化け物天使は常識知らず!

ユミグ

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あ、いけね。
肝心のアルフを忘れてたとイセトの家、ニウの寝室に扉をつけながら思い出しました。
アルフの家に行って………うん、まぁ、ここでいいだろう。

「「すぴー」」

どうやらいつの間にかメルが寝ちゃったみたい。

「ライ、ライ、どうしよ、ライどうしよ…」

眠っているメルは弾き飛ばさないから、ライがやっと近寄れるようになったらしい。
ライも一緒に天使様の部屋へと転移させた。

「そこで一緒に寝たらいいよ」
「いいの!?わ、わ、しー…」

ライがメルの首を掴んで、用意したラグに落とすと、すっぽりと収まるようにメルが消えた。
ライのお腹にひっついて眠っているから、私達からは見えなくなっちゃう。

『キーン』
『はい』
『鍵を渡しておくね、あとで確認しておいて』
『かしこまりました』

リンジーが置いてくれた紅茶を飲んでひと息つく。

「おめでとう」
「ぶはあっっ!!!」
「…」

ひと息つけないな!?
なにおめでとうって!?まだおめでとうしてないが!?

『クロノス来れるー?』

なんでかおめでとうで思い出したクロノスを呼ぶよ!?これ以上なにも言われたくないからね!

「はい………こちらは………」
「メル、アルフとの子。本当はライと1個体で生まれるはずだった子よ。私がアルフを拒絶したせいで置き去りにしちゃったの」
「そうでしたか……っっ!?で、でしたら、もう、その、アルフ様とのご関係は…!」
「伴侶よ」
「あり、ありがとうございます!」

なんでだよ。
クロノスが喜ぶ意味がいまいち掴めないな。

「どこに行ってたの?」
「えあ!?そ、その、あの、え、あの…」

どうやら私に秘密が出来たらしい。
そんなにおたおたしてると転びそうだよ?

「紹介したかっただけなの、これからよろしくね」
「は、はい!お任せ下さい!」

お任せ下さいと言ったクロノスは戻らなくてはならない内緒があるのか、すぐに消えていった。
ふん?
魂が割れたからニウのような神々までもがひざまずーくにはならず、普通に見えるんだろうな。
なにも感じてなさそうだった。

「どうしてアルフにはそんな感じなの?」
「ぅ゙っ……だって…色んな私を演じたり、強く見せようとしてツンツンした態度だったのに……い、今更すきー♡なんて、む、無理………」
「ふふ、それならもう大丈夫だね」
「なにがだろう!?」
「心配させないでね」
「うい」

どうやらアルフ応援隊は未だ続いていたらしく、焦れったい気持ちがなくなったんだろう。
私は擬態が得意だ。
仲が良くなければ相手を観察し、結論を導けると自信がある。
でもそれは愛する者達には通用しない。
相手が思う先を行き、勝手に答えを出し、その道が1番だと決めつけてしまうのだと気付いた。
そういう生き方が染み付いている。
相手の先を行き、私の幸福や相手の幸福の為に動き、強欲な結論を出してしまう私に必要なのは対話だ。
アルフの言うように、私は変。
だからこそ通用しない。
押し付けの幸福など誰も喜ばないというのに…
うん、ちゃんと見よう。
今を見て、結論を出さず、話し合い、どういう迷いがあるのか、他の道でも幸福なのだからそうしようと言い合えるような私になろうよ。



「しばらくこの部屋には来ないよね?」
「ぶはあっっ!!!」
「………」

分かんないじゃん!なに他の仕事して来ていい?みたいに聞いてくるかな!?天使様の側仕えになりたいとか夢見てなかった!?

「わか、わかんない」
「そうだと思うよ?」
「………メルとニウが起きてる時は見てたい」
「アルフなら大丈夫でしょ?」
「うん」

え?どうしたらいいの?

「アルフの家で待ってた方がいいの?」
「喜びそうだよ」
「………」
「うん、いってらっしゃい」

まだなにも言ってないけどね!?
素直にアルフの家へ転移する私もどうなのかな!?
子ども達はアルフのベッドに置いておいたよ!ちゃんと見てるから安心だね!



*********************************



バンッッッ!!!

「「…」」

そんなに勢い良く帰って来なくてもいいよ…
君の家って結構ボロボロだからね?簡単に…

グシャッッ!

うん、扉が壊れちゃうよ?そんなに力強く握っちゃうとね?

「パパ!」
「きゃー!」
「「…」」

うん、興奮してるのは分かるけどね?
子ども達起きてますから。
ニウはそろそろ寝る時間ですけども。

「おかえりなさい、ご飯は?」
「食う」

アルフのキッチンで勝手にご飯を作って、なんなら調理器具やら調味料を置いて作ってた。
ちなみにメルもお手伝いしてたよ。

「どうぞ」
「お前も座れ」
「うん、どこにかな?」

君の家って基本お一人様用ですから、椅子もテーブルも1つなんだよ。

「テーブル創れ」

何様かな?とか思いながら、テーブルを創った私を持ち上げて、ニウもメルも私の膝に居る。
うん、この椅子なら狭いかな?

「食え」
「あー」
「メルも!」
「あーん」
「あー」

ちなみにメルが起きた瞬間、ライは弾かれてたよ。

「夜は部屋にいろ」
「あい!」

そんなに急いで食べなくても…

「メルおふろはいりちゃい!」
「………いいぞ」
「パパしゅきー!」

ううん、手のひらコロコロぉ。
甘え上手だなメルは。
ご飯を食べたら子ども部屋の扉を開いて室内露天風呂?そんな感じを作ったので、そこに浸かる。
ニウは寝たので、箱庭の寝室で寝てるからイセトにも寝てる姿が見えるだろう。
癒されてくれるかな?
あ、そういえばアルフと泡風呂に入りたいと思ってたんだった。

「あ?」
「わーい!あわあわにゃー!」

別に恥ずかしくて泡風呂にした訳じゃないからね?膝の上に座らされて、アルフのアルフ君♡が当たって意識してる訳でもないよ?

「俺にも見取り図くれ」

箱庭の空間を知りたくなるのかと思って見取り図を渡して、もう1つ作成した見取り図をイセトの仕事机にも置いておいた。

「パパいっちょにねる?」
「…」

パパになって半日程で早速、困難が訪れているようです。

「寝るまで一緒にいてやる」
「んーん、いっちょがいー」
「…」

ぺちょんぺちょんの毛並みで、アルフの腕にしがみつくように浮いてるメルはあざとさを存分に発揮していますね。

「ヒナノとヤりてぇ」

直球ですか。

「いーよ?あちたはメルもねるでちょ?」
「………いいぞ」

勝者はメル!あざと勝ちです!

「アルフ」
「どうした?」

んん、あまあまぁ…

「……バーナビーが呼んでるよ」
「…」

どうやら連絡する装飾はお風呂に入る時はつけないのか、バーナビーの呼びかけに反応しない。

「くそ!!!」

うん、いてらしゃーい。
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