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淫魔編
5-16
しおりを挟むドレスを選び終わって王宮から届いたお茶と菓子で女子会です!
久しぶりに紅茶飲んだ、うーん、美味しくない!
「こちらを」
「ありがとうリク!」
「構いませんよ、少しは召し上がって下さいね」
「うい…」
お水を置いてくれたから飲む。
魔法で出してくれてるから美味しいんだねぇ。
魔力を込めた料理は美味しくなかったけど。
「あまり召し上がらないのは本当ですのね」
「美味しいと思えるまではまだ時間がかかるみたい」
「ですが10年もそのように生活して嫌になりませんの?」
「えへへ」
「「「?」」」
「旦那様達がたくさん工夫してくれてるから毎日幸せぇ」
「「「まぁまぁまぁっ…!」」」
やっぱり女子ってこんな感じだよね!
くぅーっ…!たまに聞ける海ののノロケも良かったけど、ほとんどは風のと居たし中々聞けなかったから……なんかいいっ…!
「みんなのノロケも聞きたいなぁ?もちろん愚痴でもいいよ!女子会って感じで楽しい!」
「まぁ…ふふ」
「そうですわね…ノロケですか」
そんな深刻そうな顔しなくてもないならいいんだよ!?アミニーにも色々あるだろうし!
「お忙しい方なので、夜お会いする事が多いので…」
「うん」
「「「はぁ…」」」
え?なんだろう。
国王って駄目夫なの?
んん?でもアーヴァはお酒飲むとノロケてたし、そんな風でもなかったけど…
「強いのですわ…」
「ええ、本当に…」
「もう落ち着くかと思ってはいたのですが…」
「力?痛いの?」
「い、いえ!そのような事は決して!」
「いつ終わるのかと…」
「ええ、巡る時がほとんとで…」
「「「はぁ…」」」
精力的って事?でもこの世界っていうかチキュウ以外は精力が強いのが普通だけど…
「ん?何日も続くの?」
「い、いいえ、ただ3時間以上かかると…」
「え?」
「「「はい?」」」
「私朝までするけど…」
「「「え!?」」」
す、凄い食いつかれた。
ええ?私の体って確かに感度は上がったけど、どちらかというとこの世界の人より体力はない方なんだけど。
「だ、大丈夫なのですか?」
「うん?」
「そのように小さな…」
「小さくない!」
「も、申し訳ございません!」
「んにゃ、ナルマイ謝らなくていいんだよ、私のサイズは標準なの、こっちの人が大きいだけ」
「「「…」」」
ううん、なんでだろ。
そんな生暖かい目で見ないでぇ。
チラッと旦那様達を見ると目を逸らされた…リクにまで!くそう!
「あ、朝までとは、その、どうやって?」
「え?どうって?」
「そ、その、」
「んんっ!気絶しませんの?疲れて眠いなぁ?なんて思いませんの?」
「気絶した時は起こしてもらうし」
「「「え!?」」」
「いや、場合によるけど…疲れて眠いなぁって思った事ないなぁ…私割とお昼寝出来るから」
「「「…」」」
ううん、どうしよう。
ん?そういえば眠いから寝てはいるけど疲れた事も腰が痛くなる事も…ああ、そうだった忘れてた、それも召喚特典だった。
私ってほんとびっくり人間だなぁ。
「んっ、ど、どうです?アディティは?」
「ううん、その会話の後に紹介されるとまるで生け贄のようだよぉ」
「す、すみません!」
「謝らなくていいよ、うーん…」
「どうされました?」
いや、精力を落ち着かせる方法をね?考えてはいるんだけど、みんながなにかしても多分余計頑張っちゃうだろうなぁって身を持って経験してるからアドバイスにならないなぁ…
「ああ、みんな一緒にはしないの?」
「い、致しません!」
「嫌?」
「い、いえ、考えた事もないですわ」
「嫌じゃなかったらしてみたら?分散されていいかもよ?途中寝て休憩してもいいだろうし」
「それは…」
「確かに」
「いいかもしれません」
いいなぁ、いや、したいとは思わないんだけど、この3人が並んでお尻を突き出す姿…ああ、いいですぅぅぅ…!
うらやまけしからんですね!
「んっ、ヒナノのノロケも聞きたいですわ」
「んー、みんな優しくて私を1番に考えてくれて、お世話も嫌な顔しないし、喧嘩もしないし、可愛いし格好いいし………どうしよ、なんだか釣り合ってる気がしなくなってきた…」
「そのような事はございません!」
「うへいっ!?」
なんだかナルマイがダグラスに見えてきた…
「そうですよ、ナルマイの言う通りです、ヒナノは心根も素敵なお方ですのに嫌になる事なんてありませんわ、ねぇアーヴァ」
ううん、なんだかその言い方も困るなぁ。
聖女フィルターがかかってるぅ。
「ええ、ヒナノと接した方は全て惚れてしまいますわ」
ど、どうしよう。
異世界フィルターって女にもかかるんだ。
下手な事言わないようにしよ。
「「「もちろん私達も」」」
「へい…」
難しい…!難しいよ異世界!
ちんまいだの人間風情だの赤子よりも弱いと言われ続けた私には耳が痛いよ!誰か助けて!
「ふふ、慣れていないのですか?可愛らしい方ですわ」
「あい…」
愛でないで!まるで小さい子を愛でるような視線はやめてあげて!
「このケーキは私の好きな味なんです、一口いかがですか?」
「うん」
アミニーから取り分けてもらったけど…
うん、そんな感じぃ。
「ふふ、残念だわ」
「ごめんね?」
「いえ、加護の海で採れた魚は召し上がると聞きましたわ」
「うん!大精霊サマーの海は美味しくて好き!」
「そうだわ、大精霊様について知っておりますか?」
「うん?おとぎ話?」
「ええ、恋をしたという悲恋はこの国の者なら1度は言い伝えで聞きますから」
「えーと、恋したけど人間が飽きて振ったんだよね?」
「まぁ、ふふ、素直な方ですわ」
「もし悲しんでたとしたらまた恋して欲しいねぇ、みんなみたいな相手ならきっと振られても構わない!とか思ってくれそう」
「ふふ、失礼致しました」
「いいよー」
アミニーは国王に探れと言われてるのか。
なんでアーヴァじゃないんだろ?
んー?まぁいいか。
それにしても海のが振られるってとっても考えづらい、海のを知れば知るほど沼のようにズブズブと抜け出せない愛おしさがあるからね!
「そろそろ」
リクの耳打ちでまたねをする。
「楽しかった!今日は付き合ってくれてありがとー」
「こちらこそ、素敵な贈り物をありがとうございました」
「仲良くなれて嬉しいですわ」
「…お守りして下さったと伺いました、本当にありがとうございました」
ナルマイの顔が暗い。
ショックだったんだろうなぁ…
「大丈夫だよ!国王は強そうな体してるし、何かあれば盾にして逃げちゃえ!」
「ふふ、もう」
「そうしますわ」
「ありがとうございます」
ばいばいして馬車に乗り込んだ隙にリクから果物入れられた。
「もぐ…むー!」
「なにも召し上がっておりませんよ」
「そうだよ、ちゃんと食べなきゃ」
「食わなきゃ駄目だ」
「もぐ…」
美味しくなーい。
帰ってからすぐにリクへ案を出して、出来たらみんなに贈って欲しいと頼んだ。
もちろん図案を出すのはリクのタイミングで構いません!
それにしても、うーん…
なんだろうなぁ、楽しかったけど…
ううん、きっと私の感性がおかしいんだ。
国王から手紙が来てたから返事はすでに出してある。
2日後に会うけどせっかくだ。
「国王と会う時黄色のドレスにするー」
「…かしこまりました」
「あの人からの贈り物らしいし」
「よろしいのですか?」
「最後くらい好きにさせてあげよ」
「くす、かしこまりました」
ちなみにエルとダグラスには気絶しても起こしていいのか?って聞かれた。
たまに起こされるじゃんって言ったら黙ったけど、起こしたい時起こすじゃん!
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