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第5章
嵐の後の学校公開 6
しおりを挟む──木曜日
昼過ぎに一人がけのソファーで寝ていた二が大声を上げた。
「いっけねー」
「うっせーな」一が不機嫌そうに呟いく。
同じく一人がけのソファーに寝ていた。
長ソファーは親分が占領しているので使えない。
「一、そういや洗濯物忘れた! 」
「いっけねー! 」
「なんだうるせえな」親分がもそもそ起き出した。
「親分、洗濯物…」
「そういや酒飲みすぎてすっかり忘れてた」
盗っ人三人衆は夕方になるのを待って、入り口ドアをひっそり開けて、周りに誰もいないのを確認すると、そろりと町に溶け込んだ。
比較的広い通りをしばらく行くと、伸のホストクラブが見えてきた。
そして、ビルの脇を通り抜けようとした時一が言った。
「あれ、親分、なんか変ですぜ」
「何かってなんだ? 」
「へい、なんでビルとビルの間にシャッターがあるんでしょう? 」やはり一は鋭い。
親分もビルとビルの間を覗く。
「ふーん、確かに変だな二つのビルの壁にシャッターがくっついてる…」
「誰かの豪邸でもあるんすかね」
おっと、また一は鋭い。
『うーん』
と、そこに二が叫ぶ。
「親分となりのキャバクラいきません? そんなに高くないし、いい子いまっせ」
『キャバクラー』
──と親分の意識は隣のビルへ
「いいねぇ、小学校は鬼王神社の横にあるらしいから、明日下見にいきゃいい」
「そうですね! 」一が嬉しそうにそういった。
「刑務所行く前に行ったきりだから、何年ぶりだろう? 」
二が喜んだ。
「金ならまだある、前祝いに行くかぁ」
親分もノリノリだ。なにせ出所して半年も経っていないので羽目を外したくて仕方ない。鬼王神社の宝玉も、その時刑務所で同室になった仲間に聞いたのだった。
『おー』
盗っ人三人衆はコインランドリーで洗濯物を回収すると、車にぶち込み、いそいそと仁の経営するキャバクラへと向かった──そして、朝まで楽しんだ。
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