109 / 135
107
しおりを挟むあ、いけね。
肝心のアルフを忘れてたとイセトの家、ニウの寝室に扉をつけながら思い出しました。
アルフの家に行って………うん、まぁ、ここでいいだろう。
「「すぴー」」
どうやらいつの間にかメルが寝ちゃったみたい。
「ライ、ライ、どうしよ、ライどうしよ…」
眠っているメルは弾き飛ばさないから、ライがやっと近寄れるようになったらしい。
ライも一緒に天使様の部屋へと転移させた。
「そこで一緒に寝たらいいよ」
「いいの!?わ、わ、しー…」
ライがメルの首を掴んで、用意したラグに落とすと、すっぽりと収まるようにメルが消えた。
ライのお腹にひっついて眠っているから、私達からは見えなくなっちゃう。
『キーン』
『はい』
『鍵を渡しておくね、あとで確認しておいて』
『かしこまりました』
リンジーが置いてくれた紅茶を飲んでひと息つく。
「おめでとう」
「ぶはあっっ!!!」
「…」
ひと息つけないな!?
なにおめでとうって!?まだおめでとうしてないが!?
『クロノス来れるー?』
なんでかおめでとうで思い出したクロノスを呼ぶよ!?これ以上なにも言われたくないからね!
「はい………こちらは………」
「メル、アルフとの子。本当はライと1個体で生まれるはずだった子よ。私がアルフを拒絶したせいで置き去りにしちゃったの」
「そうでしたか……っっ!?で、でしたら、もう、その、アルフ様とのご関係は…!」
「伴侶よ」
「あり、ありがとうございます!」
なんでだよ。
クロノスが喜ぶ意味がいまいち掴めないな。
「どこに行ってたの?」
「えあ!?そ、その、あの、え、あの…」
どうやら私に秘密が出来たらしい。
そんなにおたおたしてると転びそうだよ?
「紹介したかっただけなの、これからよろしくね」
「は、はい!お任せ下さい!」
お任せ下さいと言ったクロノスは戻らなくてはならない内緒があるのか、すぐに消えていった。
ふん?
魂が割れたからニウのような神々までもがひざまずーくにはならず、普通に見えるんだろうな。
なにも感じてなさそうだった。
「どうしてアルフにはそんな感じなの?」
「ぅ゙っ……だって…色んな私を演じたり、強く見せようとしてツンツンした態度だったのに……い、今更すきー♡なんて、む、無理………」
「ふふ、それならもう大丈夫だね」
「なにがだろう!?」
「心配させないでね」
「うい」
どうやらアルフ応援隊は未だ続いていたらしく、焦れったい気持ちがなくなったんだろう。
私は擬態が得意だ。
仲が良くなければ相手を観察し、結論を導けると自信がある。
でもそれは愛する者達には通用しない。
相手が思う先を行き、勝手に答えを出し、その道が1番だと決めつけてしまうのだと気付いた。
そういう生き方が染み付いている。
相手の先を行き、私の幸福や相手の幸福の為に動き、強欲な結論を出してしまう私に必要なのは対話だ。
アルフの言うように、私は変。
だからこそ通用しない。
押し付けの幸福など誰も喜ばないというのに…
うん、ちゃんと見よう。
今を見て、結論を出さず、話し合い、どういう迷いがあるのか、他の道でも幸福なのだからそうしようと言い合えるような私になろうよ。
「しばらくこの部屋には来ないよね?」
「ぶはあっっ!!!」
「………」
分かんないじゃん!なに他の仕事して来ていい?みたいに聞いてくるかな!?天使様の側仕えになりたいとか夢見てなかった!?
「わか、わかんない」
「そうだと思うよ?」
「………メルとニウが起きてる時は見てたい」
「アルフなら大丈夫でしょ?」
「うん」
え?どうしたらいいの?
「アルフの家で待ってた方がいいの?」
「喜びそうだよ」
「………」
「うん、いってらっしゃい」
まだなにも言ってないけどね!?
素直にアルフの家へ転移する私もどうなのかな!?
子ども達はアルフのベッドに置いておいたよ!ちゃんと見てるから安心だね!
*********************************
バンッッッ!!!
「「…」」
そんなに勢い良く帰って来なくてもいいよ…
君の家って結構ボロボロだからね?簡単に…
グシャッッ!
うん、扉が壊れちゃうよ?そんなに力強く握っちゃうとね?
「パパ!」
「きゃー!」
「「…」」
うん、興奮してるのは分かるけどね?
子ども達起きてますから。
ニウはそろそろ寝る時間ですけども。
「おかえりなさい、ご飯は?」
「食う」
アルフのキッチンで勝手にご飯を作って、なんなら調理器具やら調味料を置いて作ってた。
ちなみにメルもお手伝いしてたよ。
「どうぞ」
「お前も座れ」
「うん、どこにかな?」
君の家って基本お一人様用ですから、椅子もテーブルも1つなんだよ。
「テーブル創れ」
何様かな?とか思いながら、テーブルを創った私を持ち上げて、ニウもメルも私の膝に居る。
うん、この椅子なら狭いかな?
「食え」
「あー」
「メルも!」
「あーん」
「あー」
ちなみにメルが起きた瞬間、ライは弾かれてたよ。
「夜は部屋にいろ」
「あい!」
そんなに急いで食べなくても…
「メルおふろはいりちゃい!」
「………いいぞ」
「パパしゅきー!」
ううん、手のひらコロコロぉ。
甘え上手だなメルは。
ご飯を食べたら子ども部屋の扉を開いて室内露天風呂?そんな感じを作ったので、そこに浸かる。
ニウは寝たので、箱庭の寝室で寝てるからイセトにも寝てる姿が見えるだろう。
癒されてくれるかな?
あ、そういえばアルフと泡風呂に入りたいと思ってたんだった。
「あ?」
「わーい!あわあわにゃー!」
別に恥ずかしくて泡風呂にした訳じゃないからね?膝の上に座らされて、アルフのアルフ君♡が当たって意識してる訳でもないよ?
「俺にも見取り図くれ」
箱庭の空間を知りたくなるのかと思って見取り図を渡して、もう1つ作成した見取り図をイセトの仕事机にも置いておいた。
「パパいっちょにねる?」
「…」
パパになって半日程で早速、困難が訪れているようです。
「寝るまで一緒にいてやる」
「んーん、いっちょがいー」
「…」
ぺちょんぺちょんの毛並みで、アルフの腕にしがみつくように浮いてるメルはあざとさを存分に発揮していますね。
「ヒナノとヤりてぇ」
直球ですか。
「いーよ?あちたはメルもねるでちょ?」
「………いいぞ」
勝者はメル!あざと勝ちです!
「アルフ」
「どうした?」
んん、あまあまぁ…
「……バーナビーが呼んでるよ」
「…」
どうやら連絡する装飾はお風呂に入る時はつけないのか、バーナビーの呼びかけに反応しない。
「くそ!!!」
うん、いてらしゃーい。
0
あなたにおすすめの小説
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
【R18】熱い夜の相手は王太子!? ~婚約者だと告げられましたが、記憶がございません~
世界のボボブラ汁(エロル)
恋愛
激しい夜を過ごしたあと、私は気づいてしまった。
──え……この方、誰?
相手は王太子で、しかも私の婚約者だという。
けれど私は、自分の名前すら思い出せない。
訳も分からず散った純潔、家族や自分の姿への違和感──混乱する私に追い打ちをかけるように、親友(?)が告げた。
「あなた、わたくしのお兄様と恋人同士だったのよ」
……え、私、恋人がいたのに王太子とベッドを共に!?
しかも王太子も恋人も、社交界を騒がすモテ男子。
もしかして、そのせいで私は命を狙われている?
公爵令嬢ベアトリス(?)が記憶を取り戻した先に待つのは── 愛か、陰謀か、それとも破滅か。
全米がハラハラする宮廷恋愛ストーリー……になっていてほしいですね!
※本作品はR18表現があります、ご注意ください。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
黒騎士団の娼婦
星森
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】
かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。
名前も年齢も住んでた町も覚えてません。
ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。
プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。
小説家になろう様にも公開してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる