病的に見える彼と病的に見えない僕の絵具

ユミグ

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「は、は、ワイアット、ぼくでぬれて、きれいだ、は、は、すごく、きれいだ、」

「コルトンも瞳が凄く綺麗だよ」



ブルーに薄いグリーンが入ったガラス玉のような瞳だったのに、今ではブルーとグリーンが対比が同じに見えるから不思議だ



「は、ん、ん、瞳?」

「うん、ブルーとグリーンが同じ比率に見える、とても不思議で綺麗な色彩だ」

「っははっ、くっくっ、そっか、そっか、うん、うれしい、ぼくも、そのめをワイアットに見せられてうれしいよ」

「そうかい?」

「うん、うん、は、は、もっと、もっと、ぼくので・・・」



ぶつぶつと呟くコルトンは病的に白く病的に見える囁きを病的に見えないよう僕が与え続けた栄養を蓄えつつある体で僕を強く強く抱きしめる



「ん、ん、ワイアット、ありがと、ありがと」



なんのお礼か分からないけどお礼を言うコルトンはなんだか可愛い

まだ1度も達していない僕の陰茎と合わせながらずりずりと動く腰と手がなんだか一生懸命な気がして手助けしたくなる



「コルトン、僕が両手で握っておくから好きに動いたらいいよ」

「ん、ありがと、ごめん、うれし、ありがと、ん、ん」



僕が両手を腹と腹がくっついているところに差し入れベタベタに塗れている僕たちのを掴んで気まぐれに擦れば彼はすぐにイく



「あっ、はっ、ん、ん、ああぁぁっ・・・でるっ、でるっ、んんっっ・・・」



びしゃっびしゃっとまだ多い量を出す彼は一瞬止まったけどすぐに動く腰に、そういえば萎えたところを見た事ないなと思った



「ん、ん、ワイアット、きす、きすしたい、させて」

「何も制限していないよ、言っただろう?気持ちのいい事をしようと」

「うれしい、あ、あ、きもち、ん」



僕の言葉にへにゃっと顔が緩みながらキスをする彼は僕を本当は抱きしめたかったようで空いた手でぎゅっと抱く



どちらの涎か分からなくなる程に交換し合いふにゃふにゃになっていそうなのに瞳だけはギラギラとしてるコルトンに湧き上がる性欲が爆発する



「あっ、くっ、コルトン、イく、でる、でるっ」

「あっ、あっ、だして、うれし、ぼくでいっぱいだして」

「あ、ん・・・っっっ~~~、はっ!はっ!はっ!はっ!」



射精する時にじっと見つめられるから不思議な虹彩を見ながら達する僕はこの色を地下で見た時に興奮してしまわないかと変態じみた事を考えた



「まって、コルトン、はっ、少しとまってくれないか?」

「ん、はぁー・・・ごめんね、またやっちゃった」

「いいんだ、キスでもしていよう」



コルトンと違って僕は達した後すぐに動かれるのが苦手だ

だから、毎回止まってもらうんだが彼は興奮して忘れてしまう時がある

けれど声をかければすぐに止まってくれるから嫌だと思った事はない



少ししてまた忘れたように腰を振りだす頃には僕もまた気持ち良さを追求してる







こうして僕たちの日々がまた少し変わった















展示会の貸し出し日が明日に迫り見落としている部分がないか調べる

コルトンの言った通り申請し金貨を払えばポイントを指定した場所と時間繋がる事が出来た

結局金貨3枚支払う事になり、僕も出そうかと言いたかったが彼にもプライドがあるだろうと、やめておいた



貸し出し日当日に繋げた時に素早く展示する作品を運び入れる為彼が選んだ作品を1階に置く

それとは別に僕が提案した答え合わせになるよう皆が分かるモノには名前だけ、分からないモノには模写をして分かるように置く為の絵も用意してもらった

模写の方が売れてしまったらどうしようと心配するくらい彼は模写がうまい



うまくいけば最終日にオークションに出せる

それでなくとも最終までにいくらか売れたらいい、展示する作品はまだまだあるのだから



展示場所の防犯は元々優秀な為問題ない

あとは買い取りたい人からのコンタクトは紙を送ってくれれば届くように数十枚用意した

紙はよく使われる文具に置いてある魔術式が練ってあるもので書いて閉じてくれれば入れ込んだ住所に届くようになっている仕組みだ



1つの季節使えるのだから作品が全て売却になったらまたここにある作品を運び出せばいいくらいには儲かっているだろう



「リスト通り整っているね」

「何から何までしてもらった気分だよ」

「そうかい?君はポイントまでの申請を1人でしたし、紙の調達だって1人でしたじゃないか」

「それも全部ワイアットが居なければ出来なかった事だ」

「感謝の言葉ならいくらでも受け取るよ」

「ありがとう」



明日は午前に運び入れる為今日は泊まりだ

1人で出来るとは言われたが、僕は実際の場所を見ていないし不具合がないかどうかも確認がしたかった

僕が勧めた場所があまりよくないなんて事になるのは許せないからだ



「それで、まだ他にも考えたいけどお礼としてワイアットを描かせてくれないかな」

「僕を?最初に描いてもらったけれど」

「今なら違う作品になりそうなんだ」

「ならお言葉に甘えてお願いしよう」



最近よく見せるコルトンの眉が思い切り下がりながら笑う顔を見せる



すぐにキャンバスを出して描きだす



模写ではないから動いてはいけないなんて事はないけれど、彼を見つめていたら自然と動かないよう座っていた











「お待たせ」



数時間程で完成した作品はそれはもう最初に描いてもらったものとは別物だった



まず前に描いてもらったキャンバスより小さい

それはある事だが、登るように色が重なり合っているのはパステルではなく幾重と連なってる色は不思議と汚くなく綺麗に深い色合いと鮮やかさを出している

半分ほどキャンバスを埋めた絵具の空いた場所には花が咲いている

絵ではなく、花そのものだ

ドライフラワーのそれは今持っているキャンバスにぴったりと嵌まるように作られたのではないかと思うくらい似合いの花だ

でも・・・・・



「これは・・・・・これは僕なのか?」



そう誰が見ても僕だと分かる最初のモノと違い作品としては抜きん出ているけれどこれが僕なのかと思うくらいには僕ではないと思う



「まだ、途中なんだそれ」

「そうなのかい?」

「僕はそこに重ねたいモノがあってそうなれば僕が思う僕だけの完成になるんだけど、でもそれでも今はこれが“完成”になるんだ」



ふむ、なるほど

そうやって僕には分からない視点を持ってくる彼に、答えを急かしたい気持ちと僕と接した上で変わっていく彼の感情への悦びの気持ちと彼自身を知ってみたいという初めての感情で埋もれて作品への感想が言えなかった



それでも僕が感情に埋もれている時に見上げた彼の顔は何故か恍惚としていた







「今日は僕の分も作ってきたから一緒に食べたいんだけれど、いつもどうやって食事をしているのかな?」

「う・・・立って食べてる」

「だろうね、地下で食べる訳にもいかないだろうし」



そう言って僕が持ってきた中にラグもいれてきたからこれをベッドの前に敷いて食べようと提案する



「ありがとう、今度はテーブルを買っておくから良かったらまた一緒にご飯を食べてくれる?」

「もちろん」



今日はストカフィとソッカを持ってきた

僕の作るストカフィはトマトと一緒に魚と肉を一緒にいれるから結構なボリュームになる



そういえば



「量についてなにも聞かなかったけれど、多かったり少なかったりしていないかい?」

「大丈夫だよ、僕はあるだけ食べれるから多いも少ないもあまり感じた事がないんだ」

「そうなのか、なら良かった」

「いつもとても美味しいんだ、いつもワイアットが帰って寂しい気持ちになるけれどご飯があるから楽しみもあるんだ」



それなら良かったと安堵する

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