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②はじめての恋愛……だが……
一か八かの秀太の一発芸
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さて、何をしようか迷っていると司会の男性が秀太に声をかけたのである。
「何か曲でも流してみます?」
少し考えた秀太はあることに気づいたのか“ハッ”として司会の人に言った。
「ヒップホップを流してくれませんか?」
司会の男性は笑顔で秀太のリクエストを承諾したのである。
「ええ、流しましょう。」
そして司会の男性が洋楽のヒップホップを流すと秀太は突然踊り始めたのである。動きにキレがあるわけでもなく、カッコいい外見でもなく勢いのある顔つきでもないダンス……最初は客席から嘲笑が漏れていたのだが……
「なあ、でも楽しそうに踊っていないか彼?」
客席の一人が呟くと皆の目付きが変わり、嘲笑は全く聞こえなくなったのだ。そればかりか皆が手拍子で秀太の不器用なダンスを盛り上げる。
「(なんやかんやでダンス楽しいわ!!)」
元々身体を動かすのは好きではないが、無性に踊りたくなるときがある。ヒップホップを流すと彼は突然踊りたくなり、ブレイクダンスを意識した躍りをするのだ。
「唱子さん!!」
「秀ちゃん?」
「俺は、俺は、君のことを思いながらこのダンスを踊っているんだ!!」
「!?」
「君と出会えて色んな経験して……ホンマ、楽しい!!出会いって本当に人生を変えてくれる!!」
「秀ちゃん……!!」
皆が聞くなかでの秀太の発言に唱子の目から涙が流れていた。感動していたのである。客からの激励も聞こえてきたのである。
「二人とも!!幸せになれよっ!!」
「ありがとう!!」
激励に踊りながら応える秀太。体力があまりないためか息切れや吐き気も少し催したりしたが、踊るのは大好きだし皆に……そして唱子に見てもらいたい思いから曲が終わるまで踊り続けたのである。
「最後に、キメ(のポーズ)!!」
手と足を横に広げてキメた秀太に大きな拍手が飛んだのである。いつものこのステージでの一発芸はお笑い要素が強いのだが、この日ばかりは唱子のバイオリンと秀太のブレイクダンス(?)に感動と興奮の一発芸となったのであった。
「ふぅ……」
「秀太さん……お疲れ様……!!」
秀太の疲れを理解していたのか誰もアンコールはしなかった。だが秀太はその気持ちを理解したのか客席に手を振った。それもちょっとだけではなく司会者に声をかけられるまで両手を振りつづけたのであった。
「お二人とも、ありがとうございました!!」
司会者の感謝のメッセージが二人に伝えられると彼らはステージを降りたのであった。自分達の席に向かう途中も客席の人たちからたくさん声をかけられたのであった。
「ええの見せてもらったわ!」
「このステージには頻繁に来てるけど君達の一発芸は……ほんまに感動しました!!」
「お疲れさん、ありがとう!!」
二人は次々に声をかけてくれた人に頭を下げて感謝する。そして席に着くと近くの席の男性が二人に声をかけた。
「君らならええ夫婦になれるで。」
二人はほほを赤くしたのである。男性は二人を見て豪快に笑う。
「ガハハハハ、ワシも若いときに戻りたいのお!!」
二人はこの言葉を聞き、若いうちに何でもしようと思ったのであった。今しかできないことがたくさんあるからこそ……今、色々と経験しようと思ったのであった。そしてステージは終わり、二人はまた別のアトラクションを探し始めたのであった。
「何か曲でも流してみます?」
少し考えた秀太はあることに気づいたのか“ハッ”として司会の人に言った。
「ヒップホップを流してくれませんか?」
司会の男性は笑顔で秀太のリクエストを承諾したのである。
「ええ、流しましょう。」
そして司会の男性が洋楽のヒップホップを流すと秀太は突然踊り始めたのである。動きにキレがあるわけでもなく、カッコいい外見でもなく勢いのある顔つきでもないダンス……最初は客席から嘲笑が漏れていたのだが……
「なあ、でも楽しそうに踊っていないか彼?」
客席の一人が呟くと皆の目付きが変わり、嘲笑は全く聞こえなくなったのだ。そればかりか皆が手拍子で秀太の不器用なダンスを盛り上げる。
「(なんやかんやでダンス楽しいわ!!)」
元々身体を動かすのは好きではないが、無性に踊りたくなるときがある。ヒップホップを流すと彼は突然踊りたくなり、ブレイクダンスを意識した躍りをするのだ。
「唱子さん!!」
「秀ちゃん?」
「俺は、俺は、君のことを思いながらこのダンスを踊っているんだ!!」
「!?」
「君と出会えて色んな経験して……ホンマ、楽しい!!出会いって本当に人生を変えてくれる!!」
「秀ちゃん……!!」
皆が聞くなかでの秀太の発言に唱子の目から涙が流れていた。感動していたのである。客からの激励も聞こえてきたのである。
「二人とも!!幸せになれよっ!!」
「ありがとう!!」
激励に踊りながら応える秀太。体力があまりないためか息切れや吐き気も少し催したりしたが、踊るのは大好きだし皆に……そして唱子に見てもらいたい思いから曲が終わるまで踊り続けたのである。
「最後に、キメ(のポーズ)!!」
手と足を横に広げてキメた秀太に大きな拍手が飛んだのである。いつものこのステージでの一発芸はお笑い要素が強いのだが、この日ばかりは唱子のバイオリンと秀太のブレイクダンス(?)に感動と興奮の一発芸となったのであった。
「ふぅ……」
「秀太さん……お疲れ様……!!」
秀太の疲れを理解していたのか誰もアンコールはしなかった。だが秀太はその気持ちを理解したのか客席に手を振った。それもちょっとだけではなく司会者に声をかけられるまで両手を振りつづけたのであった。
「お二人とも、ありがとうございました!!」
司会者の感謝のメッセージが二人に伝えられると彼らはステージを降りたのであった。自分達の席に向かう途中も客席の人たちからたくさん声をかけられたのであった。
「ええの見せてもらったわ!」
「このステージには頻繁に来てるけど君達の一発芸は……ほんまに感動しました!!」
「お疲れさん、ありがとう!!」
二人は次々に声をかけてくれた人に頭を下げて感謝する。そして席に着くと近くの席の男性が二人に声をかけた。
「君らならええ夫婦になれるで。」
二人はほほを赤くしたのである。男性は二人を見て豪快に笑う。
「ガハハハハ、ワシも若いときに戻りたいのお!!」
二人はこの言葉を聞き、若いうちに何でもしようと思ったのであった。今しかできないことがたくさんあるからこそ……今、色々と経験しようと思ったのであった。そしてステージは終わり、二人はまた別のアトラクションを探し始めたのであった。
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