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しおりを挟む結局アルフはあの後から帰って来なくなった?知らないけど?帰っては来てるけど?
警備上の関係でバーナビーたちの双子を警護しつつも、これから先に起こる私たちのあれこれも整えないといけないとかで朝早くから夜遅くまで仕事して、天界の家に籠もってる私たちの元へ帰って来ては即寝してる。
ヤれたら起きてられるんだろうけど、こんな短時間で終わらせるのは嫌だと、久しぶりに斜めな乙女を発動したアルフは毎日ふて寝してるのだ。
天界にいる時もニウが見れるように、イセトの蝶々が現れるようになってる。
『可愛いね』
『うん、ニウは最近ご機嫌』
だから、こんな風にちょこちょこ話しかけてくれるようになったんだ。
ワルワルな人も分かってくれたのか、アンクレットを外させるような事はしなくなったんだと思う。
イセトもほんの少しだけだけど、数分くらいの時間を見つけては天界に来て、ニウとメルと私に愛を伝えてくれる。
「イセトしゅきー!」
「私は賢い方が好きですね」
「しょんな!」
メルのあざとさをいち早く見抜き、誘惑してくる者をあしらうような態度を取り、しょんぼりしたメルを父親の顔付きで抱き上げていいこいいこと撫でてる。
私とメルはイセトに喜び尻尾を振りながらコロコロされてるのだ。
アルフには箱庭と天界、スイレナディ国にいる時にだけメルが見れるように蝶々を渡しておいた日には興奮して帰って来て、強かったぞ。と、メルを撫でてたよ。
どちらの蝶々も音は聞こえないけれど、映像は見れるようになってるから。
そんな感じで私はピアス作りに専念している。いや、他にも作ってるけどね。
仕組みが複雑すぎて、やっぱり外すと壊れてしまうのでいくつかストックを作らなきゃならないんだけど……
多分、何十年とかかるので伴侶と過ごす日と、仕事と子どもに充てる時間以外はピアス作りをしてると思う。
天使様業は基本的に呼ばれたら行けばいいのだ。
書類仕事も必要なければ……あ、そうそう。内緒で天使様の庭へ毎日様子見には行くけど、とうとう我慢できなくなったアルフの独占欲で囲われている。という事になってる。
なので、次から天使様として顔を見せる時には囲われる事を心底嬉しがってる天使様を見せつけなければならない。
「ママ」
「どうしたの?」
「あぶっ」
今は私と子ども達だけだ。
「バーナビー守りたいの」
「どうして?」
「ママとパパが守ってるから」
「それはメルの意思?」
「うん」
私だけの時でも舌っ足らずだったのに。
「んー…バーナビーに毒を盛ろうとしてる人間がいたらどうする?」
「殺す?」
「駄目かな?」
「どうして?」
「パパが守ってるような守り方があの国では正解なの」
「キラキラ仕舞える」
「ふふ、うん」
「見えないようにも出来るもん」
「そうだね、メルはとても賢い子」
「いってくるね?」
「愛してるわ」
「メルも愛してる」
どうやら私たちが籠もる意味も、籠もりたいと思ってる私たちの気持ちも知ってるメルは勉強する為にアルフの元へと、きっと周りから見えないようにして行ったんだろう。
別に遊んでたらいい、好きにしたらいいと思うけれど、きっと今のメルはこれがしたい事なんだと見送った。
それにアルフと会えなくて寂しそうだったからね。
うん、それが1番かな。
まぁ、アルフなら大丈夫だ。
メルが暴走してもなんとかしてくれる。
「おい!」
「ぴにゃあああああ!」
「それじゃ駄目だっつってんだろ」
「ぴにゃあああああ!」
「全部壊れたぞ!」
「その辺にしといてあげろ」
「……はい……おい!」
「だあって!バーナビーあぶにゃかったもんー!」
「花瓶のどこが危ねぇ!?」
「はぁ…姿を現した方が周りも困惑しない……か?」
バーナビーの苦悩と、アルフの気苦労を知る由もない私はせっせとピアス作りをしてた。
*********************************
みんなが時たま連絡している声が聞こえるのは知っていた。
でも別に聞かなくてもいいか。と思ってた私は特に気にしてなかったんだけど、どうやらメルの事で相談?話し合いをしていたようで、その結論を久しぶりに天使様の部屋へと戻った私に伝えるのはリンジー。
「もうみんな知ってる」
「迷惑かけちゃった?」
「ふふ、どうだろう?神獣様が近くに居て守っていると話が流れてるから……半々かな?」
「そっか」
どうやらメルは既にあちこち歩き、顔見せを行っているみたい。
今もアルフにくっついてるんだろう。
ニウはイセトの両親に預けた。
空間の説明やらは分かりやすく?イセトが話してくれたらしいので、お願いしたのだ。
両親の所に居る時ももちろん蝶々で見れるので、イセトは心配しないだろう。
今日はメルのお披露目であり、私には子が出来ないようにした神が心を痛め、せめてもの贈り物としてメルを私達の子として授けて下さった。なんて事を話すみたいだよ?私はいつものように天使様として座ってるだけ。
バタンッッ!!!
「「「…」」」
なんかもう、ここまでくると可哀想になってくる………
「パパぷりぷりー」
「そうね」
私と出会って、拒絶して、抗えない愛と戦い、私を見て、私を愛してしまってから、愛を返されるまで…
「なげぇ!」
「「…」」
随分とおあずけをくらってますね。
目が随分と血走っておいでですよ。
「ちょ、な、」
「逃げんな、限界なんだよ」
「んっ!」
むらむらだかもんもんだかの重ったるい空気を醸し出してるアルフは私を抱き上げてちゅーちゅーする。
「ん…」
「はっ…ヤりてぇ…」
「「…」」
相変わらず語彙力が皆無な奴だな。
「……んな顔してっといつまで経っても行けねぇだろ」
「じゃ、じゃぁ、ちゅーちゅーするのやめてよ……」
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
「「ビクッ!」」
「ヤりてぇ!もう無理なんだよ!お前を見せんのも本気で嫌なんだよ!なんで天使なんかやってんだ!」
ううん、理不尽んんん………
「んな顔すんじゃねぇ!殴るぞ!?」
「うん、殴ってもらった方が私もスッキリしそう」
「ぐぅ゙ぅ゙っっ……」
殴るというか、殴り合いをしたいと本気で思ってる私とアルフ。
なんでもいいから欲を解消したいのだ。
「パパとーママはーなーかよちー♪」
くふくふと笑うメルは幸せそうにぷかぷか浮きながらくるくる回ってる。
「あ、ヒナノ」
「ん?」
「匂いをどうにか出来ないかって王様から聞かれてる」
「アルフこれ、首から下げておいて」
「………」
匂い袋を作っておいたんだ。
ピアスを作ってそこから花の匂いが出て、アルフの匂いと混じり合うようにしてあるけど、今は匂い袋でいいかなって。ピアス開ける許可もまだ出てないし。
「………」
「……はっ!?ち、違うから!それ花の匂いだからね!?アルフの匂いと混ぜておいたから!」
「襲いそうな事すんじゃねぇ」
「う、うん、ごめんね」
ギラギラというか、ギラッッッついてる瞳で匂い袋の匂いが私のモノだと勘違いしたアルフはもう……
「なげぇんだよ!!!」
「「…」」「くふくふ」
限界通り過ぎてます。
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