化け物天使は常識知らず!

ユミグ

文字の大きさ
33 / 135

31

しおりを挟む

とまぁ、こんな感じで私の演説は終わりました。
雷も収まったよー。
んー?
何故でしょう?
アルフと光のと淫魔以外は真っ青なお顔をしてますね。あ、公爵も居たんだー。
アルフはちゃっかり私を抱き上げて、なぜだか、くんくん…と、頭の匂いを嗅ぎながら髪を引っ張ってる。
匂いなんて遮断してるので嗅げませんけど。

「バーナビー、話し合いしないの?」
「は、はい!……い、いや、あ、そう、だな、」
「それとも私に伴侶は必要ないってみんな分かってくれたのかな?」
「そ、そうですね、いや、そうだな、うん、痛い程に理解した」
「じゃぁ、理解したよーって、きちんと宣誓した方がいいね?」
「もちろんだ!」

怯えているらしい人間達は、未だ顔を青くしたまま小さな声で宣誓したり、声高らかに宣誓したりしている。
そんな光景を眺めている私の横に…

「「ふふ♡」」
「あん?」

光のと淫魔が興奮しながらいらっしゃいます。
世界を消滅させちゃうって言ったはずなんだけどなぁ?
淫魔はともかく、光のは消滅させるなんて…!と、ぷんぷん怒ってもいいんだよ?

「「素敵♡」」
「あ゙あ゙!?」

今の私が素敵ならビタバレティモ国王はどんな性格なんだ。
世界掌握でもしようと企んでるとか?
野心があるのはいいねぇ。
なんだかちょっとズル?して、力押しというか、無理矢理婚約者問題を解決した気もしなくはないけれど…

「お、終わったぞ」
「うん、帰っていい?」
「部屋にか?」
「それ以外、どこに帰るの?」
「………ふっ、ああ、戻るといい」

やっと顔色が良くなって控えめに笑うバーナビーを見届けてから部屋に戻った。
戻ったっていうより、リンジーが戻してくれたんだけどね。

「なんでいんだよ」
「あら、いいではありませんか」
「そうよ、何が悪いの?」

淫魔とは喋った事もないけどねぇ?
光のは闇のを置いて来て良かったのかい?

「やらないよー」
「えー?私としたら気持ちいいわよ?」
「やらなーい」
「また誘いに来るわ、ちゅ」
「あ゙!?」

ううん、頬にちゅーされただけですぅ。
太ももにされるよりはいいんじゃなーい?

「もういいですの?」
「駄目に決まっているでしょう?お仕置きされたいの?」
「まぁ♡!まぁ!まぁ!まぁぁぁ♡!」

人間には相変わらず内緒です。
そしてそんな興奮して一体どちらに行ったんでしょうね。

「なんで知ってんだよ」
「今日から休暇なのー」
「駄目だ」
「無理ー」
「命令だ」
「無理ー」
「なんでだよ」
「リンジー、私の事嫌いになっちゃった?」

平気で殺そうとしちゃったもん。

「そんな事ないよ。驚いたし怖かったけど、ヒナノは大切な友人」
「んへへー」

もう馬鹿なフリも出来そうにない。
でもきっと馬鹿なフリをし続けても付き合ってくれる。
私にとっても大切な友人だ。
それでもあの瞬間は、間違いなく簡単に殺そうとしたのは事実。

「なんで知ってんだよ、炎のか?」
「そんな訳ないでしょ」
「じゃぁなんでだよ」
「リンジー休暇だよね?リンジーもこの間に運命を探しに行くんだよね?」
「ふふ、うん。そのつもり」
「行って来い」
「ありがと」
「いってらっしゃい、気を付けてね?」
「うん、ありがとう」

じゃぁ、私も寝室にー。

「話ある」
「乙女の馬鹿」
「あん?」

お腹が空いているだろうからご飯を取り出してお水を置いたら、私を抱えながら器用に食べ出した。

「うめぇ」
「ああ、そう」

うめぇうめぇと言いながらもっとくれと強請られたので、デザートもあるよー。と言ったらおかわりはやめたようだ。
ソファに座って、紅茶とデザートを置いたら話し出した内容に、ああ、押せ押せじゃなくて、俺を知ってくれ。のターンに入ったのかと気付いた。



「俺の父親は竜人で」
「分かった分かった。もう1人が魔人で無理矢理手籠めにしたかなんかで運命にうんざりげんなりなんでしょ」
「…俺の苦労をよくある話に変えんじゃねぇよ」

合ってるならいいだろ。
そういう“あるある”な話は小説にもたくさんあるじゃん!

「時折聞こえる悲鳴と泣き声に、お前の言う通りうんざりしてた」

ラーメンが食べたいな!

「俺はすぐ家を出た。森で暮らして気が向くと家に帰る…だけど何も変わらない、父親はいつも笑って…俺を産んだ父親はいつだって鬱陶しそうに嫌がっていた」

お酒でも飲もうかな。うん、美味しいね!

「だから俺は運命に出会いたくなくて定住する道を選んだ…運命に出会っても絶対に愛さないと決めてな」

もういいかな?髪の毛嗅がないでくれますか?一体なにを嗅いでるんだい?

「お前の目を見た瞬間………最悪だと思った」

絶望してたもんねぇ…はっ!話聞きたくないな!?

「幸いお前は魔人だ。だからこそ分からないだろうと毎日心の声を無視し続けてた…小さいお前は子どもにしか見えねぇのも良かった」

うるせぇよ。
それにしても泣き叫ぶ父親?魔力封じでもされているのかな?反撃出来る精神状況ではないとか?

「お前はわがままを言わねぇ、相手の気持ちも汲み取る奴だ。ニコニコ愛想振りまいて、神様相手にも対等に話す」

わがままはしてる。
相手の気持ちを汲み取れるのは研究したから。
ニコニコ愛想振り撒いてるのは休憩したいからだ。
アレスには対等というより親だよ。

「そういうお前に惚れた」

1度両親に会ってみるか?痛ましい状況を…少なくとも百年は続いてるんだろう。

「運命を利用してお前を俺のもんにしたいんだよ、諦めたから諦めろ」

うーん…蝶々で見てもいいけど…それはちょっとやめておこうかな?あくまで人様のご家庭事情だし。

「無理矢理なんかしたくねぇ、だけど無理矢理手籠めにしそうで怖ぇよ」

そんな雰囲気は感じないな。私が良し。と言ったら喜んで囲うだろうけど…我慢強いよねぇ…どこまでも。

「私はいらない。無理強いするっていう意味が肉体だけだと思うなよガキが」
「…」
「本気でいらねぇっつってんだよ、勝手に心の内を話すのも無理強いだ」
「…」
「退け」
「…いい度胸じゃねぇか」

どうしてぇ?
理解しようよ?ね?

「手遅れだ、無理強いされてろ」

うざすぎぃ。

「分かりたくねぇが分かっちまう、無理にでも側に置きたい気持ちが…お前は運命だが、それ以上に愛おしい性格してるのが悪ぃんだろ」

ううん、身勝手ぇ。

「惚れてる奴も居る、抑えろ」

何をだろうか!?淫魔的魅力ならきちんと遮断してますけど!?

「伴侶になんだよ」
「ならねぇよ」
「なんでだよ」
「………なんか、こう、口説かれてる気もしないし、抱かれたいとも思えないから?」
「………」

アダムもそうだったけど、抱かれたいと思えないし、アルフは斜めすぎて愛が芽生える気もしない。
生まれ変わりだとは信じているんだけど…どうもこう…うん。なんだろうね。

「アルフの実家ってどこ?」

地図を取り出して聞いてみる。

「あん?………ここだ」

森の中ぁ…!しかもタケノコがある場所じゃん!あそこ美味しいよねぇ。
だから住んでるのかな?

「なんでだ?」
「お前が煩いから」
「あん?」

夜中にお尋ねしてみよう!

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

【R18】熱い夜の相手は王太子!? ~婚約者だと告げられましたが、記憶がございません~

世界のボボブラ汁(エロル)
恋愛
激しい夜を過ごしたあと、私は気づいてしまった。 ──え……この方、誰? 相手は王太子で、しかも私の婚約者だという。 けれど私は、自分の名前すら思い出せない。 訳も分からず散った純潔、家族や自分の姿への違和感──混乱する私に追い打ちをかけるように、親友(?)が告げた。 「あなた、わたくしのお兄様と恋人同士だったのよ」 ……え、私、恋人がいたのに王太子とベッドを共に!? しかも王太子も恋人も、社交界を騒がすモテ男子。 もしかして、そのせいで私は命を狙われている? 公爵令嬢ベアトリス(?)が記憶を取り戻した先に待つのは── 愛か、陰謀か、それとも破滅か。 全米がハラハラする宮廷恋愛ストーリー……になっていてほしいですね! ※本作品はR18表現があります、ご注意ください。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

黒騎士団の娼婦

星森
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。 異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。 頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。 煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。 誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。 「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」 ※本作はAIとの共同制作作品です。 ※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。

記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】

かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。 名前も年齢も住んでた町も覚えてません。 ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。 プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。 小説家になろう様にも公開してます。

処理中です...