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残ライフ5
01.
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「泣かなかったね。あたしたち。」
「そうだね。まあ、嫌いではなかったし、いいひとだったんだけどね。」
もういい加減にしてくれ。
こんな耳なんか、聞こえなくなったっていいんだ。
白寿まで生きたのだ。
この身体も、あちこち調子外れ。
もう立派に大往生でいいじゃないか。
なあ、仏様。
私もじいさんのもとに行かせておくれよ。
この世じゃ、あの人はただの骨片だ。こんな小さなハコに押し込められて──。
「ねえ、加菜。今日だけでいいから、あんたの部屋でおばあちゃんを寝かせてあげてくれる?」
「えっ? どうしてあたしの部屋なの!? お母さんの部屋でいいじゃん!」
「加菜、そんなに大声出して……おばあちゃんに聞こえるでしょう。」
「大丈夫だよ、耳が遠いの知ってるでしょ?」
何となく隣から視線を感じた。
──もし廊下で寝ることになったとしても、老人ホームの寝床よりはましだろう。
「ほらね? いつもどおりぼけ~っとしてる。」
「はぁ……あんたのおばあちゃんでしょ? あんたの部屋、元々はおばあちゃんの部屋だったんだから。今日だけよ。ね?」
「……。」
「今晩だけでいいのよ。明日、施設に帰るんだから。」
ふたりに言ったところで、無意味だろうが──あそこは私の帰る場所ではない。
しかしかといって、もはや私の家に居心地の良い場所はなくなってしまっただろう。
こんなに意地悪な世界に、一人じゃ何もできなくなった老いぼれを残したまま、じいさんや、どうして死んだ?
私はじいさんのそばにいられれば、それで十分だったのに。
これから私に一体どうしていけというんだ?
──ああ、また振り子時計が鳴っている。
ときどき聞こえてしまうんだ。
もう壊れて動かないのに。
「加菜、ねえ聞いてるの? ……またゲームなんかして」
「……いいよ。あたしの部屋で寝かせてあげてもいいから、着くまでゲームくらいさせて」
どうやら今晩の寝床は決まった。
加菜はむすっとしながら小さな携帯電話を取り出し、いじっている。
私の良くない目にも、その小さな画面に、ひとりの男が写っているのが見える。
「えっ、これ、どっちだろ……あのマクベス様がデレるとすれば……こっちか?」
男と言っても、ただのアニメ──いや、マンガというべきか?──つまりは現実にはいない人物なのだが、加菜はとても嬉しそうだ。マンガの男は途端に加菜の機嫌を直してしまった。
「それは、そんなに面白いか?」
私がそう尋ねた途端、ばしばしと肩を思いきり叩かれてしまった。
痛い。剛腕すぎて、もろい骨に響く。
「おばあちゃんこれ、ただの乙ゲーじゃないから! 殺人犯を見つけ出すっていうミステリの要素もあり、その真犯人はまさにヤンデレ・オブ・ヤンデレ……」
何を言っているのやら、さっぱりだ。
「私にはよく分からんよ」
「えっとね……つまり、おばあちゃんの言葉で言うなら……BSでよくやってるサスペンスドラマみたいなものかな!」
そ、そうなのか。
サスペンスは三度の飯より好きだぞ。
「そりゃあ面白そうだの。一体どいつが犯人なんだい?」
「ふふふ、犯人はね……」
加菜はちょちょいと何やら画面を操作すると、それを私のほうへ向けてきた。
「見よ、このオトコマエを! あたしの最推しが、じつは殺人鬼だった件……」
加菜はそう呟いて、小さな画面を近づけて見せてくれるが──近すぎてもよく見えないのだ、この悪い目は。
「……何となく男が描いてあることは分かるが、ぼやけて何も見えん」
「このあまりにチートすぎる顔面が拝めないなんて、おばあちゃん乙」
「ん? 耳が遠くなったかの?」
「お母さん、いまさら?」
菜津子さんはそう言って笑った。
「ほら加菜、着いたよ、ゲームやめて。お母さんは少し待っててくださいね」
窓の外は雨だ。
家の前の通りが、窓に滴り落ちる雨の雫でぼやけている。
「お母さん、降りますから動かないでくださいね。」
「はいはい。」
私は機械音と共に徐々に下っていく。
まるでこれは、バスがその口を開けて、舌をべえと突き出しているかのようだ。
じっと大人しく座っていれば、バスの舌がおれを地べたに運んでくれる。
すると途端に鼻腔に広がる、むっとした雨の匂いが、どうしてか学生の頃の帰り道を思い出させる。
そうだ、私の帰るべき家は──。
「……昔と変わりないでしょう?」
──菜津子さんの言う通りだ。
ここに帰るのは十年ぶり。それなのに、まるでここだけ時間が止まっているかのように、何も変わっていない。
それだけで嬉しい。昔が甦るようだ。
もうすぐやって来るだろう夏には、この縁側でじいさんといっしょに西瓜を食んで涼み、秋にはじいさんといっしょに柿の実をもいで食べ、冬にはじいさんといっしょに降り積もる雪を眺め、春には、伸びてきた草を刈り取るのを、仕事帰りで疲れているというのにじいさんが手伝ってくれた。
あの夕焼け。草の匂い。少し嗄れた声。長く伸びていくふたつの影。
「この家もそろそろ建て替え時ね。……加菜、私が車椅子を押すから傘をさしてちょうだい」
「は~い」
──泣いてはいけない。
まだ、泣いてはいけない。
加菜と菜津子さんの前で、泣きたくない。
ましてやここで泣いてしまったらご近所さんに見られたっておかしくない。
白寿のおばばが、なんて恥ずかしい。
しかしたしかにそう分かっているのに、涙はどうしてか止めどなく溢れてきてしまう──。
「うっ……ううっ……グスッ……」
「え……おばあちゃん?」
──じいさん。
満鶴さん。
満鶴さんに、会いたい。
まただ。
また、あの振り子時計が鳴っている。
「お母さん、どうしたんですか?」
あの家で、鳴っている。
きっと、私を待ってる。
あの家で、満鶴さんが私を待ってる。
行かなくては。
「おっ、おばあちゃん、立たないで! 転んじゃうよ!」
「お母さん、座りましょう、ね? 一人じゃ歩けないでしょう?」
左膝がひどく痛む。でも、歩ける。
私の足はまだ歩ける。
ふたりの言うことなんか当てにならない。
あそこで満鶴さんが待っているのを、ふたりは知らないのだ。
早く、行かなくては──急がなくてはならないというのに、こんなときに限って左足にうまく力が入らない。
それでも一歩踏み出したその瞬間、膝に激痛が走った。
身体が、傾いていた。
「おばあちゃん!」
伸ばされた手は、私の身体を上手く支えきれずに──ずるりとすり抜けていく。
どうか──私は駄目になってもどうでもいいから、じいさんだけは──骨壺は壊れませんように。
赤子を守るように抱え、衝撃に備えた。
しかし、それだというのに──。
──はて?
これはどういうことだろう。
いくら待っても、いくら身構えても、衝撃が何もない。
たしかに転んでしまったのに、全身の痛みも、上着やズボンが濡れて冷たくなる感じもない。
むしろ──とても、あたたかい。
あたたかくて、ふわふわして、まるで高級羽毛布団に包まれているような──。
それにどうしてか、いつのまにか雨の匂いが消えている。その代わりに、ふわりと何か花のようないい香りが鼻をくすぐる。
何の花だろう──と一瞬考えた、そのときだった。
突然、また、振り子時計が鳴った。しかし、何だかこれは──。
いつもよりもやけに大きい、どこか臨場感さえある「ボーン、ボーン」という懐かしい響きは、紛れもなく、わが家の廊下から鳴り響いているものだ。
これはきっと、つまり──そうだ、きっと私はあのとき、転んで気を失って、家の中へ担ぎ込まれたんだ。それならすべて合点がいく。
そうだ、きっと頭を打って──それならば、ここは私の今日の寝床である加菜の部屋か──?とおずおずと目を開けてみると、すぐ目の前に、私を見下ろす顔があった。
「か、加菜……?」
しかし、それは加菜ではなかった。
そしてそれは菜津子さんでもなく、ましてやじいさんでもなかった。
「……ようやく、お目覚めですか」
「……ん?」
いや、あんた、誰だ?
どこのどいつだ?
やや低い声でそう呟いたのは──たまげたことに、空色の頭に、ピンク色の目をした、ガイジンの若者。
私にそんなガイジンの若者の知人など、思い出すべくもなくいない。
いやしかし、それにしても──ああ、なんて美しいんだろう。
髪も、目も、その肌も──全体的に淡い色をしていて、もう透きとおるように綺麗で──かれは天使だ。とてもこの世の人間とは思えない。
それにしても私の実家は先祖代々、仏教徒のはずだったのだが? ここはまさか、キリスト様のほうの極楽浄土?
「ふ、ははっ……」
私も何とも可笑しな夢を見るものだと、おでこに手を当てたとき──何だ、これは?
どうしてか、手首の裏側に、身に覚えのない黒い印──これは、「正」の字だ。それもまるで、誰かが落書きしたような雑な字。
「なんじゃこれ」
刺青なのか、少しこすってみても全然消えない。もっと力強く──とごしごしこすっていると、男の声が響きわたった。
「侍女頭、義姉上が目を覚まされた。早急に、マクベス様をお通ししろ」
「そうだね。まあ、嫌いではなかったし、いいひとだったんだけどね。」
もういい加減にしてくれ。
こんな耳なんか、聞こえなくなったっていいんだ。
白寿まで生きたのだ。
この身体も、あちこち調子外れ。
もう立派に大往生でいいじゃないか。
なあ、仏様。
私もじいさんのもとに行かせておくれよ。
この世じゃ、あの人はただの骨片だ。こんな小さなハコに押し込められて──。
「ねえ、加菜。今日だけでいいから、あんたの部屋でおばあちゃんを寝かせてあげてくれる?」
「えっ? どうしてあたしの部屋なの!? お母さんの部屋でいいじゃん!」
「加菜、そんなに大声出して……おばあちゃんに聞こえるでしょう。」
「大丈夫だよ、耳が遠いの知ってるでしょ?」
何となく隣から視線を感じた。
──もし廊下で寝ることになったとしても、老人ホームの寝床よりはましだろう。
「ほらね? いつもどおりぼけ~っとしてる。」
「はぁ……あんたのおばあちゃんでしょ? あんたの部屋、元々はおばあちゃんの部屋だったんだから。今日だけよ。ね?」
「……。」
「今晩だけでいいのよ。明日、施設に帰るんだから。」
ふたりに言ったところで、無意味だろうが──あそこは私の帰る場所ではない。
しかしかといって、もはや私の家に居心地の良い場所はなくなってしまっただろう。
こんなに意地悪な世界に、一人じゃ何もできなくなった老いぼれを残したまま、じいさんや、どうして死んだ?
私はじいさんのそばにいられれば、それで十分だったのに。
これから私に一体どうしていけというんだ?
──ああ、また振り子時計が鳴っている。
ときどき聞こえてしまうんだ。
もう壊れて動かないのに。
「加菜、ねえ聞いてるの? ……またゲームなんかして」
「……いいよ。あたしの部屋で寝かせてあげてもいいから、着くまでゲームくらいさせて」
どうやら今晩の寝床は決まった。
加菜はむすっとしながら小さな携帯電話を取り出し、いじっている。
私の良くない目にも、その小さな画面に、ひとりの男が写っているのが見える。
「えっ、これ、どっちだろ……あのマクベス様がデレるとすれば……こっちか?」
男と言っても、ただのアニメ──いや、マンガというべきか?──つまりは現実にはいない人物なのだが、加菜はとても嬉しそうだ。マンガの男は途端に加菜の機嫌を直してしまった。
「それは、そんなに面白いか?」
私がそう尋ねた途端、ばしばしと肩を思いきり叩かれてしまった。
痛い。剛腕すぎて、もろい骨に響く。
「おばあちゃんこれ、ただの乙ゲーじゃないから! 殺人犯を見つけ出すっていうミステリの要素もあり、その真犯人はまさにヤンデレ・オブ・ヤンデレ……」
何を言っているのやら、さっぱりだ。
「私にはよく分からんよ」
「えっとね……つまり、おばあちゃんの言葉で言うなら……BSでよくやってるサスペンスドラマみたいなものかな!」
そ、そうなのか。
サスペンスは三度の飯より好きだぞ。
「そりゃあ面白そうだの。一体どいつが犯人なんだい?」
「ふふふ、犯人はね……」
加菜はちょちょいと何やら画面を操作すると、それを私のほうへ向けてきた。
「見よ、このオトコマエを! あたしの最推しが、じつは殺人鬼だった件……」
加菜はそう呟いて、小さな画面を近づけて見せてくれるが──近すぎてもよく見えないのだ、この悪い目は。
「……何となく男が描いてあることは分かるが、ぼやけて何も見えん」
「このあまりにチートすぎる顔面が拝めないなんて、おばあちゃん乙」
「ん? 耳が遠くなったかの?」
「お母さん、いまさら?」
菜津子さんはそう言って笑った。
「ほら加菜、着いたよ、ゲームやめて。お母さんは少し待っててくださいね」
窓の外は雨だ。
家の前の通りが、窓に滴り落ちる雨の雫でぼやけている。
「お母さん、降りますから動かないでくださいね。」
「はいはい。」
私は機械音と共に徐々に下っていく。
まるでこれは、バスがその口を開けて、舌をべえと突き出しているかのようだ。
じっと大人しく座っていれば、バスの舌がおれを地べたに運んでくれる。
すると途端に鼻腔に広がる、むっとした雨の匂いが、どうしてか学生の頃の帰り道を思い出させる。
そうだ、私の帰るべき家は──。
「……昔と変わりないでしょう?」
──菜津子さんの言う通りだ。
ここに帰るのは十年ぶり。それなのに、まるでここだけ時間が止まっているかのように、何も変わっていない。
それだけで嬉しい。昔が甦るようだ。
もうすぐやって来るだろう夏には、この縁側でじいさんといっしょに西瓜を食んで涼み、秋にはじいさんといっしょに柿の実をもいで食べ、冬にはじいさんといっしょに降り積もる雪を眺め、春には、伸びてきた草を刈り取るのを、仕事帰りで疲れているというのにじいさんが手伝ってくれた。
あの夕焼け。草の匂い。少し嗄れた声。長く伸びていくふたつの影。
「この家もそろそろ建て替え時ね。……加菜、私が車椅子を押すから傘をさしてちょうだい」
「は~い」
──泣いてはいけない。
まだ、泣いてはいけない。
加菜と菜津子さんの前で、泣きたくない。
ましてやここで泣いてしまったらご近所さんに見られたっておかしくない。
白寿のおばばが、なんて恥ずかしい。
しかしたしかにそう分かっているのに、涙はどうしてか止めどなく溢れてきてしまう──。
「うっ……ううっ……グスッ……」
「え……おばあちゃん?」
──じいさん。
満鶴さん。
満鶴さんに、会いたい。
まただ。
また、あの振り子時計が鳴っている。
「お母さん、どうしたんですか?」
あの家で、鳴っている。
きっと、私を待ってる。
あの家で、満鶴さんが私を待ってる。
行かなくては。
「おっ、おばあちゃん、立たないで! 転んじゃうよ!」
「お母さん、座りましょう、ね? 一人じゃ歩けないでしょう?」
左膝がひどく痛む。でも、歩ける。
私の足はまだ歩ける。
ふたりの言うことなんか当てにならない。
あそこで満鶴さんが待っているのを、ふたりは知らないのだ。
早く、行かなくては──急がなくてはならないというのに、こんなときに限って左足にうまく力が入らない。
それでも一歩踏み出したその瞬間、膝に激痛が走った。
身体が、傾いていた。
「おばあちゃん!」
伸ばされた手は、私の身体を上手く支えきれずに──ずるりとすり抜けていく。
どうか──私は駄目になってもどうでもいいから、じいさんだけは──骨壺は壊れませんように。
赤子を守るように抱え、衝撃に備えた。
しかし、それだというのに──。
──はて?
これはどういうことだろう。
いくら待っても、いくら身構えても、衝撃が何もない。
たしかに転んでしまったのに、全身の痛みも、上着やズボンが濡れて冷たくなる感じもない。
むしろ──とても、あたたかい。
あたたかくて、ふわふわして、まるで高級羽毛布団に包まれているような──。
それにどうしてか、いつのまにか雨の匂いが消えている。その代わりに、ふわりと何か花のようないい香りが鼻をくすぐる。
何の花だろう──と一瞬考えた、そのときだった。
突然、また、振り子時計が鳴った。しかし、何だかこれは──。
いつもよりもやけに大きい、どこか臨場感さえある「ボーン、ボーン」という懐かしい響きは、紛れもなく、わが家の廊下から鳴り響いているものだ。
これはきっと、つまり──そうだ、きっと私はあのとき、転んで気を失って、家の中へ担ぎ込まれたんだ。それならすべて合点がいく。
そうだ、きっと頭を打って──それならば、ここは私の今日の寝床である加菜の部屋か──?とおずおずと目を開けてみると、すぐ目の前に、私を見下ろす顔があった。
「か、加菜……?」
しかし、それは加菜ではなかった。
そしてそれは菜津子さんでもなく、ましてやじいさんでもなかった。
「……ようやく、お目覚めですか」
「……ん?」
いや、あんた、誰だ?
どこのどいつだ?
やや低い声でそう呟いたのは──たまげたことに、空色の頭に、ピンク色の目をした、ガイジンの若者。
私にそんなガイジンの若者の知人など、思い出すべくもなくいない。
いやしかし、それにしても──ああ、なんて美しいんだろう。
髪も、目も、その肌も──全体的に淡い色をしていて、もう透きとおるように綺麗で──かれは天使だ。とてもこの世の人間とは思えない。
それにしても私の実家は先祖代々、仏教徒のはずだったのだが? ここはまさか、キリスト様のほうの極楽浄土?
「ふ、ははっ……」
私も何とも可笑しな夢を見るものだと、おでこに手を当てたとき──何だ、これは?
どうしてか、手首の裏側に、身に覚えのない黒い印──これは、「正」の字だ。それもまるで、誰かが落書きしたような雑な字。
「なんじゃこれ」
刺青なのか、少しこすってみても全然消えない。もっと力強く──とごしごしこすっていると、男の声が響きわたった。
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