陽あたりのいいパティオ 〜ももとさくらは人類最強です〜

あかぎ さわと

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第6章

決戦 1

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 ──日曜日

 ももとさくらは自宅の洋館の玄関で靴を履いている。肩には膨らませた浮き輪をかけて、背中にはプールバッグを担いでいる。二人とも小学校の近くにある町営プールに行くのだ。
『行ってきまーす』
 さすがに身重のかえでは一緒にいけないのでお見送りだ。
「お昼は素麺用意しておくから12:00には帰って来てね」
『うん』
 二人は元気に玄関を出て、パティオの芝生広場を横切ると、ももがポケットに入れたリモコンを押す。
 ゴゴゴ…
 シャッターが開き始め、半分程になったところで潜ると、外に出た。そして再びポケットのリモコンを押すとシャッターが閉まる。そして、車が一台通れるくらいのビルとビルの間を抜け、左手にあるホストクラブ『SHI-N』の前の通りを抜けると、『タヌキの散歩みち』を入って行った。

 その頃、盗っ人三人衆はアジトの廃墟で腐って寝ていた。ボスたちにからかわれた後、町中を探したが、やはり神馬家がどこにあるのか分からなかったのだ。
 それにもう駐車場代以外お金が残っていない。
 どこにも行けずアジトに戻ってふて寝したのだ。
 服装も昨日と同じ黒いジャージの上下だ。
 そんな中、二がトイレに起きた。
 トイレで立ちながら小用を足した。
「あー腹減った…」
 廃墟だけあって水は止まっている。
 近くの公園からバケツで水を汲んで用意した水を流すのに使っていたが、四つ汲んであったバケツの水がもうなかった。
 あら、もう水がないや後で水汲んできて、流さなきゃ…匂うと嫌だな…そう思ってトイレの窓を開けた。

 ──おや、裏道になってんだ。

 二はその事に気がついた。
 いやー今日もいい天気だ──そう思って窓から裏道を覗いた。
「げっ! 」思わず声が出た。
『廃墟のみち』をももとさくらが浮き輪を持って走ってくるじゃないか。
 そして目の前を楽しそうに駆け抜けて行った。

「てーへんだ、てーへんだ」
 勢い良くトイレから出ると、眠り惚けている一と親分を叩き起こす。
「うっせーな、なんだってんだ」
 親分が不機嫌そうに起きた。
「へーっとですね」
「ガキどもの住処でも分かったか? 」一が不機嫌そうに言った。
「へえ二人がいました」
『どこに! 』親分と一の声が揃った。
「へい、このビルの裏が裏道になってやす」
「なにい! 」
 勢い良く起き上がる親分と一。廃墟の裏口を開ける。
 そこは『廃墟のみち』だった。
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