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しおりを挟むあちちになった私と一緒にベッドで眠ったライと音の。
リンジーはしばらくは寝かせてくれたみたい。
多分、数日か、数十日は寝かせてくれたんだろうな。って気付いたよ。
「誰と寝てやがる!?」
「「…」」「すぴー」
こんな声を聞けばね。
私を抱き上げようとしたアルフに対抗して音のが抱きついてくるからもっと煩くなるアルフ。
ライは遊びにでも行ったんだろう。
「てめぇ…!」
「アルフ!落ち着いて!ヒナノが怖がるでしょ!?」
「っっ」
「…」「すぴー」
そうだそうだー。
ヒナノちゃんが怖がるからやめなさーい。
ついでに君のモノでもないから怒られる意味も分かりませーん。
それと寝起きに大きな声を出さないで下さい。
「すぴー」
音のの嘘寝も可愛いねぇ。
私から離れて落ち着かせる期間は終了したようで、リンジーと一緒になって起こしに来たんだろうアルフからは珍しく魔力が漏れてるのを感じる。
アルフは制御がバッチリなのに不思議だねー?どうしたのかなー?
というより恭しい態度を取らなきゃいけない相手なんでしょー?精霊って。
そんな言い草して怒らせたらどうするのかなー?
「ヒナノ、起こすよ」
「俺が運ぶ」
「リンジーが、いい、ん…」
「「…」」「すぴー」
見守りたいって言ってたじゃん!
なに独占欲丸出しにしてんだよ!
リンジーに手を伸ばすとちゃんとリンジーが抱き上げてくれるから安心してもう1度ねむっ……
「今日は城内を歩かなきゃ」
はい、寝ません。
ふわふわしながら支度されてると……
ゾワゾワって感覚が体中に走った。
「アルフ!やめて!」
「っっ、わりぃ!」
「ヒナノ?」
「アルフが魔力で包んできた!嫌!」
「アルフ!外されたいの!?」
「悪い……」
なんなの!?
魔力を纏えるのは特別な相手だけ……
ん?待てよ?
この常識はこの国のモノじゃないな?
なら、本能的に包んだのか?
………
厄介だな!
もういい!もう拒絶しかしない!
「護衛としては許可するけど、それ以上は来ないで!寝室の出入りも、必要以上の話もしてこないで!」
「………上等じゃねぇか」
ん?
あ、あれ?
なんでここで燃え上がるの?
鏡越しに合ったメラメラとした瞳は完全に……
「口説くぞ」
「「…」」
馬鹿だ!こいつ!
こいつの馬鹿さ加減についてリンジーと話し合いたいくらい馬鹿だ!
「惚れてるから惚れさせる」
「「…」」
馬鹿かこいつ!
「怖いのは高さか?しゃんでればいいか?」
「「…」」
馬鹿だった!
考える時間とかいう間にお前はなにしてたんだよ!?
「痩せるのは無理だ、諦めろ」
「「…」」
なんで私のわがままに付き合う彼氏感出してんの!?
「守れなくなる」
「「…」」
なら護衛として居ろよ!?
「惚れてる気持ちを誤魔化そうとして怖がらせる態度になっちまった、悪かったな」
「「…」」
なにそれ?
だから許せよ?な?みたいな態度もどうにかなりません?
「デートするぞ」
「する訳ないだろ阿呆」
「…」
つい悪態をついちゃったけど、しょうがないよね?リンジーだって悪態つきたくならない?この態度!
「するんだよ」
「しねぇよ」
「あん?」
「リンジー!アルフが馬鹿だ!」
「うん、どうしようか…」
「あん?」
リンジーもこんな暴走を思い描いてた訳じゃないだろう。
「あ?お前…加護貰ってんのに魔力量増えてねぇな?」
「………」
「え?加護貰ったの?」
忘れてた!
愛情の証♡だとしか思ってなかった私は魔力量が増えるなんて考えつかなかった!私は増えないから!
私の方が馬鹿だった…!
「私は増えないみたい?」
「そうなの?」
ていうか加護貰ったって分かるの!?
いや、分かる人もいたけど……
そうだった!
なんかこの世界だか新しくなった世界だか知らないけど、みんな強くなってるんだった!
「分かんない、温泉に潜ってた時に加護もらったの」
「ああ」
「あ゙?一緒に入ったなんて言わねぇよな?」
「「…」」
なんで独占欲出してくんだよ。
ていうか、魔力量増やしておけば良かった!毎日浮けるくらいの魔力量にしておけば歩く事なんてしなくていいのに…!
私の馬鹿…!
「おい、聞いてんだよ」
「リンジー、今日歩く場所どこ?」
「おい」
「うん、今日は王様に会いに行くからその付近だよ」
「分かったー」
「おい」
「先に着替えてくるねー?」
「うん」
「おい」
無視しよう。
寝室に入って……
「そこで着替えるなんて言わなぇよなぁ?」
「「…」」
ガチッと扉を持つ手からはなんだか、メリメリと音が聞こえてきそうだな?
音のはまだ寝てるけど、ここで着替えるよ?
なんなら一瞬…というか、裸にもならないから、君の考えてるような着替えシーンにはならないけどね?
「リンジー!どうにかしてぇ…!」
「アルフ!嫌われたいの!?」
「あん?口説いてんだよ」
「「違う!」」
「あん?」
「いいから!ちょっとこっち来て!」
「ああ?」
馬鹿だ!
寝室の扉を閉めて渡された洋服に着替えると音のが声をかけてきた。
「僕も行く」
「仕事だよ?」
「いいよ、楽しそう」
ニヤニヤと笑う音のは完全に…
「アルフをからかわないの」
「いいじゃん、あいつ面白い」
そのしわ寄せが私にくるんだけどな?
「ご飯あるー?」
「リンジーが用意してくれてるんじゃないかな?」
「リンジー」
音のはベールを被ってから部屋に入って行ったけど、私はまだ着替えに時間がかかるだろうから寝室にいておくけど。
「困ったな?」
あの暴走斜め乙女をどうにかしたい…
運命だと言われないだけまだマシか?
………
いいや!
あの乙女面倒くせぇぞ!絶対に!
「おい!」
「っっ~!なに勝手に開けてんのよ!」
「護衛だからいいだろ」
「ちょっ!抱き上げないでよ!」
「コケんだろ」
「理由付けもやめて!」
「なら抱きてぇから抱いてんだよ」
「リンジー!」
「他の男の名前を呼ぶんじゃねぇよ」
「私はお前のモノじゃない!」
「いずれなるだろ?」
「なる訳ないだろ!?馬鹿なの!?」
「なるんだよ」
「っっ~!」
こんな事なら本当に魔力量を増やしたように見せれば良かった!
こいつの腕の中から離れられる力もない!
か弱い私、今は面倒だな!?
「リンジー…!」
「呼ぶんじゃねぇ」
「アルフ……なんでそうなるんだよ…」
本当だよ!
なんでこうなる!?
「小せぇな」
「小さくない!」
「どこがだ!?小せぇだろ!」
「小さくない!普通だよ!普通!どこ見てんだよ!」
「どこがだ?」
「全部!」
「小せぇだろ」
「リンジー…!」
「………」
なんで目を逸らすの!?
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