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第1話 化け猫の忘れ事
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次の瞬間、僕はあの物が溢れた部屋ではなく、見慣れた自分の家にいた。
「きっとカイなら治してくれる!」
「もう、またその話?」
聞いたことのある会話に、思わず耳がピクリと動く。
僕を拾ってくれたあの人は病に犯されていた。
どの医者も治せないと匙を投げ、とうとうあの人の恋人は
「これなら……この呪術なら絶対に君を治せる!」
禁忌に手を染めようとしていた。
「……ああ、彼らは『裏』を知っている人間か。」
なんて少年がぼそりと言葉を零す。
(裏……?)
何のことだろうと、口を開こうとしたとき、「にゃーん。」と小さな鳴き声が、僕の足元から聞こえた。
視線を下げれば、口論をする二人の様子を見守るようにして座っているグレーの毛並みの猫がいる。
その猫を、僕はよく知っていた。
「これは僕の記憶?」
そう尋ねれば、「そうさ。でももうじき、現実になる。」と、少年は顎をクイッと動かす。その動きにつられるようにしてあの人と言い合う恋人のほうへと視線を戻せば、その景色が徐々に白んでいった。
そして少し白む世界の向こうにぶれて同じ二人が見え始める。
「……君が忘れてほしい事は一体何だい?」
僕の記憶と同じように、ベッドに寝たままあの人は上体だけを起こし何かを恋人に言っている。
向こうには僕達は見えていないようだった。
おそらく、いつものようにあの話をしている。
『……ごめんね、カイ。』
ああ、そうだ。僕は──……
「……あの人が『最後に出した答え』を忘れてほしい。」
「毎度あり。」
忘れ屋の少年の声がやけに響いて聞こえた。
そして、コロンッとそんな軽い音と共に床に転がったのはのは青色のガラス玉だった。
少年はそれを指先で摘むと、手のひらに乗せころころと小さく転がした。
「……あれ、私、貴方に言いたいことがあったのに……」
それと同時に現実世界のあの人は不思議そうに頭を傾けていた。
……本当に、忘れたんだ。『あの答え』を。
ホッとして、無意識に力が入っていた肩が下がる。
‥‥これで‥‥死ななくて済む。
「カイ、それはあの人がつけてくれた名前なんだね。」
ふいに少年がそう切り出した。
何故かその口は弧を描いていない。
「うん、野良猫だった僕を拾ってくれたんだ。」
青い瞳が海のようだから海。
親もおらずたった一匹。冬の寒さに耐えきれず、衰弱していた僕を拾ってくれた優しいあの人がつけれくれた大切な、大切な名前。
そんな風に一人感傷に浸っていれば、
「カイはきっと五回目以降の猫だ!カイの臓物を使えば君の病はきっと治せる!猫は九回生を受ける。一度くらい惜しむ必要なんてないじゃないか!」
と、あの人の恋人の荒らげた声が聞こえてきた。
そう、あの人の恋人は呪術の捧げ物として僕を使いたいのだ。
元々は穏やかで、とても優しい人だった。けれども、日に日に衰弱していくあの人を、助けたくて。救いたくて。
医者に首を振られる度に頭を下げて、あの人の熱が上がればずっと傍に寄り添って看病し続けた。
そうして行くうちに、あの人の恋人は次第に呪術にのめり込み始めたんだ。
全ては、あの人のために。
「……なあ、カイ。」
転がすのをやめ、静かに手のひらに佇むガラス玉を眺めたまま、少年は小さく言葉をこぼした。
「忘れるって言うのはな、記憶が消えるってことではないんだ。その人が『思い出せない』事が『忘れる』って事なんだ。」
僕は少年が何を言い出したのか分からず首をかしげた。
少年の口は変わらず弧を描いていない。
「……どうしても、強い思いがある場合、人は思い出してしまう。」
ピシリッと、突然ガラス玉に亀裂が走った。
「……ダメだね。彼女の思いは強すぎる。」
ダメ?
じゃあ、あの人は思い出してしまうの?
自分が何を言おうとしていたのか。
自分の恋人に対してどんな答えを出していたのか。
全てを。
「待ってよ!そんなの困るよ!忘れなきゃ……忘れてくれなきゃ……!!」
僕は少年に掴みかかり、その華奢な体を揺さぶる。耳の奥であの人の言葉が聴こえてきた。
あの時の、忘れてほしい答えの言葉が。
『……ごめんね、カイ。……私貴方の命を使って生きられるほど強くないの。』
『彼にはちゃんと謝るから……だから貴方は死なないで。』
自分が死ぬのが怖いくせに、僕のために弱々しく笑った、あの人の言葉が。
「忘れてくれなきゃあの人が死んじゃうじゃないか!」
足が浮く程揺さぶってるのに、少年は抵抗しない。
ただ静かに、
「君が忘れて欲しかったのは、『自分を殺さない』という選択肢だったんだね。」
と、呟いた。
「……思い出したわ。」
ピシリッ、とまた一つ大きな亀裂がガラス玉に走ると同時に、あの人がそう言葉を呟いた。
「私……」
ピシリッ、とまた一つ。
「あなたに言いたいことがあったの。」
ピシリッと、とうとう青色の破片が飛んだ。
「どうやら彼女は忘れたくないらしい。」
ガラス玉を持つ少年の口角がここに来て微かに上がる。
どうして、どうして忘れたくないの?
だって僕はただの猫なのに。
ただのペットで、どう足掻いたって人間にはなれなくて。
「カイは私の家族よ。大切な家族なの。例え5回目以降の生を超え化け猫になったとしても、そんな選択絶対にしないわ。」
パリンッ。
少年の手のひらにあったガラス玉は完全に砕け散ってしまった。
青い破片が宙へと舞い出でる。
その様子を僕は呆然と眺めていた。
「うーん、困った困った!忘れ屋のお仕事を失敗してしまったよ!」
呆然とする僕とは反対に、会った時のように口角を吊り上げた忘れ屋の少年。
言葉では困ったなどと言いながら、ちっとも困った様子のないその表情に僕は余計に襟元を掴む手に力を込めた。
「そうだ、一つ詫びに良いものをやろう。」
と、口角を上げたまま、少年はパチンと指を鳴らした。
「だ、誰っ!?」
「な、なんだお前ら!?」
音が響いた瞬間、あの人とあの人の恋人はこちらを指差し目を見開く。
どうやら今度は僕達が見えているらしく、掴む手を解いた僕は少年の一歩後ろに下がってしまった。
「こちらの飼い猫のカイ君が人間化してまでこの『忘れ屋』に仕事を依頼してくれたのに仕事失敗しちゃったからさぁ。お詫びにいい事を教えてやろうと思ってね!」
にやりと笑う怪しさ満点の少年にあの人の恋人は眉をひそめた。
「……術士か?」
「術士?ボクが術士に見えるかい?」
ケラケラと笑って問いかけに対して是も否も述べない忘れ屋の少年。
それに、あの人の恋人は余計に眉間に皺を寄せた。
(……それにしても、術士ってなんだろ……?)
僕がその疑問を口にしようとした時「君は知る必要ないよ。」と少年に先に釘を刺されてしまう。
そして、あの人の恋人が何か言葉を吐こうと口を開いたその時。
「‥‥あなた、カイなの?」
それよりも先に、あの人が震える声を僕に投げかけてきた。
僕は戸惑いながらも、ゆっくりと頷いて見せる。
それにあの人は目を見開いてこちらを凝視してきている。
なんとなく、気まずく感じてすぐにその目から顔を逸らした。
「飼い猫のカイ君はあなたが『自分を殺さない』という選択肢を忘れてほしいと依頼した。あなたに生きて欲しくて、ね。まあ、失敗しちゃったんだけどね!」
なんて、人の一大事をあっけらかんとして言う少年を思わずジト目で睨む。
睨まれても飄々としている忘れ屋の言葉に、あの人の恋人は僅かに目を見開いて僕を見てきた。
その目と目が合ってしまって、無意識だがすぐさま視線を逸らしてしまう。
「泉の向こうのゼタの蔦に紛れて生えるルーベアの葉と満月の夜の水底の月長石、そしてこの『割れたガラス玉』。これを一つの瓶に入れて一晩月の下に置いておくんだ。」
そう言って少年は青色の欠片の入った小さな小瓶を恋人に渡した。
半ば押し付けられるように受け取ったあの人の恋人は訝しげに忘れ屋を見る。
「猫を使った呪術は呪いを産むだけだ。本当に彼女を救いたいのなら今言ったことを実践するんだな。」
そして忘れ屋の少年は、指を真っ直ぐあの人の恋人へと向けた。
少年の口元は弧を描いているものの、どこか怒っているように見える。
「禁忌というのはね、禁忌になるだけの理由があるんだ。『裏』で生まれただけの君が、安易に手を出していいものじゃないのさ。」
少年のその言葉に、あの人の恋人は小瓶と忘れ屋を交互に見やり、ただ小さく「わかった……」と呟いた。
「さあ、これでボクの仕事は終わりだね!」
少年はくるりと大袈裟な仕草で回ってみせると、片手を手を胸に当て恭しく頭を下げた。
「ま、待って!あなたは一体‥‥!」
と、あの人がベッドの上から手を伸ばすも、少年はそれよりも先にパチンと指を鳴らした。
「ボクはただのしがない『忘れ屋』。またのご来店がありません事を。」
その言葉が聞こえ終わった時にはもう、そこに忘れ屋の姿は無くなっていた。
【化け猫の忘れ事・完】
「きっとカイなら治してくれる!」
「もう、またその話?」
聞いたことのある会話に、思わず耳がピクリと動く。
僕を拾ってくれたあの人は病に犯されていた。
どの医者も治せないと匙を投げ、とうとうあの人の恋人は
「これなら……この呪術なら絶対に君を治せる!」
禁忌に手を染めようとしていた。
「……ああ、彼らは『裏』を知っている人間か。」
なんて少年がぼそりと言葉を零す。
(裏……?)
何のことだろうと、口を開こうとしたとき、「にゃーん。」と小さな鳴き声が、僕の足元から聞こえた。
視線を下げれば、口論をする二人の様子を見守るようにして座っているグレーの毛並みの猫がいる。
その猫を、僕はよく知っていた。
「これは僕の記憶?」
そう尋ねれば、「そうさ。でももうじき、現実になる。」と、少年は顎をクイッと動かす。その動きにつられるようにしてあの人と言い合う恋人のほうへと視線を戻せば、その景色が徐々に白んでいった。
そして少し白む世界の向こうにぶれて同じ二人が見え始める。
「……君が忘れてほしい事は一体何だい?」
僕の記憶と同じように、ベッドに寝たままあの人は上体だけを起こし何かを恋人に言っている。
向こうには僕達は見えていないようだった。
おそらく、いつものようにあの話をしている。
『……ごめんね、カイ。』
ああ、そうだ。僕は──……
「……あの人が『最後に出した答え』を忘れてほしい。」
「毎度あり。」
忘れ屋の少年の声がやけに響いて聞こえた。
そして、コロンッとそんな軽い音と共に床に転がったのはのは青色のガラス玉だった。
少年はそれを指先で摘むと、手のひらに乗せころころと小さく転がした。
「……あれ、私、貴方に言いたいことがあったのに……」
それと同時に現実世界のあの人は不思議そうに頭を傾けていた。
……本当に、忘れたんだ。『あの答え』を。
ホッとして、無意識に力が入っていた肩が下がる。
‥‥これで‥‥死ななくて済む。
「カイ、それはあの人がつけてくれた名前なんだね。」
ふいに少年がそう切り出した。
何故かその口は弧を描いていない。
「うん、野良猫だった僕を拾ってくれたんだ。」
青い瞳が海のようだから海。
親もおらずたった一匹。冬の寒さに耐えきれず、衰弱していた僕を拾ってくれた優しいあの人がつけれくれた大切な、大切な名前。
そんな風に一人感傷に浸っていれば、
「カイはきっと五回目以降の猫だ!カイの臓物を使えば君の病はきっと治せる!猫は九回生を受ける。一度くらい惜しむ必要なんてないじゃないか!」
と、あの人の恋人の荒らげた声が聞こえてきた。
そう、あの人の恋人は呪術の捧げ物として僕を使いたいのだ。
元々は穏やかで、とても優しい人だった。けれども、日に日に衰弱していくあの人を、助けたくて。救いたくて。
医者に首を振られる度に頭を下げて、あの人の熱が上がればずっと傍に寄り添って看病し続けた。
そうして行くうちに、あの人の恋人は次第に呪術にのめり込み始めたんだ。
全ては、あの人のために。
「……なあ、カイ。」
転がすのをやめ、静かに手のひらに佇むガラス玉を眺めたまま、少年は小さく言葉をこぼした。
「忘れるって言うのはな、記憶が消えるってことではないんだ。その人が『思い出せない』事が『忘れる』って事なんだ。」
僕は少年が何を言い出したのか分からず首をかしげた。
少年の口は変わらず弧を描いていない。
「……どうしても、強い思いがある場合、人は思い出してしまう。」
ピシリッと、突然ガラス玉に亀裂が走った。
「……ダメだね。彼女の思いは強すぎる。」
ダメ?
じゃあ、あの人は思い出してしまうの?
自分が何を言おうとしていたのか。
自分の恋人に対してどんな答えを出していたのか。
全てを。
「待ってよ!そんなの困るよ!忘れなきゃ……忘れてくれなきゃ……!!」
僕は少年に掴みかかり、その華奢な体を揺さぶる。耳の奥であの人の言葉が聴こえてきた。
あの時の、忘れてほしい答えの言葉が。
『……ごめんね、カイ。……私貴方の命を使って生きられるほど強くないの。』
『彼にはちゃんと謝るから……だから貴方は死なないで。』
自分が死ぬのが怖いくせに、僕のために弱々しく笑った、あの人の言葉が。
「忘れてくれなきゃあの人が死んじゃうじゃないか!」
足が浮く程揺さぶってるのに、少年は抵抗しない。
ただ静かに、
「君が忘れて欲しかったのは、『自分を殺さない』という選択肢だったんだね。」
と、呟いた。
「……思い出したわ。」
ピシリッ、とまた一つ大きな亀裂がガラス玉に走ると同時に、あの人がそう言葉を呟いた。
「私……」
ピシリッ、とまた一つ。
「あなたに言いたいことがあったの。」
ピシリッと、とうとう青色の破片が飛んだ。
「どうやら彼女は忘れたくないらしい。」
ガラス玉を持つ少年の口角がここに来て微かに上がる。
どうして、どうして忘れたくないの?
だって僕はただの猫なのに。
ただのペットで、どう足掻いたって人間にはなれなくて。
「カイは私の家族よ。大切な家族なの。例え5回目以降の生を超え化け猫になったとしても、そんな選択絶対にしないわ。」
パリンッ。
少年の手のひらにあったガラス玉は完全に砕け散ってしまった。
青い破片が宙へと舞い出でる。
その様子を僕は呆然と眺めていた。
「うーん、困った困った!忘れ屋のお仕事を失敗してしまったよ!」
呆然とする僕とは反対に、会った時のように口角を吊り上げた忘れ屋の少年。
言葉では困ったなどと言いながら、ちっとも困った様子のないその表情に僕は余計に襟元を掴む手に力を込めた。
「そうだ、一つ詫びに良いものをやろう。」
と、口角を上げたまま、少年はパチンと指を鳴らした。
「だ、誰っ!?」
「な、なんだお前ら!?」
音が響いた瞬間、あの人とあの人の恋人はこちらを指差し目を見開く。
どうやら今度は僕達が見えているらしく、掴む手を解いた僕は少年の一歩後ろに下がってしまった。
「こちらの飼い猫のカイ君が人間化してまでこの『忘れ屋』に仕事を依頼してくれたのに仕事失敗しちゃったからさぁ。お詫びにいい事を教えてやろうと思ってね!」
にやりと笑う怪しさ満点の少年にあの人の恋人は眉をひそめた。
「……術士か?」
「術士?ボクが術士に見えるかい?」
ケラケラと笑って問いかけに対して是も否も述べない忘れ屋の少年。
それに、あの人の恋人は余計に眉間に皺を寄せた。
(……それにしても、術士ってなんだろ……?)
僕がその疑問を口にしようとした時「君は知る必要ないよ。」と少年に先に釘を刺されてしまう。
そして、あの人の恋人が何か言葉を吐こうと口を開いたその時。
「‥‥あなた、カイなの?」
それよりも先に、あの人が震える声を僕に投げかけてきた。
僕は戸惑いながらも、ゆっくりと頷いて見せる。
それにあの人は目を見開いてこちらを凝視してきている。
なんとなく、気まずく感じてすぐにその目から顔を逸らした。
「飼い猫のカイ君はあなたが『自分を殺さない』という選択肢を忘れてほしいと依頼した。あなたに生きて欲しくて、ね。まあ、失敗しちゃったんだけどね!」
なんて、人の一大事をあっけらかんとして言う少年を思わずジト目で睨む。
睨まれても飄々としている忘れ屋の言葉に、あの人の恋人は僅かに目を見開いて僕を見てきた。
その目と目が合ってしまって、無意識だがすぐさま視線を逸らしてしまう。
「泉の向こうのゼタの蔦に紛れて生えるルーベアの葉と満月の夜の水底の月長石、そしてこの『割れたガラス玉』。これを一つの瓶に入れて一晩月の下に置いておくんだ。」
そう言って少年は青色の欠片の入った小さな小瓶を恋人に渡した。
半ば押し付けられるように受け取ったあの人の恋人は訝しげに忘れ屋を見る。
「猫を使った呪術は呪いを産むだけだ。本当に彼女を救いたいのなら今言ったことを実践するんだな。」
そして忘れ屋の少年は、指を真っ直ぐあの人の恋人へと向けた。
少年の口元は弧を描いているものの、どこか怒っているように見える。
「禁忌というのはね、禁忌になるだけの理由があるんだ。『裏』で生まれただけの君が、安易に手を出していいものじゃないのさ。」
少年のその言葉に、あの人の恋人は小瓶と忘れ屋を交互に見やり、ただ小さく「わかった……」と呟いた。
「さあ、これでボクの仕事は終わりだね!」
少年はくるりと大袈裟な仕草で回ってみせると、片手を手を胸に当て恭しく頭を下げた。
「ま、待って!あなたは一体‥‥!」
と、あの人がベッドの上から手を伸ばすも、少年はそれよりも先にパチンと指を鳴らした。
「ボクはただのしがない『忘れ屋』。またのご来店がありません事を。」
その言葉が聞こえ終わった時にはもう、そこに忘れ屋の姿は無くなっていた。
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