[完結][番外編更新中]氷の騎士は、異世界から来た運命の番を溺愛する。

りさあゆ

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      ジークバルト


 あぁ、なんて綺麗なのだろう。
 ピアノを弾いてるハルを見て、嬉しそうに口角が上がり、黒いまつ毛が影を作り少し伏せめな眼。黒髪がふるふる揺れて光に当たりキラキラしてる。
 
 こちらで聞いた事がない曲だったが、すんなり馴染んで、胸が苦しいくらいに、高鳴ってるのがわかる。
 ハルの感情が伝わって来て、知らない内に涙が溢れていた。
 ハルから目が離せなくて、もう愛しくて愛しくてしょうがない。

 「どうしたの?大丈夫?」

 ハルに聞かれて、ハッとして、持っていたタオルでぐいっと涙を拭って、笑った。

 感動した事、素晴らしい演奏だった事を伝えて、小さな頃から弾いていたのか聞いてみる。
 そう、両親の影響だったんだな。
 きっと大事に、愛されて来たんだろう。
 ハルは、両親の元へ帰りたいのだろうか?そうだよな、こんなまだ幼いのだから。
 恐る恐る、帰りたいのか聞いてみる。

 俺は、絶句した。
まさか、両親共にいないなんて。
しかも、、、待って、ハルが18歳?
嘘だろう?

 すっと、周りを見ると、ハルのピアノを聴きに来たのだろう使用人達がいて、俺達の会話を聞いて、固まってた。
 トーマスは、空いた口が閉まらないくらいにビックリしてる。
 しかも、3日後には誕生日だと言う。
これを聞いている屋敷の者は、張り切って用意するだろうな。

でも、本当に18歳だとは思えなくて、思わず「もっと子供かと思ってた」と呟いてしまった。

 ハルを見ると、ムッとしているみたいで、頬がぷくりと膨らんでて可愛い。

 ハル、、、本当は嬉しいんだよ。
だって、子供ならキスも出来ない。我慢する事ないよな?
 こちらの世界では、16歳が成人だからな。
 
 俺はハルの前に膝をついて、ハルの頬を両手で包む。
 「愛してる」
 の言葉を送り、ハルにそっと口付た。

 ゆっくり唇を離せば、ハルは目を開けて嬉しそうに笑った。
 すると、後ろから、わぁぁぁーっと言い声と共に拍手が一斉に鳴った。

 いままで、固唾を飲んで見守っていた、セバスを始め屋敷中の皆が揃っていた。

 ヴォルフも走って来て、ハルの膝の上に頭を乗せて擦り寄ってる。
 ハルは、皆がいる事にビックリして恥ずかしそうにしていたが、ヴォルフをワシャワシャと撫で回してた。

 俺は、幸せで幸せで本当にハルに出会えて良かったと心からそう思った。

 愛してるよ、ハル。
   俺の番、唯一無二の人。
    俺の最愛。



 ハルは、可愛いくて、こんなピアノの才能もあって、送り人。
 あーーー両親が離さないだろうな。
 特に、母上は、、、可愛物好きだからな。あぁぁ、ヴィーもか。
 明日は、仕事に行かないといけないからな、うん、休もう!
 チラッとセバスを見る。
 俺の考えてた事が分かったんだろうな、首を横に振られた。
 はぁぁもう、仕方ない。
 とりあえず、今はハルを堪能しよう。

 「ハル、まだピアノ弾くか?」

 と聞けば、「弾きたい!」って言うから「いいよ」と答えると、ハルはヴォルフを撫でながら、聞いててね、と椅子に座り直し、ピアノに向かう。

 それから、途中食事休憩をはさみながら、時間も忘れてハルは、ピアノを弾いた。
 屋敷の皆も、代わる代わるホールを覗いては、うっとりと聴き終わると拍手をして、礼をしながら又仕事に戻る事を繰り返していた様だ。
 今日は、セバスも使用人には、甘い日だったのだろうな。

 もう陽も傾いて来た所で、
 「ハル、疲れてないか?今日はここまでにして、又明日弾けばいい。」
 そう言うと、
 「うん、そうだね。ありがとうジーク。付き合ってもらって、お仕事とか、大丈夫だった?」
 「大丈夫。今日は休みだし、ハルと一緒に居たかったからな。ハルの事色々知れたし、嬉しかった。ハルの事もっともっと好きになったしな。」
 ハルは、顔を赤くしながら、ありがと。
とそう呟いた。
 その顔が可愛いくて、そっと抱き上げハルを腕の中に閉じ込める。
 ハルも俺の首に腕を回して、ギュッと力を込めた。耳元でハルが

 「ジーク、大好き」

 そう言われて、嬉しくて嬉しくて泣きそうだ。
 俺もハルに、
 「俺も、ハル大好き」
 と、耳元で言う。
 それから、顔を見て笑いあった。
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