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淫魔編
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しおりを挟む転移したの、海のの元に…というか一応配慮で海の外から。
海のの家は、海の底にあるの。
それでね?窓から中が見れる家になってるんだ。
海のがくれたピアスを無くしちゃったから連絡取れないんだよね、だから直接来たんだけど…
『偉かったよ~』
『ぬ』
『良かったね』
『良かったのじゃ』
『ヒナって呼ぶ理由教えたら喜ぶよ~?』
『嫌じゃ、ヒナは鬱陶しい』
『ふふ』
『鬱陶しくて寂しくなる奴じゃ』
ああん、可愛い。
もちろん会話の内容に感動して涙がポロポロ海に流れていくけど、そんな事より海のが可愛い!!!
抱き着いてるよ!海のが風のに!
風のが幸せそうに髪を撫でてるよ!ちなみに風のとは目が合ってます!
可愛い海のをありがとうございます!
ううん、でも聞いちゃ駄目だよね。
ちょっと氷の音をパリンパリンして中に入ろう、ちなみにまだ乾かせないよ!
パリンパリン!パリンパリン!
「ただいま海のー!」
「この阿呆が!」
さっきと位置が違います。
本当に海のって最高!
「お腹空いた!喉渇いた!海の大好きだああああ!あ?うわああああ!」
「なんで僕も~?わああああ!」
何故か吹き飛ばされました。
風のもです。
ぐるぐるまだ制御出来ません!
「あう…」
「阿呆が、これくらいまだ操れんのか」
「氷は出せるけど、綺麗な海…うっぷ…氷漬けにしたくなくて…まだ止める方法も荒々しい…から、うえっ…」
「…ふんっ!」
「どうしてケガしてたの~?」
「召喚に枷がつくようになっちゃって、何十回目から魔力なくなったり目が見えなくなったり…うっぷ、してる時ってなんでか、ぅぅ…攻撃的な人間多し…ぅぅ…1年で戻るから…大丈夫なんだ、けど…ぅぅ…」
「ほれ」
「ありがと」
冷えた緑茶バンザイ。
「話聞くよ!どうしたの?なにか出来る?」
「もう少し自分を大切にするのじゃ!」
「してるよ、だから毎回抗って戦ってちゃんと生きて海のの元に帰って来れた」
「…そうじゃな、頑張っておるのじゃな」
「ふあ…!海ののなでなで!もっとして!」
「ぬ、少しだけじゃ」
「「…」」
相当に心配させてしまったらしい。
ごめんってたくさん言ったけど、海のは悲しい思いをいっぱいしてきたのかな…
ごめんて思うけど嬉しいなぁ。
「座るのじゃ」
「うん、え?」
「ふんっ!」
「探したんだよ~」
『チョキチョ!』
『…』
『チョキチョ大好きです!』
『…』
『ポリポリ…カリカリ…』
『…』
『ポリ…んっ!?』
「チョキチョだ、チョキチョ…デズモンド様のチョキチョ…っっ、うあああああああん!」
しばらく泣いてる私を2人は放っておいてくれた、だけど海のがチラチラとチョキチョを見るから泣きながら食べたチョキチョの味は美味しくて、もしかしたら違う味なのかもしれないけど、それでも今の私にはこれがチョキチョだ。
「ありがとう、きっと私の知らないところでたくさんのありがとうがあるんだね」
「ふんっ!」
「どういたしまして~」
「チョキチョだよ、チョキチョだ、嬉しいよ。とっても愛を感じる」
「ふんっ!」
「たくさんさがし…うわあああああ!」
相変わらず海のは物理のツンが激しい。
「どうしたの?」
「その前に聞かせ」
「うんっ!あのね、獣人が居てね?この耳が…」
風のは何も言わなかった。
どっか行って欲しいとも言わなかった、それくらい海のは寂しい思いをしたんだと痛感して涙がポロポロ出る時もあるけど、そんな私に構わず2人で横に座って微睡んでる姿に嬉しくなったり、土のが頑張って出てきたから土の場所だけ暗くなれーってしたら出来たみたいで私の膝ですやすや眠る。
そんな17日間だった。
それくらいたくさんの思い出を持って帰って来たよ。
ただいま!
「聖女が居ないんだ~」
「そっかぁ、普通にこの世界の人間が聖女になる事もあるんだよね?」
「うん、だから大丈夫なんだけど~」
「ふんっ!」
「うん?」
「ちょっと淀んでてね、それで召喚があるよって人間に言ったの」
「っっ」
どうしようどうしようどうしよう!
ここで口に出したら海のに物理で飛ばされる!お腹いっぱいだからやだ!
でもでもでもでも、海のファーストな風のがそんな風に諭したって…やだ、ほんと可愛いんだから。
どこまでも海のは可愛いですぅぅぅぅぅっ!
心配だったんだよね!?もう居ても立っても居られない状態だったんだよね!?
私が来るかも分からない召喚を試したんだよね!?ぐはっ…!か、可愛すぎる!
「海の大好き!」
「いつも思っとったんじゃが何故風のに言わぬ」
「それは海のだけでいいじゃーん!」
「っっ~!」
「わぷっ!わぶーぶーぶー(私がたくさん言ってたらどーする?)」
水の中に入れられました、これなら大丈夫。
「駄目じゃ!」
「わぶ!ぶー(でしょ?)」
「っっ、だ、駄目なんと言っておらぬぞ!?」
「へへへへ、部屋!部屋壊れちゃう!」
「ぬ?」
相変わらず物理が凄いんだから。
「大好きだよ2人とも、でも海のが可愛くて大好きが溢れちゃうの!風のより海のの方がだあいすき!」
「僕も好き~」
「っっ、この阿呆共!」
「「うわああああああ!」」
結局ぐるぐるです。
吐きそう…
「も、やめて、」
「はぁっはぁっ、ヒナは鬱陶しい奴じゃ!」
「やだ、あいされてるぅ…うぷ…」
「な、な、な、なにをっ!」
「話さないとそろそろ人間が煩いよ~?」
「ぬ、そうじゃったな、ほれ」
緑茶は美味しいけど気持ち悪いのは治らないんだよ海の。
「この国が淀んでるから行って来い」
「はあい」
「待って待って~」
行こうとしたら止められた。
「風のどうしたの?」
「今この国ちょおっとおかしくてね~?」
「うん」
「いい人間がいなーい」
「分かった、あのさ、私いつまた召喚されるか分かんないけど、海のの近くで王になるよ」
「ぬ、それはよい…べ、べ、別に好きにすればいいのじゃ!」
「良かったね~、うわああああ!」
「ちなみに海って入っちゃ駄目なの?」
「勝手に人間が決めただけじゃ」
「じゃぁ、入れるようにしよー!あ、もちろんゴミとかは絶対捨てないようにするからね!」
「よい、海は余だけの物じゃないのじゃ」
「ぐは…っ!海のがかっこいい!」
「そうじゃろうそうじゃろう!」
「僕も行くよ~」
「何故おる!?遠くに飛ばしたのじゃぞ!?」
「どうしてだろ~?人間と話もあるし~行ってくるね~」
「ああ、行って来い」
「またね海の!大好き!」
「ふんっ!」
てっきり風のから話があると思ってたけどないみたい、こんなに悲しい思いをさせてもまだ記憶を覗くのが楽しみだと思ってくれてると勝手に妄想しておこう!
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