巡る旅の行き着く先は終焉と呼べるのか

ユミグ

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淫魔編

5-17※

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「んあぁっ…!またイっちゃうっ、だめだめだめっっ、んにぃっっ…!」
「はっ!ヒナノ様」
「んぶっ!んっんっんっ、んあっ!リクっ、んんっ!んー!んー!」

後ろと前に何度も何度も貫かれて気絶して起こされてを繰り返された。

「なんっ、んんっ、あ、あ、あ、あ、」
「イって?」
「ひああぁぁぁっっ!?っっ、イぎっ!?もっ、らめだっていってっ、んああぁぁっ!」
「…仕方ありませんね」
「んにぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っっ!あ、あ、やぁっ!もっとぉっ!」
「くすくす、駄目なのでしょう?」
「んあっ、そ、そうだ、な、なんでいま、んあっ!ひあぁっ!イっちゃっっ!リクぅぅっっ!」
「ぐっ!出るっ…!っっ、はっ!はっ!ぐぅっっ!」

もうすぐ国王と会うのにリクが昨日の夜から離してくれません、何故でしょう?

んふふ、嬉しい。

「んんっ、……ん?」
「上がりましょう」

どうやら気絶した私をお風呂に浸からせてくれたらしい。

「ヒナノ様」
「ん?んっんっ、っっ…っ!んっ!」
「はっ!キスだけで軽くイかないで下さい、心配です」
「んんっ、なら直前までシないでよぉ」
「くすっ、お嫌でしたか?」
「好き!おはよ」
「おはようございます」

ぐでんぐでんな体を慣れた手つきで拭いて髪を梳いてから部屋に戻ると呆れた2人が居た。

「え、えへっ、お、おはよう!」
「…遅い」
「もう!このままじゃ遅れるでしょ、リックウェルもなにしてるの」
「え、えへへー」
「「ヒナノ」」
「あい、楽しかったです」
「…次は俺だ」
「俺だからね!」

口に食べ物を詰め込まれながら髪の毛をセットしてもらいつつドレスも着せてもらいました、んふ。

「なみなみ~可愛い!」

今回もハーフアップにしたけど、髪をくるくるしてもらった、ダグラスが習得したらしい。

向上心旺盛な旦那様大好きです!

「あ、耳元少し毛取ってもいい?」
「?ええ」

少し取って、くるくるってしてもらう、うんいい感じ!

「「「…」」」
「うん?」

後ろでコソコソと話し出すけど、それ聞こえてます…
そんなに可愛くないです!やめて下さい!
危険でもないからぁっ!今回は絶対絶対!国王に好きになられてない!自信があります!
ぅぅ…もうやめてえぇぇぇっ!

そういえば化粧しないのが当たり前だから違和感なかったけど、ここまで着飾ると化粧したくなる。
でも化粧の仕方なんて全くもって覚えてない!

「遅れちゃうよー?」
「そうでしたね」
「気を付けるんだよ?」
「食事が出るからきちんと食べるんだ」
「…」

なんだろう、はじめてのおつかい並みの忠告だ。
小さい子みたいな、小さくない!

馬車に乗ると国王とはいつも会うこの間の場所ではないらしい。
それもそうか、襲撃があったもんね。
でも神殿と仲悪いのにどこで会うんだろ?
来た事ない道だ。

「どこ行くの?」
「城です」
「……ええ!?なんで!?私聖女だけど!」

聖女信仰がある神殿と、精霊信仰を主とするウェイヤグルン国の仲は良くないのに。

「本当に困ったよね」
「囲う気だ」
「ううん、どうしたら私って普通だってみんなに分かってもらえるんだろ」
「「「…」」」
「だって見た!?お胸がぷるるんのお尻きゅっ!だったよ?」
「や、やめろ」
「ヒナノは充分可愛いよ」
「なんだか私の台詞の後にそれを言われると慎ましいって言われてるみたい…慎ましく見え…普通なのに」
「「「…」」」

私ってやっぱりこの世界じゃ小さいよねぇ。

「あんなにたわわが好きな国王に好かれるはずないでしょー?」
「「「…」」」

ううん、どうして私を放って会議が始まるんでしょうか。
今回は平気だと思うんだけど、あんまり話してないし記憶だって知らないもん。
敵対してるような空気出してるし!




「んえ?」
「聖女!よく来たな!」
「「「「…」」」」

馬車から降りると苛烈な赤が出迎えた。

「よく似合っている、綺麗だ」
「ありがとうございます、アルナブの体調はいかがですか?」
「そこにおる」

エルから手を離して国王にエスコートしてもらう、アルナブを観察するけど…よく分からないな。

「アルナブ」
「はい」
「体調は如何ですか?」
「お気遣いありがとうございます、良好です」
「気持ち悪さや、熱いなー?なんて思ったりしませんか?」
「も、問題ございません」
「少しでも悪ければ診てもらうのですよ?」
「っ、」
「聖女行くぞ」
「はい」

ちょっと強く引っ張られたから足がもつれそうになったけど、油断してないお陰でなんとか踏ん張れた。

城にエスコートされるけど…

「え?」
「神官は入れぬ」

ううん、なんだろうか。
こんなに隔離される事なかったんだけど…
襲撃が怖いのかな?いや、そんな事思わないだろう。
チラッとリクを見たけど、どうやら知ってたらしい。

何故隠す…

んへ……

嫉妬かもしれませんね!
かんわいいっっ!
最近というか、今回の生でのリクには嫉妬をちょくちょくされる。
嬉しくていつまでも甘受していたいと思えるくらいに嬉しいから、私も嫉妬されないようにしてるけど、国王との会話は私にとって必要な事だから我慢してもらってる。
だけどもっと強くなったら嫉妬なんかしなくても良くなる!そんな未来…ううん、そんな過去を思うと意識がシャキシャキします!

それにしてもどこまで歩くんだろう。

「遅いな!」
「すみませ、っっ」
「この方が早い」

簡単に抱き上げないで欲しい…私は君の赤ちゃんじゃないんだよ?
というより城で聖女を持ち上げていいのか?
和解の一歩とか?そういうの私には関係ないんだけど。
神殿から出るし。




「ここだ!」

随分奥まで来たけど、帰りも赤ちゃんよろしくで持ち上げられるのかな…
いや、別に国王が居なくとも帰れます!

私をソファに座らせて…ちけぇな!なんで横なんだよ!向こう行け!向こうに!

ん?誰も入って来ない。
そういう守りなのかな?私強いってバレたからもう少し国王を守るかと思ってた。

「水と茶だ!」
「お気遣いありがとうございます」

国王が動くんだ、なんか何も出来そうにないと勝手に思ってた。

「まずは礼を、こちらの厄介を引き受けてくれて感謝する」
「感謝は結構です、私の信念で動いただけですから…私が動かない方が良き未来もあったかとも思いますが、それでも死者は出したくなかったので」
「そうか」
「申し訳ございません、私の信念に付き合わせてしまいました」
「よい、許そう」
「ありがとうございます」

ていうかご飯どこだろ。
お水と紅茶しか見当たらない…
あ、話が終わった後か。

「聞こう」
「私は浄化を必要としているのは3国以外にもあると思っております」
「そうだろうな」
「ですから架け橋となって下さいませんか?」
「…留まらないのか」
「必要ないでしょう」

リクが出してくれたお水の方が美味しい。
アルナブかな?

「何故そこまでする」
「聖女として召喚され…」
「御託はいい」

なるほど、今回は早めに終わらせたいのか。

「私はこの世界を愛しているのですよ」
「分からんな」
「そうでしょうね、ですがこの世界は私が住まう場所…力があるなら世界の為に使いたいのです」
「駄目だ!分からぬ!」

ううん、楽しそうでなによりです。
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