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しおりを挟むとまぁ、こんな感じで私の演説は終わりました。
雷も収まったよー。
んー?
何故でしょう?
アルフと光のと淫魔以外は真っ青なお顔をしてますね。あ、公爵も居たんだー。
アルフはちゃっかり私を抱き上げて、なぜだか、くんくん…と、頭の匂いを嗅ぎながら髪を引っ張ってる。
匂いなんて遮断してるので嗅げませんけど。
「バーナビー、話し合いしないの?」
「は、はい!……い、いや、あ、そう、だな、」
「それとも私に伴侶は必要ないってみんな分かってくれたのかな?」
「そ、そうですね、いや、そうだな、うん、痛い程に理解した」
「じゃぁ、理解したよーって、きちんと宣誓した方がいいね?」
「もちろんだ!」
怯えているらしい人間達は、未だ顔を青くしたまま小さな声で宣誓したり、声高らかに宣誓したりしている。
そんな光景を眺めている私の横に…
「「ふふ♡」」
「あん?」
光のと淫魔が興奮しながらいらっしゃいます。
世界を消滅させちゃうって言ったはずなんだけどなぁ?
淫魔はともかく、光のは消滅させるなんて…!と、ぷんぷん怒ってもいいんだよ?
「「素敵♡」」
「あ゙あ゙!?」
今の私が素敵ならビタバレティモ国王はどんな性格なんだ。
世界掌握でもしようと企んでるとか?
野心があるのはいいねぇ。
なんだかちょっとズル?して、力押しというか、無理矢理婚約者問題を解決した気もしなくはないけれど…
「お、終わったぞ」
「うん、帰っていい?」
「部屋にか?」
「それ以外、どこに帰るの?」
「………ふっ、ああ、戻るといい」
やっと顔色が良くなって控えめに笑うバーナビーを見届けてから部屋に戻った。
戻ったっていうより、リンジーが戻してくれたんだけどね。
「なんでいんだよ」
「あら、いいではありませんか」
「そうよ、何が悪いの?」
淫魔とは喋った事もないけどねぇ?
光のは闇のを置いて来て良かったのかい?
「やらないよー」
「えー?私としたら気持ちいいわよ?」
「やらなーい」
「また誘いに来るわ、ちゅ」
「あ゙!?」
ううん、頬にちゅーされただけですぅ。
太ももにされるよりはいいんじゃなーい?
「もういいですの?」
「駄目に決まっているでしょう?お仕置きされたいの?」
「まぁ♡!まぁ!まぁ!まぁぁぁ♡!」
人間には相変わらず内緒です。
そしてそんな興奮して一体どちらに行ったんでしょうね。
「なんで知ってんだよ」
「今日から休暇なのー」
「駄目だ」
「無理ー」
「命令だ」
「無理ー」
「なんでだよ」
「リンジー、私の事嫌いになっちゃった?」
平気で殺そうとしちゃったもん。
「そんな事ないよ。驚いたし怖かったけど、ヒナノは大切な友人」
「んへへー」
もう馬鹿なフリも出来そうにない。
でもきっと馬鹿なフリをし続けても付き合ってくれる。
私にとっても大切な友人だ。
それでもあの瞬間は、間違いなく簡単に殺そうとしたのは事実。
「なんで知ってんだよ、炎のか?」
「そんな訳ないでしょ」
「じゃぁなんでだよ」
「リンジー休暇だよね?リンジーもこの間に運命を探しに行くんだよね?」
「ふふ、うん。そのつもり」
「行って来い」
「ありがと」
「いってらっしゃい、気を付けてね?」
「うん、ありがとう」
じゃぁ、私も寝室にー。
「話ある」
「乙女の馬鹿」
「あん?」
お腹が空いているだろうからご飯を取り出してお水を置いたら、私を抱えながら器用に食べ出した。
「うめぇ」
「ああ、そう」
うめぇうめぇと言いながらもっとくれと強請られたので、デザートもあるよー。と言ったらおかわりはやめたようだ。
ソファに座って、紅茶とデザートを置いたら話し出した内容に、ああ、押せ押せじゃなくて、俺を知ってくれ。のターンに入ったのかと気付いた。
「俺の父親は竜人で」
「分かった分かった。もう1人が魔人で無理矢理手籠めにしたかなんかで運命にうんざりげんなりなんでしょ」
「…俺の苦労をよくある話に変えんじゃねぇよ」
合ってるならいいだろ。
そういう“あるある”な話は小説にもたくさんあるじゃん!
「時折聞こえる悲鳴と泣き声に、お前の言う通りうんざりしてた」
ラーメンが食べたいな!
「俺はすぐ家を出た。森で暮らして気が向くと家に帰る…だけど何も変わらない、父親はいつも笑って…俺を産んだ父親はいつだって鬱陶しそうに嫌がっていた」
お酒でも飲もうかな。うん、美味しいね!
「だから俺は運命に出会いたくなくて定住する道を選んだ…運命に出会っても絶対に愛さないと決めてな」
もういいかな?髪の毛嗅がないでくれますか?一体なにを嗅いでるんだい?
「お前の目を見た瞬間………最悪だと思った」
絶望してたもんねぇ…はっ!話聞きたくないな!?
「幸いお前は魔人だ。だからこそ分からないだろうと毎日心の声を無視し続けてた…小さいお前は子どもにしか見えねぇのも良かった」
うるせぇよ。
それにしても泣き叫ぶ父親?魔力封じでもされているのかな?反撃出来る精神状況ではないとか?
「お前はわがままを言わねぇ、相手の気持ちも汲み取る奴だ。ニコニコ愛想振りまいて、神様相手にも対等に話す」
わがままはしてる。
相手の気持ちを汲み取れるのは研究したから。
ニコニコ愛想振り撒いてるのは休憩したいからだ。
アレスには対等というより親だよ。
「そういうお前に惚れた」
1度両親に会ってみるか?痛ましい状況を…少なくとも百年は続いてるんだろう。
「運命を利用してお前を俺のもんにしたいんだよ、諦めたから諦めろ」
うーん…蝶々で見てもいいけど…それはちょっとやめておこうかな?あくまで人様のご家庭事情だし。
「無理矢理なんかしたくねぇ、だけど無理矢理手籠めにしそうで怖ぇよ」
そんな雰囲気は感じないな。私が良し。と言ったら喜んで囲うだろうけど…我慢強いよねぇ…どこまでも。
「私はいらない。無理強いするっていう意味が肉体だけだと思うなよガキが」
「…」
「本気でいらねぇっつってんだよ、勝手に心の内を話すのも無理強いだ」
「…」
「退け」
「…いい度胸じゃねぇか」
どうしてぇ?
理解しようよ?ね?
「手遅れだ、無理強いされてろ」
うざすぎぃ。
「分かりたくねぇが分かっちまう、無理にでも側に置きたい気持ちが…お前は運命だが、それ以上に愛おしい性格してるのが悪ぃんだろ」
ううん、身勝手ぇ。
「惚れてる奴も居る、抑えろ」
何をだろうか!?淫魔的魅力ならきちんと遮断してますけど!?
「伴侶になんだよ」
「ならねぇよ」
「なんでだよ」
「………なんか、こう、口説かれてる気もしないし、抱かれたいとも思えないから?」
「………」
アダムもそうだったけど、抱かれたいと思えないし、アルフは斜めすぎて愛が芽生える気もしない。
生まれ変わりだとは信じているんだけど…どうもこう…うん。なんだろうね。
「アルフの実家ってどこ?」
地図を取り出して聞いてみる。
「あん?………ここだ」
森の中ぁ…!しかもタケノコがある場所じゃん!あそこ美味しいよねぇ。
だから住んでるのかな?
「なんでだ?」
「お前が煩いから」
「あん?」
夜中にお尋ねしてみよう!
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