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淫魔編
5-55※
しおりを挟むアンテロスへのイラつきを抱えたままリクの元へと転移した。
こんな状態で会うつもりじゃなかった、本当にいつだって私の人生は一瞬で変わり、一瞬で終わる。
執務室に居るリクは私にしばらく気付かない。
気配の消し方上手くなったかな?
「リク」
「っ、どちら…さ………」
いつだってリクは私を愛してくれる。
だけどこの瞬間は毎回緊張しちゃうんだ。
ああ、もう心が滅茶苦茶。
アンテロスを殺したい気持ちと、リクをこれから1秒でも長く見て愛したいと思う気持ちがごちゃごちゃと煩い。
「あ、愛してるのっ、いつだって、あ、愛してるのっ、リクの事愛してっ、頑張ったんだよおっ…!頑張ったんだ私ぃっ…!ぎゅぅしてぇっ!頭を撫で、んぶっ!」
抱きしめられた。
だって私がぎゅぅしてって言ったから。
頭を撫でてくれる。
私がしてって言ったから。
緊張してる手で撫でてくれるんだ。
「はぁっ…私も、愛しておりますっ、嘘かと思われるかもしれませんが、何故か、何故か、愛おしいと思う心がっ、」
「抱いてほし、説明後でするから今すぐ抱いて、じゃないと倒れちゃ、っんっんっ!」
遠い遠い記憶。
理久を思い出した。
私はワンピースじゃなくてチキュウの服装だったから。
それを煩わしそうに脱がしてリクも脱いでいくけど、私はぶわっとリクへの愛情を思い出して体を動かしたかったけど、もう動けなくて…
抱かれてないからなのかリクが居る安心感なのか分からないけど、力が抜けた私をソファに倒す。
キスしたまま。
前戯もしようとするから思わず止めた。
「も、いれ、て、意識、なくしちゃ、いたくな、い、から、っっ~!」
「はっ!はっ!チッ!」
久しぶりに聞いたリクの舌打ちに嬉しくて嬉しくて涙が止まらない。
拙い腰つきに興奮する、滅茶苦茶なキスに愛してるって思うよ。
「すみませっ、出しますっ、っっ、ぐっ…!はっ!はっ!っっ、」
「もっ、と、」
「チッ」
嬉しいなぁって思う。
コントロールが出来ないんだ。
私は気絶が中々出来ないし、抱かれればどんどん元気になってくる。
途中扉を叩かれたから思わず鍵を閉めちゃったけど、リクが声をかけたらまた始まる行為は次の日のお昼まで続いたの。
ふふ、愛されてるなぁ。
「リク」
「はっ!はっ!っ、体調はいかがですか?」
「とりあえずは」
「でしたら食事を致しましょう」
「うん」
「お名前を伺ってもよろしいですか?」
「ふふ、やだ」
硬直したリクにそういう事じゃないのにと思いながら、私って随分意地悪になったなぁとも思う。
「食事をしたら説明するね」
「はい」
「愛してる」
「っ、私も、愛しておりますよ」
まぁ、驚くよなーと思う。
なんで女がここに?とは思うよねぇ?
護衛達が驚いてる中、気にせずリクが私を抱っこして寝室まで行くから尚更驚くよねぇ…なんて、なんだか楽しい状況にくすくす笑ってるとキスされて、まだ寝室じゃないのにと思いながら力の入る腕をリクに回した。
「うえ…」
「どうされました?」
「うん、忘れてた。とりあえず私はいいや」
「ですが…」
「リクだけ食べて、後でご飯探してくるから」
「…かしこまりました」
最近世界が美味しかったからまた忘れてた!
マズイよ!砂よりマズイよ!
リクが食べてるところ見たいって言ったら私を前に置いてくれたからじーっとみてる。
「ふふ」
「…」
どうしようかな。
とりあえず2人は起こさない、アンテロスを調教してからだ。
強力な契約書を作ってサインさせる。
ああ、リクが格好いい。
「ふふ」
「…」
やる事がたくさんだ。
空間収納はやっぱり空っぽだったから鉱石掘りに行かないと。
早くリクに守りを、私に守りを。
ああ!もぐもぐ可愛いよおおおおお!
「んへへー」
「…」
とりあえずリクには仕事やめてもらってる間に支度…はあぁぁん!ペロって!ペロって!伴侶様ああああああ!
「んふっ、ふふ、んへ」
「…」
まだ体調悪いなぁ…
けどこれくらいなら…ああ、でもあと100万年くらい抱かれないと無理かもおおおおっ!
「んふっ、ふふ」
「くすくす」
「んえ?」
「楽しそうでなによりです」
「んはっ…!かあっこいいいいいっ!」
「くすくす」
ご飯食べ終えてベッドに横になるリクと見つめ合う…はうっ…!
「んふっ、んふふ、ふふっ、しあわせぇぇぇっ!」
「くすくす」
まだ遠慮されてるのが分かる。
ちゃんと覚えてるなぁ、私凄い!偉い!
「リク、私の記憶を見て欲しいの」
「そのような事が出来るのですね」
「今聖女だからだと思ったでしょおー!」
「くすっ、そうですね、黒目黒髪など見た事はありませんから」
「違うもん!頑張ったんだからね!リクにたあっくさん褒めてもらえるように!」
「?」
「見てくれる?」
「もちろんです」
「見た後は混乱するけど大丈夫、怖くないよ」
「はい」
リクにだけフォーカスする、リクの全てを受け渡すようにおでこに当てる。
「っっ!」
私も一瞬で出来るようになりました!
「はっ!はっ!はっ!っっ、っ~!」
たくさん回数を重ねて心にも肉体にも問題ありません、だけどちょこっと混乱するみたい。
ぎゅぅぎゅぅしてリクの頭を抱える。
大丈夫だよー怖くないよー。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…っっ、っ、」
一緒に居ようね。
出来れば永遠がいいなぁ…
「っっ、」
「うひゃぁっ!」
私の事をベッドにコロンとしたら。
泣いてた。
リクが泣いてる。
とってもレアだ。
「あ、あれ?感情までは読み取れないはずなんだけど、ご、ごめん、失敗しちゃっ、んんっ、んっ、んー!んー!んんん!?」
簡単に脱がされて挿れられました。
とっても早業です。
「っっ、ヒナノ様っ、ヒナノ様っ、」
「なかないで、かなし、の?」
パンパンッて部屋中に響く音を消して、リクだけに集中する。
「ヒナノ様っ、っっ~!も、申し訳、ございませっ、ヒナノ様っ」
「んんっ!ん、」
どうしてか泣いてる。
なんでだろう、リクは楽しみにしてくれてたのに…
罪悪感なんて必要ないのに…
「はっ!はっ!ぐっ…!っ、ぐぅっ!はっ!はっ!」
「うひゃぁっ!ひあっ!リクっ、ど、して、わたし、わるい、んんっ!」
いきなり出されて、びゅーびゅー出しながらも叩きつけるから困った。
なんでかとってもリクは悲しそうで…
どうしてだろう…
後ろにも指を入れられたけどすぐ抜かれた。
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泣きながらずっとずっと私を求めるからあとで聞こうと思ってずっとずっと手を握ってた。
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