女神のつくった世界の片隅で従魔とゆるゆる生きていきます

みやも

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第2章 夏

◆今日のおやつは、ツルンとトロ~リ、キンキンです

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夏が最後の命を燃やすかのように、執念深く舞い戻ってきたある日――

「今日は朝から暑いね~」

私は、ジリジリと肌を焦がす陽射しに顔をしかめた。
隣では、同じように空を仰ぐ二匹の姿が。

「ギャギャァ…」
「プギィ…」

ため息までついている。どうやらこの子たちも、この容赦ない陽射しにはうんざりしている様子。

こんな日は、ツルンと冷たくて甘~いデザートで元気を回復!なんてどうかしら。
ちょうど一仕事終えたところだし、時間もちょうどいい。
材料もたっぷりあるし――よし、三時のおやつに、アレを作っちゃおう!

キッチンに戻って、さっそく腕まくり。

「ガチャ丸~、これ割って~」

手渡したのは、以前グランルフォラで夏藍葉カランヨウと一緒に採ってきたラウナミの実。
ガチャ丸は、小さなハンマーを片手にトントン、と軽やかに実を真っ二つに割っていく。

私じゃ、ハンマーを使ってもとても割れないくらいの硬さ。
ガチャ丸の並外れた力が本当に頼もしい。
この子たちの存在のありがたさを、こういうときにしみじみ感じる。

――だからこそ。
私も、この子たちにしてあげられることは、精一杯やってあげたいって、心から思う。

さて、割ってくれたラウナミの実。
大きさはラグビーボールくらいで、形もそっくり。
そして、見た目はココナッツの実に近くて、もじゃもじゃの繊維質に覆われた硬い殻の内側には、真っ白なの固い果肉がぎっしりと詰まっている。
ちなみに、残念ながらココナッツウォーター的なものはない。

今回は、この真っ白な果肉を使うんだけど――
実はラウナミの実って、殻から中身まで、まるっと無駄なく使える優れモノ。

特に農家にとって嬉しいのが、この“もじゃもじゃ”部分。
しっかり乾燥させて粉砕すれば、作物の株元に敷いて乾燥防止や雑草抑制ができる“マルチ”の代わりに。
また、土にすき込めば、保水性・通気性・排水性がグンとアップした優秀な土壌になるの!

そして、もじゃもじゃを毟った後の殻は、工芸スキルで加工すれば丈夫で軽い器やお皿に大変身。
環境負荷もゼロの超絶エコで素朴な、味わい深い素敵な食器になるの。
うちでは毎年、冬になるとこのラウナミの殻を使って、手仕事をするのが恒例行事になってるんだよ。

さてさて。
今年もたくさん収穫できたし、さっそく果肉をこそげていこう!
スプーンをサクッと入れて、殻のカーブに沿ってズルン。
毎年の作業だから、もう慣れたもの。

次に、スチーレで買ったミンサーの粉砕アタッチメントを使って、果肉を細かい粉にしていく。
果肉にはほとんど水分がないから、削ればサラサラの真っ白な粉になる。

この粉こそが、今日の主役――
「白玉粉もどき」!

“もどき”って呼んでるけど、南国風味がほんのり香るくらいで、性質も味わいもほぼ白玉と変わりなし。

できたての白玉粉に適量の水を加えて、耳たぶくらいの柔らかさになるまでしっかり練る。
それを棒状にのばして、均等に切って、丸く成形。
そして沸騰したお湯にポンポン入れて、浮き上がってから数分茹でたら水に取る――

白玉団子、完成!

続いて、餡の準備。
お醤油・砂糖・みりん・片栗粉を混ぜて、ゆっくり火にかける。
今作っているのは“みたらし餡”。
絶えずかき混ぜて、とろみがついたら火から下ろす。
冷やすと少し固くなるから、ちょっと緩めかな?くらいで止めるのがコツ。
それと、砂糖は思い切ってお醤油の3.5~4倍入れると、「あ~、コレコレ!」っていう、あの味のみたらし餡になるよ!

「しーちゃ~ん、これ冷やして~」

「プギィー!」

あっという間に完成!
ラウナミの器に盛り付けた、冷やしみたらし団子!

みんなで泉に行って、涼みながら一緒に食べようね!

「ギャギャー!」
「プギー!!」
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