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【第一章】猫耳娘・菜苺の冒険開幕

周参見野趙雲

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 『ヤバイ実験台』・・・。


 この言葉を聞いた三人は完全に黙り込んだ訳だが男性は続けて言う。


 「まあ、助けることが出来て正解だった。」


 「あ、ありがとうございます・・・!!」


 助けたことに安堵した男性に菜苺は感謝をするとシュリケは言う。


 「実験台って何ですか?それにあなたは何者で?」


 「僕?僕は諜報機関『サレントリース』のエージェントリーダーとされている【周参見野すさみの趙雲ちょううん】で仮の名前エージェント・ネームは【スーン】だよ!!」


 「スーンさん・・・!?」


 スーンの名前に反応する菜苺。その姿を見てヘンプーは質問する。


 「菜苺ちゃん?何か知っているのかい?」


 「はい・・・!!スーンさんは名前だけ聞いたことがあります。私が『サレントリース』に所属していた時の一応・・部下にあたる方ではありますが全然面識がなかったんです・・・!!」


 「部下なのに・・・面識がない・・・?」


 「はい・・・私は全然組織と行動していなくて副長官就任後すぐさま組織から距離を置いては自由行動していました。」


 「それなら確かに面識はないよね。それと過去を掘り起こして悪いけど【武佐古】って何だ・・・?」


 「実は・・・武佐古というのは私の旧姓・・なんです。」


 「ほぉ!?だから【武佐古菜苺】と呼んでいたのか。なんかの芸名かと思っていたぜ。」


 「(えっ・・!?)ヘンプー様、芸名だなんてことはありませんよ!!」


 「菜苺、まだスーンさんに話をしたいことや聞きたいことはないの?」


 「あ、そうだった!!シュリケ君、ありがとう!!」


 「(菜苺・・・一体過去になにがあったか僕達に教えてくれないか。)」


 ヘンプーはともかくシュリケは菜苺の過去が気になっていたようだ。そして菜苺はスーンにサレントリースでの話やこれまでの事情を語るのであった。


 「みんなに話せるだけ話すね・・・!!」



 ーとある場所・ビル内ー

 ビル内の会議室に集まる背広姿の怪しい集まりがいた。そして司会らしき眼鏡の男性は言う。


 「皆様、お忙しいなかお集まりいただきありがとうございます。本日は『サレントリース』の幹部会議を行います。本日はまた長官、副長官、エージェントリーダーの3名は欠席になりました。」


 どうやらサレントリースの集まりのようだ。だが副長官の菜苺らは欠席という。
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