」
「なんだ、それは?」
「ああ、生ってのは生ビールのことな」
「ビールが生? 生じゃないビールってなんだ?」
フィリップの説明では全く分からない。
「生ビールってのは、熱処理を加えてないビールのことだ。ほらっ、お待ち! それと、これは今日のお通しだ。塩キャベツだ! 塩昆布で漬け込んだから美味いぞ」
俺たちの様子を苦笑いで見ていた大将が、手ずからビールを運んでくれた。
思わず、吹き出しそうになった。
一番、いちゃダメな人が料理を運んできてくれた。
そして、この人がここにいるってことは……王城の近衛の仕事って。
「発酵させて、濾過の時に熱処理を加えるのが普通だが、ここのビールは濾過の段階で全ての酵母を取り除いているからな。熱処理の必要がないんだ」
「いや、あっ……はい」
ベルトも固まっている。
ああ、やっぱり知ってるよね?
「大将、これで適当に見繕ってもらって良いかい?」
「ああ、任せとけ」
フィリップが銀貨を差し出している。
怖いもの知らずめ。
「いまのは?」
「ほら、俺みたいな学の無い人間は、細かい計算が苦手だろう? 予め、予算分渡しておいたら、その範囲内で料理を出してくれるんだ……少し、サービスしてくれるし」
「そうなのか? ところで「はい、枝豆だよ」」
フィリップに質問をしようとしたら、女の子が茹でた豆を運んでくれた。
皮付きか……しかし、文句の言える相手でもないし。
仕方ない……我慢して食べるか。
「これこれ、止まらないんだよなぁー。あっ、あれは料理だけの金だからな? 酒は別料金だ」
「はあ……ところで、大将「はい、タコ唐お待ち」」
「ありがとう! 熱いうちに食べようぜ」
「あっ、ああ」
ベルトも俺も、フィリップに聞きたいことがあるのに。
常にタイミングよく料理が運ばれてくるので、なかなか聞けない。
狙ってるのかな?
そして、料理も酒もかなり美味かった。
飲み過ぎた……
途中で大将のことなんか、どうでもよくなるくらいに。
いちゃいけない人が、カウンターで飲んでるわけだ。
毎週、この日に近衛の隊長が、休みを取るわけだ。
ここで、護衛をしてた……いや、全力で飲み食いしてたよな? あの人。
「うちの、団長もいたわ」
横で、ベルトも溜息を吐いていた。
そうか……隊長の横にいたの、やっぱり騎士団の団長か。
うちの隊長と、競うように飲んでたな。
「また、来週も来ような」
能天気な、フィリップが羨ましい。
「変わった店だな」
フィリップが案内してくれた先には、横にスライドさせる扉のついた建物が。
凄く変わった形の、木造の建物。
入り口の前には、棒を通した布が掛けられている。
横にいた、騎士のベルトが顎をさすりながら首を傾げている。
俺も、同じことを思った。
不思議な店だ。
「おい、ベルト、ヨシュア! さっさと、入るぞ」
フィリップに促されて、店の中に入る。
「へい、らっしゃい」
扉を開けて布を手で避けて中に入ると、威勢のいい掛け声で出迎えられる。
扉を開けた時に小さな鐘の音がしたが、扉からもガラガラと音がした。
来客を知らせる鐘かもしれないが、いるか?
「大将、席は空いてる?」
「ああ、そっちのテーブルでいいか?」
ヨシュアが勝手知った感じで、指し示されたテーブルに向かう。
俺たちも、とりあえず付いて行く。
すでに先客が多くいて、それなりに賑わっている。
居ちゃダメな人が、数人いたような気がしたが。
敢えて、見て見ぬふりを。
「いらっしゃいませ」
それから、子供ともいえる年齢の少女が、濡れた布と水を持って来てくれた。
透明のガラスのコップ……
いや、そんなものを子供に運ばせるとか。
というか、水……
「水、頼んでないけど?」
「ああ、俺も」
「はっはっは、このお店は水はただだぞ」
俺とベルトが訝し気にしていると、フィリップが笑いながらコップを受け取っていた。
俺たちの前にもおいてくれる。
それから、布で手と顔を拭き始める。
そうか、手を拭くためのものだったのか。
丸められた布を手に取る。
「温かい……」
なんとなく、ホッとするような。
そんな温度の濡れた布。
思ったよりも毛足が長く、肌触りもいい。
それでいて少し固さがあり、顔を拭くと気持ちがいい。
「うわっ、汚いな」
「思ったよりも、汚れてるもんだな」
フィリップに言われて、自分の顔を拭いた布を見る。
うん、少し黒ずんでしまった。
すぐに、代わりの布がもって来られた。
「これは、おしぼりっていってだな、手で料理をつまんだ後に拭いたりもするんだからな」
そして、同じように顔を拭いたベルトの布も汚れている。
フィリップのはそんなに汚れていない。
「ああ、俺は身だしなみにも気を付けてるからさ」
なんだろう……この敗北感は。
見た目は三人とも大して差は無いと思っていたが、何かリードされているような気がする。
「なあ、メニュー見てもよく分からないんだが。あと値段も」
「それな、一応あそこに書いてある換算表を目安に計算すればいいんだけど……」
そう言ってフィリップが指し示した先には、木の板が。
100円 銅貨1枚
1000円 銅貨10枚
5000円 銀貨1枚
なるほど……これは正しいのだろうか?
最近は、金貨の価値が少し下がってきているらしいけど。
銅貨の価値は変わってない。
お品書きを見たら、200円から600円程度で頼めるものばかりだ。
たまに2~3000円のものもあるけど。
すなわち、銅貨10枚あれば二~三品は食べられると。
安いな。
味に期待はしないでおこう。
「とりあえず生を三つと、あとほっけ」
「なんだ、それは?」
「ああ、生ってのは生ビールのことな」
「ビールが生? 生じゃないビールってなんだ?」
フィリップの説明では全く分からない。
「生ビールってのは、熱処理を加えてないビールのことだ。ほらっ、お待ち! それと、これは今日のお通しだ。塩キャベツだ! 塩昆布で漬け込んだから美味いぞ」
俺たちの様子を苦笑いで見ていた大将が、手ずからビールを運んでくれた。
思わず、吹き出しそうになった。
一番、いちゃダメな人が料理を運んできてくれた。
そして、この人がここにいるってことは……王城の近衛の仕事って。
「発酵させて、濾過の時に熱処理を加えるのが普通だが、ここのビールは濾過の段階で全ての酵母を取り除いているからな。熱処理の必要がないんだ」
「いや、あっ……はい」
ベルトも固まっている。
ああ、やっぱり知ってるよね?
「大将、これで適当に見繕ってもらって良いかい?」
「ああ、任せとけ」
フィリップが銀貨を差し出している。
怖いもの知らずめ。
「いまのは?」
「ほら、俺みたいな学の無い人間は、細かい計算が苦手だろう? 予め、予算分渡しておいたら、その範囲内で料理を出してくれるんだ……少し、サービスしてくれるし」
「そうなのか? ところで「はい、枝豆だよ」」
フィリップに質問をしようとしたら、女の子が茹でた豆を運んでくれた。
皮付きか……しかし、文句の言える相手でもないし。
仕方ない……我慢して食べるか。
「これこれ、止まらないんだよなぁー。あっ、あれは料理だけの金だからな? 酒は別料金だ」
「はあ……ところで、大将「はい、タコ唐お待ち」」
「ありがとう! 熱いうちに食べようぜ」
「あっ、ああ」
ベルトも俺も、フィリップに聞きたいことがあるのに。
常にタイミングよく料理が運ばれてくるので、なかなか聞けない。
狙ってるのかな?
そして、料理も酒もかなり美味かった。
飲み過ぎた……
途中で大将のことなんか、どうでもよくなるくらいに。
いちゃいけない人が、カウンターで飲んでるわけだ。
毎週、この日に近衛の隊長が、休みを取るわけだ。
ここで、護衛をしてた……いや、全力で飲み食いしてたよな? あの人。
「うちの、団長もいたわ」
横で、ベルトも溜息を吐いていた。
そうか……隊長の横にいたの、やっぱり騎士団の団長か。
うちの隊長と、競うように飲んでたな。
「また、来週も来ような」
能天気な、フィリップが羨ましい。
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(当面、月、水、金、土、日の更新)